こんにちは。オーガニック農家の吉岡龍一です。今回はニンジンについてお話ししようと思います。
冬ニンジンの収穫が、「耕す木更津農場」の冬の風景です。8月頃に播種(種まきのことです)したニンジンは、11月後半頃から収穫を始め、3月頃まで収穫が続きます。
これは11月頃の、葉が青々したニンジンの畑。
綺麗ですよね。
風が通るたびに、葉が揺らぎ、ニンジン特有の香りが畑を漂います。とても、幸せな気持ちになれる季節です。
収穫には、トラクターを使います。トラクターの後ろには、ニンジンを掘り起こす機械をつけていて、これを使って一気に掘り起こします。
写真:トラクターを使った収穫の風景
写真:トラクターで掘り起こしたニンジン
収穫したニンジンは、作業場へ持って帰り、葉っぱの部分をカットします。ナイフを使って一本一本手で作業します。時間と根気のいる作業なので、地域の元気なおばちゃんたちがヘルプに来てくださったりして、みんなで作業しています。
写真:みんなで作業している様子
葉っぱをカットした後は、ニンジン洗い機で丁寧に洗います。洗ってから、パックをして出荷へ。スーパーの店頭へと向かいます。
写真:パックされたニンジン
週末などには、友人が手伝いに来てくれることもあります。カットも洗いもシンプルな作業ですが、重労働なのでとても助かります。
写真:手伝いに来てくれた友人
すぐに出荷しないニンジンは、冷蔵庫で貯蔵します。茨城県で、ニンジン一筋30年の農家の方曰く、ニンジンも貯蔵することで、糖度が上がり食味が向上するそうです。
この時期、まだ畑にニンジンも残っていて、収穫も終わっていませんが、畑部隊としては、もう次のステージへ。春に収穫する春ニンジンを播種します。
まずは、トラクターで畑を耕します。
写真:トラクターで耕す
しっかり耕し、土を柔らかくし、土の中に酸素が入ることで、ニンジンの根が張りやすくなり健康なニンジンを育てることができます。
耕した後は、保湿と保温のためのビニールマルチを敷きます。
写真:ビニールマルチを敷いた畑
さらに、土の温度を上げるためのビニールトンネルをかけてあげます。このトンネルがないと春のニンジンは作れません。
写真:トンネルをかけた畑
ニンジンは冬と春の年2回栽培することができますが、春の栽培は写真のようにトンネルを使ったりするので、栽培は少し難しいです。
スーパーには、いつでもどんな時でもニンジンが売られていますが、いつでもどんな時でも栽培できるわけではなくて、このように資材などを使って上手に栽培しないといけません。
そして、2週間ほどすると、発芽します。この小さな小さな芽が、やがてニンジンになるのです。どんな野菜でも発芽の瞬間は、本当に感慨深くなります。
寒い季節で、作業はしんどいですが、この子たちの成長が楽しみで続けられる仕事です。
畑の脇に生えている、金柑をポリポリ食べながら、今日も作業頑張ります。
文・写真提供:リズムアンバサダー 吉岡龍一