ダイエットをするなら、薄着になって体形をごまかせなくなる夏と考える人が多いかもしれません。
でも、これからの季節こそ、実はダイエットに最適なシーズンなんです。それは、寒いときのほうが基礎代謝が上がるから。本気でダイエットを考えるのなら、このチャンスを利用しない手はありません。
そこで本日は、冬に基礎代謝が上がる理由と、ダイエットのために冬にやるべきこと、そして、基礎代謝や運動の消費カロリーについてご紹介します。
■基礎代謝が冬に上がる理由
基礎代謝とは、何も運動をしないで過ごしたとしても消費されるエネルギーのことです。基礎代謝量が多ければ多いほど、特別な運動をしなくても、消費されるカロリーが多くなるというわけです。
この基礎代謝は、どんな身体の活動のエネルギーなのかというと、主に、内臓を動かしたり、血液を循環させたり、呼吸をしたり、筋肉から熱を発したりするために使われるエネルギー消費量です。
基礎代謝の占める身体の部位の割合は、筋肉、肝臓、脳がそれぞれ約20%を占めているといわれています。そして、脂肪組織や心臓、腎臓などは10%を切ります。主に筋肉や脳、肝臓、内臓が働くためのエネルギー消費量といってもいいかもしれません。
この基礎代謝は、年齢や個人の筋肉量などによって大きく変わってきます。しかし、一人の人間の中でも、季節によってその基礎代謝量に変化があるといわれているのです。
人間は恒温動物なので、外気温が変わっても体温を一定に保とうとします。そのため、外気温が体温と近くなる夏よりも、外気温と体温の温度差が大きくなる冬のほうが、体温を保つために必要となるエネルギー量は多くなります。
これが、冬のほうが、夏よりも基礎代謝が高いといわれる理由です。
よく、寒いとブルっと寒気が起きますよね。実はこれ、身体が一生懸命体温を上げようとしている証拠なのです。このようなときに、基礎代謝のエネルギーがより多く使われていると考えられます。
でも冬になると、寒いことを理由にして、運動をさぼったり家に閉じこもったり間食をしたり…とダイエットに逆らうような行動をとりがち。せっかく基礎代謝が上がる季節なのに、それではアッという間に体重が増加してしまいます。
そこで、冬でもダイエットを成功させたい人のために、あらためて注意するべきことをまとめてみました。
(1)適度な運動を続けよう
ウォーキングなどの軽い運動でも構わないので、運動する習慣をキープしましょう。日常生活においては、エスカレーターではなく階段を使う、元気なときは一駅分歩く、といった努力を忘れずに。
特に有酸素運動は、酸素を取り込みながら、糖と脂肪をエネルギーとして使う運動です。長く続けるほど、脂肪がエネルギーとして使われやすくなるため、脂肪を減らす目的のダイエットにおすすめです。
(2)食事量には注意を
冬は忘・新年会、クリスマス、正月と飲み食いする機会が増える危険シーズンです。食べ過ぎにはくれぐれも注意が必要。万が一食べ過ぎたときは、翌日に食事量をコントロールして調整することを徹底しましょう。
(3)湯船につかって健康をキープ
入浴によって、冷え、肩こり、ストレスの解消をしましょう。血行がよくなれば、基礎代謝も上がっていきます。シャワーではなく、湯船にしっかりつかるようにしましょう。
ダイエットの基本は、カロリーコントロールです。基本的に、摂取カロリーより消費カロリーのほうが多ければ、ダイエットに成功するといわれています。やはり、自分が一日にどれくらいのカロリーを摂取しているのか、そして、どれくらいのカロリーを消費しているのか、ある程度把握しておくことが、ダイエット時には重要になります。
摂取カロリーは食べたもの、飲んだものすべてのカロリーになりますが、一日の消費カロリーは、動いた活動エネルギー量だけでなく、基礎代謝量との合計値になります。
そこで、基礎代謝の消費カロリーと、運動消費カロリーや日常動作による消費カロリーを掴んでおきましょう。
基礎代謝の消費カロリーを知りたい場合、厚生労働省が公開している「日本人の基礎代謝基準値(2005年)」で確認することができます。
年齢と体重、性別によって異なってきます。
・18~29歳
男性63.5gの場合、一日の基礎代謝量は1520kcal
女性50.0gの場合、一日の基礎代謝量は1180kcal
・30~49歳
男性68.0gの場合、一日の基礎代謝量は1520kcal
女性52.7gの場合、一日の基礎代謝量は1140kcal
・50~69歳
男性64.0gの場合、一日の基礎代謝量は1380kcal
女性53.2gの場合、一日の基礎代謝量は1100kcal
出典:「加齢とエネルギー代謝」e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-004.html
ただし、基礎代謝量は筋肉量によっても変わってくるため、この数値はあくまで参考に留めましょう。
運動による消費カロリーを知るには、「METs(メッツ)」値から計算することができます。METsとは運動強度の単位のことで、安静時を1としたときに、何倍のエネルギーを消費するかを表したものです。
主な運動のメッツをみてみましょう。
【主な運動のメッツ】
●歩行(ウォーキング):4.0~4.8メッツ
●ジョギング(ランニング):全般 7.0メッツ
●階段を上る:ゆっくり 4.0メッツ
●階段を上る:速い 8.8メッツ
●水泳:クロール、速い、68.6m/分未満、きつい労力 10.0メッツ
●健康体操(例:腹筋運動、クランチ):楽な労力 2.8メッツ
●健康体操(例:腕立て伏せ、腹筋運動、懸垂、足や手を突き出す運動):ほどほどの労力 3.8メッツ
●健康体操(例:腕立て伏せ、腹筋運動、懸垂、ジャンピングジャック(ジャンプしながら手足を開閉):き つい労力 8.0メッツ
●ゴルフ:全般 4.8メッツ
出典:国立健康・栄養研究所 「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」2012年4月11日
http://www0.nih.go.jp/eiken/programs/2011mets.pdf
消費カロリーは、メッツと体重、運動を行った時間を用いて、次の式で計算して出すことができます。
消費カロリー(kcal)=メッツ×1.05×体重(kg)×運動時間
例えば、ジョギングのメッツは7.0メッツなので、50kgの人が1時間行った場合、
7.0メッツ×1.05×50kg×1時間=367.5kcal
となり、ジョギング20分では、367.5kcal消費することが分かります。
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健康や身体に対する意識が高い人なら、冬であってもいつも体形を維持し続けているものです。ダイエットを志している人は、ぜひ基礎代謝が高まる冬こそトレーニングやカロリーコントロールに励んでみてはいかがでしょうか。
文:佐藤まきこ
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