歯の白さは、エチケットの一つ。ホワイトニングは今、多くの人々が行っています。しかし、方法はさまざま。自宅で市販のホワイトニング歯磨き粉を使用したり、審美歯科でホワイトニングのクリーニングを行ってもらったりする方法など豊富にあります。
また、ホワイトニングができる電動歯ブラシがあるという噂も。そこで今回は、電動歯ブラシでホワイトニングはできるのか、そして、その他のホワイトニングの方法をご紹介します。
電動歯ブラシは、基本的ホワイトニングのために作られてはいません。電動歯ブラシが役立つのは、歯や歯の隙間についている歯垢(プラーク)を除去するときです。手の歯ブラシではなかなか落とせないような歯垢も、電動式のパワーで効率的に落とすことができるというものです。
しかし、ホワイトニングができるかといえばそうではありません。なぜなら、歯垢を取っても歯が白くなるわけではないからです。ホワイトニングとは、一般的に、ステインという歯の着色汚れを取ることをいいます。たばこのヤニや、コーヒー、紅茶、緑茶などのタンニンという成分が付着することによって、化学反応を起こすと、タンパク質に変わり、歯に蓄積していきます。これがステインです。
ただ、このステイン除去を行える「ホワイトモード」などを備える電動歯ブラシは市販されています。
基本的に、電動歯ブラシでは、ホワイトニングは行えないと考えましょう。
では、他にどんな方法があるのでしょうか。主に、自宅でセルフケアする方法と、歯科で行ってもらう方法があります。
・オフィスホワイトニング(ホワイトニング剤&レーザーなど)
・ホームホワイトニング(ホームホワイトニング剤&マウスピース)
・デュアルホワイトニング(オフィスホワイトニングとホームホワイトニング両方)
など
・ホワイトニング用歯磨き粉を使用
・市販の歯の消しゴム、マニキュアなどを使用
など
ところで、このホワイトニング、市販の歯磨き粉を使えば、わざわざ審美歯科などに行く必要はないのでは?と思うかもしれませんが、実際は、医療機関で行われるホワイトニングと、市販のホワイトニング歯磨き粉を利用するホワイトニングとでは大きく異なります。
なぜなら、使うホワイトニング剤の成分が異なるからです。医療機関では、主に過酸化水素が含まれるホワイトニング剤を使用します。しかし、この過酸化水素入りのものは、市販は禁止されているため、歯科医院でしか行ってもらうことはできません。
確かに、市販のホワイトニング効果のあるといわれている歯磨き粉は、多少白くすることはできますが、効果がそれほど期待できません。
もし市販のホワイトニング歯磨き粉を利用するなら、磨きすぎに気をつけましょう。ホワイトニング用歯磨き粉には、研磨剤入りのものが多く、歯の表面を削りながら磨くことになるからです。特に電動歯ブラシを使用する際には注意しましょう。
また、歯磨き粉選びの際には、発泡剤の少ないものを選びましょう。発泡剤入りだと口の中が泡でいっぱいになり、磨きにくいからです。特に電動歯ブラシを利用する場合には、飛び散るので使いにくいでしょう。
電動歯ブラシでは、ホワイトニングは通常行うことはできません。もし自宅で行うのであれば、ホワイトニング効果のある歯磨き粉を使って歯ブラシで磨くのが一般的です。
しかし、審美歯科などと比べて、そのホワイトニング効果は使っているホワイントニング剤の違いの点から、劣ります。本格的にホワイントニングを行いたい場合には、歯科医院を受診しましょう。
文:リズム編集部
監修:高島美祐 (神谷町デンタルクリニック)
高島 美祐(たかしま・みゆう)
早く確実に治したい方や、何度も再発してなかなか治らなかった方のために、マイクロスコープとCADを使った短期集中治療に特化した歯科医院「神谷町デンタルクリニック」を東京都港区虎ノ門にて開院。歯の病気が早産や生活習慣病、認知症につながることや、かみ合わせの不良により顔のバランスが乱れてしまうことなどを啓蒙している。超高齢化社会において、自分の歯をできるだけ長く残すための治療を実践しており、国内外からの来院がある。
関連記事:
電動歯ブラシに向いた歯磨き粉のおすすめをチェック!【歯科医監修】
関連記事:
歯石は糸ようじで取れない!歯垢の取り方は?【歯科医監修】
関連特集:
Rhythm内の「オーラルケア」に関する、記事はこちらから
関連特集:
Rhythm内の「電動歯ブラシ」に関する、記事はこちらから