イギリスで紅茶が知られたのは、1657年にロンドンのコーヒーハウス、ギャラウェイで濃く抽出された紅茶が提供されたのが最初です。
それより前の1650年、オックスフォードにユダヤ人女性が最初のコーヒーハウスを誕生させ、コーヒーとチョコレートを売ったことから、「チョコレートハウス」とも呼ばれていました。もちろん食べるチョコレートではなく、飲むチョコレート、カカオです。香りはエキゾチックでアロマが強く、魅力的でしたが、味はとても苦くて男性しか口にできない嗜好品でした。
チョコレートの主成分カカオは、紅茶によく似た効用を持っています。紅茶ポリフェノールに対し、カカオポリフェノールと呼ばれている成分です。
・血圧低下を促し、コントロールする
・コレステロール値を下げ、善玉菌を増やす
・活力を生み出し、活動的にする
・リラックス効果を作り出す
・さまざまな病気の治療予防に効果がある
・酸化抑制効果があり、老化を防止する
17世紀の後半から一般の家庭でも、銀のポットでチョコレートを沸かし糖蜜を入れて甘くして飲まれるようになってきました。冬の朝夕の寒さの中でホットチョコレートを飲むと元気が出ると言われたのです。
チョコレートを沸かしていた銀製のポットはやがて紅茶を淹れるティーポットとしても使われるようになります。
カカオポリフェノールや紅茶ポリフェノールは血管を柔らかくして広げ血行を良くします。そのため寒い日は、チョコレートと紅茶を組み合わせてとるのがおすすめです。チョコレートで活力を生み出し、紅茶は体脂肪を燃焼させてエネルギー代謝し、疲労を防ぎます。正にチョコレートと紅茶の組み合わせでパワーアップできるのです。
ビターチョコレート(カカオ成分80%以上) 10g
低温殺菌牛乳 30ml
スリランカ紅茶(ディンブラ) 4g
熱湯 (95~98℃) 350ml
1)ティーポットに茶葉を入れ熱湯を注いで蒸らす
2)マグカップにチョコレートと牛乳を入れる
文・写真:磯淵猛