気温がぐんぐん上がってくると、ちょっと動いただけでも汗をかき、涼しいところでじっとしていたくなりますよね。気温が高いと気だるさを感じたり、疲れやすくなったりするので、運動不足になり肥満の原因にもなります。
かと言って、暑さの中で運動して熱中症にかかるのも危険! 水分をたくさん取っていても、熱中症になってしまうことがあるので無理は禁物です。
食事をして動かないでいると、エネルギー代謝が悪ちて肥満になります。原因は、脂肪の燃焼が悪くなっていて、皮下脂肪となって蓄積されるからです。
そこで登場するのが紅茶です。「夏こそ紅茶」の威力をご紹介します。
暑さに負けない体力を作るためには、肉や魚、乳脂肪を含むチーズやクリームなどの食べ物をとるのが重要です。トンカツや焼肉、唐揚げ、ピザやハンバーガーなど、暑くてもおいしい食べ物はいっぱいあります。
このような高カロリーな食物を食べる時に一緒に紅茶を飲むと、紅茶に含まれるカテキンが脂肪を消化、吸収させにくくする働きがあり、肥満の予防に効き目があります。
紅茶の飲み方は、夏なのでアイスティーが喉越しもよく、食事にはぴったり! 種類としては濃い紅茶でなく、薄くライトで渋みが少ないものがよいでしょう。濃い場合は水で希釈してもOKです。
いくら紅茶のカテキンが効果的だといっても、運動をしてエネルギーの消費や代謝を促すことは、肥満予防には大切なことです。
そこでもうひとつ朗報があります。運動する 20~30分前に紅茶を飲んでおくと、運動のエネルギー源として重要なグリコーゲンの消費を抑え、代わりに燃焼しにくい脂肪をエネルギーとして先に消費する役割を果たします。つまり、蓄えている脂肪を使うので、やせる効果があるのです。
しかも疲れてきて、脂肪の代謝が悪くなってくると、グリコーゲンに切り替わり、体力を維持させます。長時間のウォーキングや運動をするときに、前もって紅茶を飲んでおくと「バテにくい」と言うのはこういった理由からです。
テニス、ゴルフ、クリケット、乗馬などイギリスが生んだスポーツは数多くあります。イギリスのアンティークプリントを見ると、スポーツの後で、ガーデンに設置されたティーコーナーがあり、紅茶を飲みながら疲れを癒し、コミュニケーションを楽しんでいる光景がたくさんあります。
有名なウィンブルドンでも、テニスコートの外で選手や観客が一緒になって、紅茶を楽しんでいる絵が残されています。
私もテニスは長年の趣味で、週に2回は欠かさず行くほどです。バテずに上手くプレーするために、私の紅茶の飲み方をご紹介しましょう。
プレー前には少し甘いレモンティーを飲み、プレー中は無糖のライトな紅茶がおすすめです。レモンティーはビタミンCと糖のエネルギー補給、無糖紅茶は、口内のねば付をすっきりさせてすがすがしくなり、ファイトがでてきます。
テニスの腕前の方はって? それはご想像にお任せします(笑)。
文・写真:磯淵猛