この記事は2015年に書かれた内容を再投稿で配信している記事となります
前回<<1日1500kcal、食事制限ダイエットの真実>>では、間違ったダイエット法について紹介しましたよね。
では、今回はダイエットを成功させる秘訣について、書いてみたいと思います。
私がおすすめしたいのは、食事のときの食べる順番です。
ご飯、味噌汁、肉料理などいろいろある中でも、まず「野菜から食べる」。これを徹底してみてください。
これは「ベジタブル・ファースト」とも言われ、最近よくいわれるダイエット法なので、みなさんもどこかで聞いたことがあると思います。
では、なぜ、野菜から食べるといいのか、その理論をご存じですか?
野菜に含まれている食物繊維は、胃腸の中で消化酵素によってゲル化します。ゲル化の「ゲル」というのはドイツ語です。英語だと「ジェル」ですね。ジェル、つまりゼリー状のドロドロとした状態になるわけです。
このドロドロがポイントなんです。
野菜を先に食べて、胃腸にドロドロにゲル化した野菜があると、そのあと胃の中に入ってくる炭水化物、たとえばパンやご飯、パスタ、うどんなどが、そのゲル化した野菜に包み込まれますよね。
そうすると、炭水化物の吸収が穏やかになり、血糖値が高くなるのを防ぎます。みなさん、このフレーズもどこかで目にしたり、耳にしたことがあると思います。
でも、この意味をきちんと理解しているでしょうか?
なぜ、炭水化物の吸収が穏やかになり、血糖値が高くなるのを防ぐと、ダイエットになるのか。そこをしっかり理解することが大切です。
「野菜から食べるといい」と聞いても、その理論をきちんと理解していないと、やはり長続きしません。
すぐに忘れてしまって、野菜から食べなくなってしまいます。なぜ野菜から食べるといいのか、その理論をしっかり学んで、食事のときに意識することが大切です。
ここでは、平たくですが、説明しておきますね。もっと詳しく知りたい人は、この機会にぜひ専門書に当たってみてください。
炭水化物は消化酵素によってブドウ糖に変わります。ブドウ糖は胃腸から血液へと吸収されます。このとき、血液中のブドウ糖の濃度が高くなるわけですね。これが、いわゆる血糖値が高い状態。食事をすると、誰でも血糖値が高くなります。
そうなるとインシュリンというホルモンが膵臓から分泌され、そのインシュリンが体中の組織にブドウ糖を届ける役割をします。そしてブドウ糖が分解されて、活動するためのエネルギーがつくられるわけです。
でも、このブドウ糖の吸収が急激だと、血液中のブドウ糖の濃度が一気に高くなってしまいます。
そうすると、インシュリンが大量に分泌されて、体中にたくさんのブドウ糖が行き過ぎてしまうわけです。そうなれば、エネルギーとして使われないあまったブドウ糖が出てきます。それが脂肪となって体内に蓄積されるのです。そして太ってしまう……。
ところが、先に野菜を食べておくと、ゲル化した野菜の食物繊維が炭水化物のブドウ糖を包み込んで、血液への吸収を穏やかにします。吸収そのものを抑える働きもあります。
そうすると血液中のブドウ糖の濃度も高くならずにすみますよね。血糖値の急激な上昇も抑えられるし、インシュリンの分泌も少なくなります。そうなれば、ブドウ糖があまることもないので、余分な脂肪が作られるのも防げる。つまり太りにくくなるわけですね。
野菜から先に食べるメリット、理解していただけたでしょうか。
では、次回も効果的なダイエット方法についてご紹介しますので、カレンのコラムをぜひ読みに来てくださいね。
道端カレンさんのコラム、いかがでしたか?ここからは、Rhythm編集部がダイエットを志すあなたに参考になる関連情報をご紹介します。
今回道端さんが紹介してくれた野菜から先に食べるメリットですが、まだまだあるんですよ。例えば、次のようなことがあります。
野菜を先に食べることを意識していると、自然と「次の食事は何にしようかな?」と考えるときにも、「次回の野菜は何にしよう?どれくらいがいいかな?」など、野菜について考えるようになります。すると、野菜を中心に食事を考えるようになるため、野菜をより多く食べられるようになります。
現代人は、野菜不足だといわれていますよね。野菜不足になると、生活習慣病である高血圧、糖尿病、脂質異常症、動脈硬化などのリスクが高まったり、便秘やイライラ、肩こりまで引き起こすといわれています。
そんな中、「野菜から食べる」を意識すれば、いつも食事に野菜を盛り込めるので、野菜不足になりにくくなり、健康的な生活を送ることができるようになるかもしれません。
食事のメニューのうち、肉や炭水化物はカロリーが比較的高く、どうしても総カロリーが高くなりがちです。そこで、野菜をいつも食事に入れることを意識していれば、低カロリーに抑えられることが多いでしょう。
野菜には、ビタミン・ミネラルが豊富。特にビタミンCの美肌効果はよく知られていますよね。また、ニンジンやかぼちゃなどの野菜に多いβカロテンは、体内に取り込まれるとビタミンAに変わり、抗酸化作用、粘膜の保護などの肌への良い影響をもたらしてくれるといわれています。野菜を先に食べるようになり、野菜を食事に取り入れる習慣が根付けば、美肌も手に入る可能性もあるのです!
ここぞとばかりに野菜のメリットをご紹介しました。きっと、今すぐはじめたくなった人も多いのでは?でも、ちょっとだけ気をつけて欲しいことがあるんです。最後に、野菜から食べるときの注意点をご紹介します。
野菜を先に食べることは、野菜をたくさん食べられるメリットはあるものの、糖質の多い野菜をたくさん食べてしまうのはダイエット中は少し気になるところ。
例えば、さつまいも、じゃがいも、長芋、里芋、ソラマメ、にんじん、玉ねぎ、プチトマト、パプリカなどは比較的糖質が多い野菜です。食べてはいけないわけではありませんが、食べ過ぎないようにするようにしましょう。ホクホクしていたり、甘かったりする野菜が、糖質の多い野菜のめやすです。基本的に根菜類は糖質が多いと考えて、量を調整しましょう。
食事に取り入れる野菜は、生サラダの場合、ドレッシングやマヨネーズなどの味付けがどうしても必要になるものです。ここでカロリーを増やさないようにするのもダイエットのコツ。マヨネーズやクリーム系のドレッシングは避けて、ノンオイル、塩だけなどのカロリーのドレッシングを選びましょう。
野菜を先に食べることで、ダイエットをするのは、健康的な身体づくりにも役立ちます。毎日、「何の野菜にしようかな?」と考えるのって、とても楽しいですよ。旬の野菜をたっぷり食べて、もちろん、糖質の多い野菜は食べ過ぎないように気をつけていれば、身体も喜ぶはず。
ぜひ道端カレンさんが教えてくれたことをよく理解したうえで、野菜を先に食べる工夫、毎日の食生活で実践していきたいですね。
文:リズムアンバサダー 道端カレン
“関連特集:
Rhythm内の「ダイエットメニュー」に関する、記事はこちらから”