みなさん、こんにちは。今回は、暑い季節にこそ注意してほしい、「冷え性」についてお話ししたいと思います。
我々が普段考えている以上に、人間の身体の機能は優れています。特に、病気のときなどの自己治癒能力は、本当に素晴らしいです。
例えば、風邪をひくとまず足がだるくなります。なぜかというと、活発に動き回ると治りが遅くなるからです。
続いて、寒気をもよおします。急に寒さを感じると、身体は自らを温めるために熱を出します。熱が出ると免疫力が上がり、病原菌も減少します。
そして鼻水が出て菌を体外へ排出します。菌の死骸が含まれるので、鼻水が黄色くなります。体内から余分な菌を排出することで、治癒します。
また、ケガをしたときは、体内への雑菌の侵入を防ぐために血が流れます。ある程度清潔になると、カサブタができます。カサブタができることによって、患部を外部と遮断し、その内側で治癒させるのです。
そして治し終えると、カサブタが剥がれて元の状態に戻るというように、人間の身体は実にうまくできています。
このように自然治癒力、免疫力を持っている私たちですが、そもそも、風邪にかかりにくい人もいます。
いったいそれはどうしてなのでしょうか?それは、一言でいうと“免疫力の差”なのです!
では、なぜ免疫力に差が生まれるのでしょうか?実は、昔から「冷えは万病のもと」といわれるように、免疫力が低下する原因も、「冷え」にあります。
身体が冷えることによって血の巡りが悪くなり、その結果、十分な酸素が身体の隅々まで行き渡らなくなります。すると、体温が下がり、代謝機能や免疫力が下がるというわけです。
そして、抵抗力が衰えると、病原菌にも感染しやすくなります。
人間はもとより、地球上の全ての生物は、熱によって動いています。その大切な熱がどんどん下がっていくと、身体は停滞して不健康な状態となり、さらに下がって停止したとき、人は死を迎えるのです。
だから「冷え」は健康の大敵なのです。そこで、冷え対策の一つとして、日頃からご自身の体温を測ることをお勧めします。
毎日、自分の体温を知ることによって、低くなったらすぐ温める対処(着衣、カイロ、お風呂、靴下、温かい飲み物など)ができますよね。もちろん、過労・睡眠不足・ストレス過多などは身体を急激に疲れさせるので注意が必要です。心身ともにリラックスして、ゆったりとお風呂につかったり、適度な運動を心がけましょう。
そして、忘れてはいけないのが栄養のバランスです。体温のもととなる血液をサラサラにするには、日頃からバランスのよい食事を意識することが大切です。
その際に重要なポイントが3つあります。甘い物や酸性食品を摂り過ぎないこと、最低限必要の栄養量を摂ること、そして水分を摂り過ぎないことです。
偏食の多い方や献立を考えるのが苦手な方は、食前に青汁などを飲むといいでしょう。食物繊維が先に腸に入ることによって、糖を吸収するスピードをゆっくりにしてくれるので、血糖値がゆるやかに上がります。
また、千切りキャベツや大根おろしやゴボウなど、先に野菜から食べると、血糖値の上昇をゆるやかに抑えてくれるため、眠気を感じにくくなり、食後のつらい眠気を防ぐこともできます。
病気や体調不良の原因は、「姿勢の歪み」「食生活の乱れ」「心持ち・考え方」の3つが最大要素といわれています。この3つのいずれかか、もしくは複合していると考えています。だから私の整体院の屋号は「スリーバランス」なのです。
人間の身体は食べて吸収したものでできています。食事のバランスを正して、適度な運動、深呼吸、ストレッチ体操を行うのはもちろん、健康への考え方や新たな知識をさらにブラッシュアップさせるために情報収集も行い、自分の健康は自分で守りましょう。
文:植屋浩幸
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