ダイエット目的の方にとって、体幹トレーニングを行う際に気になるのが、消費カロリーではないでしょうか。ダイエットに効く運動といえば有酸素運動ですが、この消費カロリーと比べて、体幹トレーニングの消費カロリーには、どれくらいの差があるのかは気になるものですよね。
そこで今回は、体幹トレーニングの消費カロリーを中心に、ダイエットを志すあなたに役立つ筋肉と消費カロリーの関係についてご紹介していきます。
(監修・取材協力)
医師 平田レナ先生(ひらたれな)
東邦大学医学部医学科入学、在学中よりThe Royal London Hospital(ロイヤル・ロンドン・ホスピタル)にて臨床実習を行う。卒業後は、東京慈恵医科大学附属病院にて勤務。形成外科、皮膚科を経て現在の湘南美容外科クリニックへ入職。日本美容外科学会会員(JSAS) 日本形成外科学会会員 ビビーブ認定医。http://dr-rena.com/
体幹トレーニングでは、どれくらいのカロリーを消費できるのでしょうか。
基本的に、消費カロリーは運動強度によって変わってきます。運動強度は、「METs値」で知ることができます。
厚生労働省の定義では、「METs」とは、運動強度の単位で、安静時を1としたときと比べて、何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示したものです。例えば、軽い筋トレ、ウォーキングなどは、3メッツです。しかし、クロールで泳ぐといった場合、8メッツです。数値が大きいほど、消費するエネルギー、つまりカロリーが高いことになります。
では、体幹トレーニングはどれくらいのメッツがあるのでしょうか。体幹トレーニングは、さまざまな方法があるため、一概に何メッツとは言い難いところがあります。
そこで体幹トレーニングといえる主な種目をピックアップしてみました。
・レジスタンストレーニング 6.0メッツ
ウェイトリフティング、フリーウェイト、マシーンの使用など
・健康体操(例:腹筋運動、クランチ):楽な労力 2.8メッツ
・健康体操(例:腕立て伏せ、腹筋運動、懸垂、足や手を突き出す運動):ほどほどの労力 3.8メッツ
・健康体操(例:腕立て伏せ、腹筋運動、懸垂、ジャンピングジャック(ジャンプしながら手足を開閉):きつい労力 8.0メッツ
これらの体幹トレーニングは、他の運動と比べてどれくらい差があるのでしょうか。一般的なよくある運動のメッツも併せて知っておきましょう。
・歩行:家の中 2.0メッツ
・散歩 3.5メッツ
・階段を上る:ゆっくり 4.0メッツ
・階段を上る:速い 8.8メッツ
・犬の散歩 3.0メッツ
・ジョギング:全般 7.0メッツ
・水泳:クロール、速い、68.6m/分未満、きつい労力 10.0メッツ
・ダーツ:ウォールダーツ、ヤードダーツ 2.5メッツ
・ゴルフ:全般 4.8メッツ
出典:国立健康・栄養研究所「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」2012年4月11日 http://www0.nih.go.jp/eiken/programs/2011mets.pdf
体幹トレーニングで筋肉を鍛えて増やし、代謝を上げることも、一日の消費カロリーを上げるポイントになります。
しかし、ダイエットのために消費カロリーを上げたいという場合、体幹トレーニングだけで消費カロリーを高めることは困難です。そこでおすすめなのが、有酸素運動を取り入れることです。有酸素運動は脂肪燃焼効果が期待できる、ダイエットにピッタリの運動です。
有酸素運動の強度は、心拍数(1分間にどれくらいの心臓の拍動があるのかの回数)が目安になります。有酸素運動の場合、最大心拍数の50~60%ほどの値を目安にします。運動強度が高ければ消費カロリーは高まりますが、有酸素運動の脂肪燃焼効果を狙うには、あまりに強度が高すぎると効果が得られません。
痩せを期待するなら、消費カロリーだけでなく、心拍数から運動強度を知り、コントロールすることが大切です。
また、消費カロリーを高めるには、全身運動がおすすめです。全身の筋肉を効率よく同時に動かすことができれば、その分、消費カロリーが高まります。
体幹トレーニングの消費カロリーは、その運動の内容によって大きく異なることが分かりました。ダイエットをしたいと考えている人は、ただ運動強度を上げて消費カロリーを増やすだけでなく、脂肪燃焼効果の高い、有酸素運動の軽い負荷をかけ続ける方法も取り入れてみてください。
文:リズム編集部
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