「風邪の時は、お風呂に入ってはいけない」ということは聞いたことがあるでしょうし、多くの人はその通りにしているのではないでしょうか。
しかし、住宅事情が改善されて湯冷めしにくくなった現代では、一概にそうとも言えないのです。むしろ、いくつかの点に気を付ければ、入浴することで早い回復に繋がるかもしれません。風邪の時の入浴の可否について、判断基準を説明します。
まず、入浴していいかどうかを正しく判断しましょう。気を付けるべきポイントは、次の4つです。
・高熱(38℃以上)ではないか
・嘔吐や酷い下痢などの症状がないか
・意識がしっかりしているか
・動くのが辛いようなだるさなどはないか
すべて問題なければ、入浴しても問題ないでしょう。逆に、もし1つでも引っかかるものがあれば、絶対に入浴は控えるようにしましょう。体調がさらに悪化してしまう可能性があります。
では、実際に入浴するとき、気を付けるポイントを挙げていきましょう。
熱いお湯につかることは、それだけでとても体力を使ってしまいます。そうすると免疫力が下がり、風邪が酷くなってしまうかもしれません。ぬるめの温度でお湯を張るようにしましょう。41℃程度が理想です。
ぬるめのお湯だと、ついつい長風呂になってしまいがちですが、決してつかりすぎないようにしましょう。長くても20分程度までが目安です。
せっかく入浴して身体を温めても、入る前や出た後に身体を冷やしてしまっては、元も子もありません。
後のことを考えて、入浴前に布団を敷いておく、風呂場や脱衣所をあらかじめ暖めておくといった、事前の準備をしておきましょう。また、お風呂から上がった後は髪と身体を素早く乾かし、冷える前に布団に入るようにしましょう。
ぬるめのお湯であっても、入浴の際には汗をかいていますから、当然、体内の水分量が減ってしまっています。風邪をひいているなら特に注意すべきことですから、忘れずに水分補給をするようにしましょう。
当たり前ですが、飲み物は身体を冷やさないようなものにしましょう。
以上のことに気を付けて入浴すれば、血行を促進し、免疫力も高まります。正しい入浴の仕方を実践して、早く風邪を治してしまいましょう。
文:編集部ライター S.I