こんにちは。オーガニック農家の吉岡龍一です。
最近は春を間近に控え、今年一年間の栽培の計画をスタッフ総出で打ち合わせをする時期に入りました。
今年一年は有機栽培の規模を広げていくことにチャレンジします。そこで、一発気合を入れようと思い坊主頭にしてみました(笑)。中学生以来の坊主頭ですが、さっぱりして気持ちい良いものです。
冬になると、人間の身体にはビタミンやミネラルが不足するといわれています。それらが不足してしまうと、風をひいたり冷え性になってしまいます。
根菜などの冬野菜は身体を温めるといわれていますが、それは食べて温かい、冷たいと感じるのではなく、野菜の持っている効果の違いで分類されています。
地面の下に埋もれているものは、身体を温める性質を持っています。それら自体に熱があるので、熱い太陽から逃れようとして地面の下へ深く伸びようとするのです。この性質から根菜類や芋類が身体を温めるといわれていて、しかも根菜類が冬に取れる事から冬野菜が身体を温めるとされているのです。
ですので、この時期はスープなどにして、積極的に根菜を取るようにしましょう。
「耕す木更津農場」では、毎年1月から3月にかけてプチヴェールという野菜を出荷しています。
写真:収穫したプチヴェール。かわいい
プチヴェールは、ケールと芽キャベツをかけ合わせた新品種です。栄養価が非常に高く、冬の身体に必要なビタミンなどを幅広くカバーしてくれる、多機能野菜として注目されています。
写真:プチヴェールの畑の様子
この全体的にモコモコしているのがプチヴェールです。それぞれ一本の木が写真のようになっていて、葉と葉の間の部分(脇芽といいます)に、実がつくようになっています。
葉をかき分けてみると、このように実がぎっしり。
また、冷気が当たることによって、アントシアニンを分泌します。
サニーレタスの葉が赤くなるのも同じ理論です。アントシアニンには、抗酸化作用があるので、寒さに耐えた作物のパワーをいただくことで、人間の身体は強くなるのだと思います。プチヴェールは、根菜とともに冬の身体を助けてくれる最高の野菜です。
プチヴェールはさっとお湯に通すことで、緑色がより鮮やかになります。
写真:湯がいたプチヴェール
湯がいたプチヴェールは、シンプルにお塩やマヨネーズをつけて食べたり、サラダに入れたり。天婦羅などにも良いようです。
私は、お肉料理の添え物などにしています。
形もかわいいので、お皿を彩ってくれる最高の食材です。この時期にしかない旬野菜ですので、ぜひ、皆さんも味わってみてください。
文・写真提供:リズムアンバサダー 吉岡龍一