「無理して運動するよりも、日々の食事バランスを見直すことが、脂肪燃焼に効果を発揮します」と語るボディワーカーの森 拓郎さん。現代女性のライフスタイルに合わせて無理せず行える、効果的なボディメイクを伝授します。
「脂肪を落としたいとき、運動ばかり一生懸命取り組むのではなく、食事に重きをおくほうが効果を発揮します。週に数回、ジムで運動を始めたとしても、意外とその運動量は少ないもの。1日3回、週に計21回ある食事を変えることが、からだづくりの第一歩になります。食事を見直してみて、ご飯を抜いて甘いカフェラテなどを飲んでいたり、清涼飲料水を水代わりに飲んでいるのならば、栄養バランスの偏りが考えられます」
「ほとんどの女性は栄養不足だといえます。春雨ヌードルやサラダだけ、スムージーだけというような食事では、体脂肪を減らすアプローチにはなりません。まずは、徹底して糖質・たんぱく質・脂質の3大栄養バランスを整えましょう。たんぱく質は筋肉や皮膚、髪、内臓、ホルモンの材料となり、必要量ないと新陳代謝が活性化されません。たんぱく質だけとればいいかといえば、それも間違い。ごはんから糖質を、肉や魚、卵からたんぱく質をしっかりとることが脂肪を落としやすくする基本となります」
「栄養が足りてない→おなかがすく→ついついお菓子を食べてしまう、という負のスパイラルに陥らないようにしたいもの。おなかがすいたときや、食事にたんぱく質を少しプラスしたいときなどにおすすめなのが、コストパフォーマンスのよい卵。1日最低でも1〜3個はとりたい、”スーパーフード”です。食事のメインは、肉や魚をとるように心がけましょう。肉は部位によって脂質が変わるので、糖質制限しているなら、脂質がある程度ある部位のほうがおすすめです。脂質が少ないと、たんぱく質しかとっていないことになってしまい、栄養バランスが崩れるからです。逆に運動をしていて、ある程度糖質をとっているなら、脂質が少なめのささみやヒレを中心にとるのがおすすめです」
「「体脂肪を効率よく減らし、筋肉を増やすためには、あえて一度体重を増やす必要もあります。”痩せやすくなりながら太る”ということをしっかり受け入れるのもボディメイクなのです。一方、体重ばかりを気にして、栄養不足になっていると、”太りやすくなりながら、痩せている”だけ。20代で体重第一主義のダイエットを経験し、30代で痩せられなくなってしまう人が多数。たいてい、2〜3ヶ月で見た目に変化が出てきます。正しい運動により、骨と筋肉の位置が変わると、脂肪のつく位置もおのずと変化し、見た目がシェイプされるはずです」
「体重の数字ばかりに気をとられると、ダイエットはうまくいきません。鏡でシルエットの変化を見つめるのも有効ですが、からだについた脂肪を実際つまんでみることでも、ボディチェンジの推移をはかることができます。ボディメイクを始めて、いちばん変化が出やすいのがおなかや腰周り。脂肪のつかみ具合で、からだの変化を確かめていきましょう」
麹は、デンプンを分解して糖に変換してくれるアミラーゼという酵素と、タンパク質をアミノ酸に分解してくれるプロテアーゼという酵素をたくさんつくります。デンプンとタンパク質にはほとんど味がありませんが、糖からは甘みが、アミノ酸からは旨味が出るので、おいしさが増すのです。
〈後編〉では脂肪にまつわる目からウロコの情報を伝授します。お楽しみに!
語り/森拓郎(ボディワーカー)
ボディワーカー。大手フィットネスクラブでの活動を経て、自身のスタジオ『rinato』にて、ボディメイクのための運動と食事の指導を行う。トレーニングだけでなく、栄養の知識を取り入れた指導法を書籍やSNSで発信。ダイエットに関心をもつ世代や、タレント、モデルから支持を集める。
取材・文/川口夏希
撮影/長谷川梓
※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
※この記事に含まれる情報の利用は、お客様の判断と責任において行なってください。
※今記事は、文章・写真ともWacoal Body Bookより転載し、「Rhythm」にあわせ体裁を整えたものです。
関連キーワード
| Wacoal Body Book |
「現代女流浮世絵師、京都マラソンを走る 青山剛×ツバキアンナ対談 Vol.2」 〜アラフィフになっても、フォーエバー・サブ4で(後編)〜