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「砂糖を摂らない生活」の縛りと効果 〜カラダの機嫌をとってみる(禁糖断食編)vol.2〜

「砂糖を摂らない生活」の縛りと効果 〜カラダの機嫌をとってみる(禁糖断食編)vol.2〜

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「砂糖を摂らない生活」の縛りと効果 〜カラダの機嫌をとってみる(禁糖断食編)vol.2〜

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「菓子や果物は食べない。砂糖の入った調味料を摂らない。白米ではなく玄米を食べる」。禁糖という字面から感じるストイックさとは違って、「甘い味のするものは止める」程度の非常にゆるいルールなので、そう難しいことはないだろう。だから、まず一ヶ月は試してみるつもりでした。

しいて難題をあげれば、毎日菓子を食べていた習慣を離れることで、これについては「つらいだろうな」と予測していました。ただし、ほかのことは簡単にクリアできる自信はあったため、「そんなに日常生活は大きく変わらないだろう」と思っていたのです。

がしかし、禁糖を始めてから気づいたのは「砂糖を摂らない」という選択は、いまの暮らしのあり方では、いろんなものに縛りをかけるのだということでした。たとえば外食ができなくなりました。

自分で調理する際、調味料として砂糖は使いません。けれども外食となれば話は別で、中華や和食店では照りやこってりした風味を出すにあたり、砂糖を使うのはそう珍しくはありません。どの店が使用しているかわからないし、いちいち確認するのも面倒なので、禁糖期間中はすっぱり外食を止めました。

さらには買い物にも気を使うようになりました。食品を買う際、成分をよく見るとオイスターソースだとか煮豆だとか、普段何気なく使っている調味料や「健康にいいから」と食べていた惣菜にもわりと砂糖が使われていたからです。

ひところはいろんな食品を裏返しては成分を見てチェックしており、たとえば辛い味を売りにしたスナック菓子にも砂糖が使われていたりと、ありとあらゆるものに砂糖が使われていることを知って驚きました。大げさではなく、身の回りの食品で砂糖を使っていないものを見つけるのはなかなか難しいのです。

禁糖も一週間くらい経つと、肉を異様に甘く感じるようになりました。脂身でなくてもじゅうぶん甘いのです。さらに二週間もすると、何を食べてもとにかく甘く感じてしまって仕方なくなります。一ヶ月近くになると塩を舐めても「甘いなぁ」と思うまでになりました。

どういう食材であれ独特の甘味を感じるようになったのです。ただし、それは慣れ親しんだ、砂糖のもたらすパッキリと覚醒するような刺激をもたらす甘さではありません。食材そのものに備わる独特の味わいへの感じ入り方が深くなるのです。禁糖期間中に食べていたものは、何も固定種の野菜や高い肉を食べていたわけではなく、ありきたりの食材でつくった炒め物や煮物、焼き魚に納豆といった、いたって普通の献立です。

そこでわかったのは、現代の食生活は「甘さ」に対する感度が雑で甘いのだなということです。よくグルメリポートで「この肉、すごく甘いですね」といったように、脂がのっているだとかわかりやすい強度のある甘さを旨味と捉える発言が多く見られます。こうした傾向は単純でわかりやすい、いわば砂糖が与える甘さに触れる機会が多くなってから強まっているんじゃないかと思うのです。

コンビニやスーパーマーケットで売られている食品の成分表を見れば分かる通り、砂糖をあえて摂ろうとしなくても勝手に口に入ってしまう時世です。いわば砂糖漬けの暮らしを現代人は自然としているのです。

では、積極的に砂糖を摂らない食生活を送ったことで何がもたらされたかというと、私の場合、わけのわからない落ち込みが減りました。

チョコレートや菓子を食べると、気持ちがあがります。シュガーハイというやつでしょうか。なんだかハッピーな気分になります。しかし、それは持続はしません。しばらくすると上がった分だけ落ちるわけです。以前はそれがなんで起きるのかわからないし、どうしてそこまで菓子を求めるのかわかりませんでした。

いまとなっては普段から大量に甘いものを摂取していたのは、知らないうちに気分の向上を求めていたんだろうと思います。いわば砂糖を合法的なドラッグ扱いしていたわけです。

自分の心身と砂糖の兼ね合いがわかったことだし、何を食べても甘く感じるということは、ことさら甘いものを求めなくてもいいのかもしれない。そう思うようになったので、「もう潮時だろう」と禁糖を止めることにしました。

禁糖

それから数日後、「あんなに好きだった菓子を食べたらどうなるだろうか?」と興味本位でハーゲンダッツのアイスを買ってきて食べることにしました。いつもなら味わう間もなくパクパクと食べてしまうのですが、禁糖明けの体にハーゲンダッツは刺激が強すぎたようです。過剰な甘さに辟易として匙に乗せた一口を舐めるのがやっとでした。とてもじゃないけれど全部は食べられない。

ところが、それがいつしかまたぺろりと食べられるようになったのですから不思議なものです。刺激を求め、それを快楽として繰り返したいと思う心持ちから離れるのはなかなか難しい。

私が禁糖を経て、次に断食を始めることになったのはなぜかというと、そういう快楽を求める「心持ち」がどうやって湧き起こるのか。それを手放すことはできるだろうか?という興味が芽生えたからです。

文:尹雄大

“関連特集:
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