高血圧は、生活習慣病のなかでも患者数が非常に多い症状です。動脈硬化を進展させるため、脳卒中や心筋梗塞など、生死にかかわる重大な合併症を引き起こしかねません。
高血圧症の日本人の80~90%が、食生活の乱れやストレス、過度の飲酒、運動不足などが原因で起こる「本態性高血圧症」といわれており、その発症には生活習慣が大きくかかわっています。
なかでも、血圧上昇の直接的な原因となる「塩分」を抑えた食生活は、高血圧症の改善はもちろん、予防にも非常に効果的。この機会に「減塩のコツ」を押さえておきましょう!
日本高血圧学会が推奨する理想の食塩の摂取量は「1日6g未満」。にもかかわらず、日本人の多くが1日6g以上、もしくは倍以上の食塩を摂取していることが分かっています。
とはいえ、減塩のために食生活を大きく変えなくても大丈夫。今までの食習慣を少し見直すだけの「減塩のコツ」をつかみ、塩分摂取量を抑えていきましょう!
何にでもすぐ、しょうゆやソースをかけてしまう人がいますが、かけるのは料理の味付けを確かめてから。少量ずつを心がけましょう。
旬の食材は、食材そのものがおいしいので、濃い味付けをする必要はありませんよ。
だしを効かせれば、薄味でも満足感を得られる深い味わいになります。市販のだしはなるべく避け、昆布やかつお節などで取った自家製のだしをたっぷり使うようにしましょう。
ラーメンやうどん、そばなどの麺類は、塩分量が多いメニューの代表格。1杯で1日分の塩分量が含まれるものもあります。汁は飲み干さず、なるべく残すことを心がけましょう。
具だくさんのみそ汁は、具が多い分、汁が少なめになります。野菜もたくさん摂れるので、栄養バランスも満足感も◎。
自家製のだしを使えば、深い味わいになり、みその量も少なく済みます。
塩味以外の味覚を加えることで味に変化がつき、塩分が控えめでも満足感がアップします。スパイスや柑橘系の酸味を上手に利用しましょう。
特に、スパイスは種類によってさまざまな効能があるのでおすすめ。アーユルヴェーダの食事療法でも活用されていますよ。
外食やインスタント食品は、基本的に塩分が高めです。1食で1日の必要塩分量が含まれるものもあります。外食やインスタント食品はできるだけ控え、多くても3日に1回を心がけて。
丼物やパスタ、サンドイッチなど、主食に味が付いているものは塩分が高くなりがちです。塩分を気にするなら、野菜などバランスよく摂れる定食を選びましょう。
塩分量を自分でコントロールすることができる自炊は、減塩の一番の味方です。高血圧症の改善をキッカケに、自炊の楽しさを知るのもいいですね。
高血圧症の改善には塩分を抑えた食生活はもちろん、毎日の血圧測定や運動不足の解消、ストレスをため込まないなど、総合的なケアが大切です。減塩の効果はすぐに現れるものではありませんが、無理のない範囲で取り入れ、自分の身体と向き合っていきましょう。
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文:erica