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【特集/“痩せ”と“脂肪”の関係】女性にとっての皮下脂肪とは?

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【特集/“痩せ”と“脂肪”の関係】女性にとっての皮下脂肪とは?

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—-脂肪には白色脂肪細胞、ベージュ脂肪細胞、褐色脂肪細胞があり、それぞれ働きが異なっています。よく耳にする内臓脂肪と皮下脂肪は白色脂肪細胞に属します。一般的に女性は皮下脂肪型肥満、男性は内臓脂肪型肥満が多いといわれる理由を、生活習慣病予防の新たな治療法の研究・開発に力を注いでいる、九州大学/東京医科歯科大学の小川先生に伺いました。

適量の内臓脂肪が異物をブロックし、生活習慣病を予防してくれる

肥満にはおなかがポッコリ出る内臓脂肪型と、わき腹やお尻、太ももなどにつく皮下脂肪型があり、メタボリックシンドロームの原因になるのは内臓脂肪型のほう。内臓脂肪面積が100㎠、ウエスト周囲長が90cm以上(女性の場合)、さらに動脈硬化の危険因子(糖代謝異常、脂質代謝異常、高血圧)がふたつ以上あるとメタボリックシンドロームと診断されます。

内臓脂肪は、腸を固定する腸間膜(ちょうかんまく)に蓄積します。口から入った食べ物を消化・吸収、排泄する器官である腸は外界と繋がっているため、ウイルスやバクテリアなどの異物も入ってきやすい。そのため、異物からからだを守る免疫細胞が腸内にいるわけですが、内臓脂肪の中にも異物の侵入を防ぐ免疫細胞が存在しているのです。

また、最近注目されているのが、内臓脂肪がつくり出すアディポサイトカインという物質。アディポサイトカインには善玉と悪玉があります。内臓脂肪の細胞が通常サイズのときは善玉が多く分泌され、慢性炎症性の疾患である糖尿病や動脈硬化を抑制してくれるのですが、細胞が肥大化すると炎症が起こり、悪玉が多く分泌され、糖や脂質がうまく代謝されなくなるんですね。この代謝異常によって、糖尿病や動脈硬化のリスクが高まるのです。内臓脂肪がつきすぎるのは大問題ですが、適度な量がなければ、からだが正常に機能しないということも知っておいてください。

女性ホルモンの関係で女性は皮下脂肪型肥満になりやすい

同じ脂肪でも皮下脂肪は、下腹部やお尻、太ももなどからだの表面近くに蓄積するので、異物の侵入を防ぐ細胞は多くはありません。外部からの刺激を緩和したり、体温調節をするのがおもな働きです。詳しいメカニズムはまだ解明されていませんが、閉経後、男性と同じように内臓脂肪に溜まりやすくなることから、女性が皮下脂肪に溜まりやすいのは女性ホルモンが関係していると考えられています。

二の腕や脚を細くしたいと思っている女性は多いと思いますが、医学的には皮下脂肪が溜まっていてもそんなに問題はありません。本来脂肪が溜まるべき場所、つまり皮下脂肪に溜めることができれば、一見ぽっちゃりしていても生活習慣病のリスクは低いのです。 力士は現役時代あれだけ太っていても、筋肉がしっかりついているので、男性でも内臓脂肪は少なく、皮下脂肪が多い。一般男性があれだけ太っていたら、間違いなく病気になるはずです。内臓脂肪は、溜まりやすいけれど食生活を見直し、しっかり運動すれば、比較的短期間で落とすことができますよ。

—-私たちは子宮内にいたときのことを記憶しているため、妊娠中低栄養だった母親から生まれてきた子どもは、いつまた低栄養になるかわからない危機感から脂肪を蓄えやすい体質になり、母親が栄養過多の場合は肥満になりやすくなるのだとか。肥満は食生活が同じという環境因子だけでなく、遺伝的要素もあるのですね。

先生/小川佳宏(九州大学大学院病態制御内科 教授)

九州大学大学院医学研究院病態制御内科 教授。東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科分子細胞代謝学分野 教授。日本肥満学会理事。2010年度日本糖尿病・肥満動物学会研究賞受賞。おもな著書に「日本人なら知っておきたい『異所性脂肪』の恐怖」(ワニブックス)がある。

取材・文/山崎潤子(ライター)
イラスト/はまだなぎさ

※この記事の内容について、株式会社ワコールは監修を行っておりません。
※この記事に含まれる情報の利用は、お客様の判断と責任において行なってください。

※今記事は、文章・写真ともWacoal Body Bookより転載し、「Rhythm」にあわせ体裁を整えたものです。

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