旅の後半は、陸路で南アフリカから北西へ向かいました。その先にあるのは、ボツワナとナミビア。南アフリカよりも、もっと壮大なスケールの自然があるということで、父親の友人家族らとともに、約15日間の旅です。
使った車はこちら。
大自然の中で過ごすキャンプ生活では、テントでの寝泊まりがメインになります。しかし、地面にテントを張ると、夜に動物に襲われたり、サソリに刺されたりするということで…車の屋根にテントを張れる車で旅をします。
ヨハネスブルグから出発し、一気に郊外まで移動すると、そこは、農業が盛んに行われているエリアでした。ワインの一大産地である南アフリカ。ブドウの畑を多く見ることができました。
次に目にしたのが、トウモロコシの畑。
トウモロコシの粉を蒸したようなものが、南部のアフリカでは主食で、南アフリカではパプと呼ばれています。どちらの作物の畑も、一つの畑が数kmの規模で点在していて、日本とは全く比べ物にならない、スケールの大きい農業でした。
1日で南アフリカをの国境を越え、ツワナ族の国、ボツワナへと入りました。国境審査を終えて入国し、少し走るといきなり景色が一変。
写真:キャンプした場所から遠くで雨が降っているのがわかります。
そして砂漠地帯に突入し、道なき道を進みます。
陸路で移動すると聞いていたので、道がある場所を旅することを想像していましたが、これは大きな勘違いだったようです。ボツワナの国立公園内には、かすかに轍が残るのみ。地図にも載っていない場所を移動します。
ボツワナの国立公園内は、このような道でした。
また砂漠を走るときは、「一旦止まったら砂地から抜けられないから、絶対に止まるな」と言われ、恐怖のドライブでした。それでも、数回砂地にはまり、みんなで車を押して、なんとか生還することができました。
今回のような旅では、1台だけで旅をするのは絶対にありえなく(車が動かなくなったら死を意味する…)、私たちも3台でキャラバンを組んで行動しました。
私たちが旅した時期は、乾季に当たり、雨季には湖がある場所も、完全に干上がっていました。水もほとんどなく、気温も高いこの場所で、動物に出会える頻度は高くありませんが、遠くの木陰などをじっくり観察してみると動物たちを、発見することができます。
厳しい環境にもかかわらず、たくましく生きる彼らは、本当に神秘的な生き物のように思えました。このゲムズボック(下写真)は神秘を超え、神々しさまで感じました。
そして、初日の夜からサソリにも出会いました。南アフリカに住む、今回同行した友人は「猛毒だよ」と、笑いながら教えてくれました。
ボツワナの国立公園を走破した後は、ナミビアへ。海を目指しながら、国立公園や砂漠の中を旅します。次回は、旅のハイライトになる場所へ突入です。
文・写真:リズムアンバサダー 吉岡龍一