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【特集/色のチカラできれいに】スキな色・キライな色はどう決まる?!

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【特集/色のチカラできれいに】スキな色・キライな色はどう決まる?!

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色に対して、感情や感覚がわき起こす脳の秘密

—-日常生活のなかで、赤い色を見たときに「暖かそう」と感じたり、青色を見て「すがすがしい」気持ちになったり、ピンク色を見たときに「かわいいな」と思ったり。私たちが”色”を目にしたときに、感覚や感情がわき起こるのは、いったいなぜでしょう。奥深い色の世界について、早稲田大学 人間科学学術院教授の齋藤美穂先生にお伺いしました。

そもそも色の違いとは、色に含まれている波長の違いのことです。モノの色は、太陽や蛍光灯など自ら光を発するもの=光源から、何色の光を反射しているかによって決まり、私たちは、その反射した光の色を見て、「リンゴは赤」「海は青」のように、色を認識しています。

このような物理的特性によって生じた色そのものには、もちろん温度の差などもないのですが、私たちは赤い色を見ると”温かそう”だと感じたり、青いものを見ると”クール”に感じたりと、色に対して、価値や感覚、感情をもちます。

それは、色の最終的な判断を”脳”が行っているからこそ、起こること。最初に、眼球という生理的な器官で色を受け取ると、視覚野で色を認識し、そのあと”扁桃体”を通過します。

扁桃体には、見たものや味、匂いや聞こえる音など、五感などを通し得られるあらゆる情報が入ってくるのですが、このときに、色は、ただの色ではなくなり、”好きな色””嫌いな色””ほっとする色”など、さまざまな感覚や感情が加わるのです。

なぜかというと、ひとつは、もともと扁桃体は、生存するために安全か危険かの指令を出すために発生した部位だからです。たとえば、腐っているような匂いがしたら、扁桃体はすぐに反応し、命の危険があるかもしれない、と危険信号を出すことで、私たちは、食べるのをやめる、という行動に移すことができます。

そして、安全なものに対しては、快い、好きだという感情が生まれ、危険なものに対して、不快、嫌いだという感情と結びつきます。このとき、色はただの色ではなくなり、「好きだな」「嫌いだな」などの価値判断が加わるのです。

人間には、単純接触効果といって、何回も見たもの、経験したもの、触れたものをだんだんと好きになる習性がありますので、幼いことからのなじみ深い色を好きだと感じたり、逆に見慣れないものを、最初のうちは好きになれない、といったことも起こります。

赤色に情熱や温かさを感じるナゾ

色を見て、感情などがわき起こるもうひとつの理由としては、扁桃体のすぐ近くに、”海馬”があることにも関係があります。聞いたことがある方も多いかもしれませんが、海馬は、記憶と深く関係のある部位。「この色は、私に似合っていた色だな」などの記憶と結びつけば、その色を見たときに”好きだ”という感情も一緒にアウトプットされます。

色を見たときに感じる気持ちや感覚は、ごく個人的なものでもありますし、人間全般に共通する感覚もあります。たとえば赤についてですが、赤い色を見たときに多くの人が感じる”暖かそう”という共通した感覚について考えてみましょう。

これは、赤が火の色や血液の色を連想するものであり、かつての「火にあたったときに、暖かさを感じた」記憶や「血が温かい」ことを体感で知っていること、血を見たときに生理的にカーッとなったり、テンションが上がった経験や記憶とも結びついて、赤色に対して、「情熱的」「ホットな感じ」「温かそう」など、多くの人たちが共通した感情をもつのです。

このことから、私たちが色を知覚し、脳が価値を判断する感覚は、ごく個人的なものもあり、また人間が共通してもつ感覚があることがわかりますね。それだけでなく、色に対する認識には、国やエリアごと、男女ごと、世代ごとにも傾向があるのです。日本人は、他国と比べてどのような色彩感覚をもっているのか。次回、お話しましょう。

—-大学時代の卒論で、色の好みについての国際比較を日本で初めて行ったという齋藤美穂先生。興味深い研究結果は話題となり、そこから「色彩認知科学」「感性認知科学」など研究者としての道が開かれたのだそうです。先生いわく、日本人は特定のある色に対して、とても強い思い入れがあるのだとか。果たして、気になるその色とは…?!

先生/齋藤美穂

早稲田大学人間科学学術院教授、博士(人間科学)、早稲田大学理事。1979年聖心女子大学文学部教育学科卒業。1985年早稲田大学大学院博士課程心理学専攻修了。1996年早稲田大学人間科学部助教授。2001年より早稲田大学人間科学部(2004年~人間科学学術院)教授。「平成4年度色彩学論文賞」受賞。

取材・文/大庭典子(ライター)
イラスト/はまだなぎさ

※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
※この記事に含まれる情報の利用は、お客様の判断と責任において行なってください。

※今記事は、文章・写真ともWacoal Body Bookより転載し、「Rhythm」にあわせ体裁を整えたものです。

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