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呼吸を整えれば、不調は改善する<実践編>【呼吸整体師・森田愛子さんインタビュー後編】

呼吸を整えれば、不調は改善する<実践編>【呼吸整体師・森田愛子さんインタビュー後編】

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呼吸を整えれば、不調は改善する<実践編>【呼吸整体師・森田愛子さんインタビュー後編】

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| 体質改善 | 呼吸 | 睡眠 |

呼吸を正すことでさまざまな不調を解消し、多くのクライアントから信頼されている森田愛子さん。インタビュー後編は「実践編」とし、よい睡眠ひいては快調な毎日を送るための呼吸法を具体的に教えていただきました。

森田愛子(もりた・あいこ)
呼吸整体師として“体を育てなおす”をコンセプトに渋谷鍼灸理学治療室、よこはま北治療院(K-Raku Style)を運営。また「呼吸コーチ」として心と体への意識を変え、より豊かな人生を送れるような啓蒙活動を続け、セミナーやワークショップを精力的に開催している。著書に『深呼吸のまほう』、『奇跡の3日腹ペタ』(ワニブックス)など多数あり。

力みや緊張をリセットし、良質な睡眠を導く【うずくまり呼吸法】

――正しい呼吸ができるようになるにはどのようにしたらよいのでしょうか?

息って、ちょっとした姿勢や動き、さらに気持ちの変化でも止まったり上がったりしてしまうもの。今からご紹介する【うずくまり呼吸法】は、そういった呼吸の「逃げ」をなくし、身体の中心で深い呼吸ができるようになるためのものです。

■うずくまり呼吸法

1 椅子に浅めに座り、足を肩幅より少し広めに開く。そのまま1回深呼吸。鼻から吸って口から出す。


2 前へならえの状態から両手を軽く合わせ、腕を前に出しながら肩甲骨を広げるイメージで背中を丸くする。

3 その状態で、両肘を曲げておへそに付けるよう、身体を前屈させる。

4 そのまま両手の間に顔を入れ、頭・首・背中の力を抜く。


5 同じ姿勢で5~8秒ほどかけながら、背中が広がるよう背中全体に鼻から息を入れていく。

6 息を吸い切ったら、次は10~20秒ほどかけて、おなかをへこませながら口から息を吐いていく。「これ以上吐けない」と思っても、さらに3~5秒吐くつもりで。

7 ゆっくりと息を吸いながら、身体全体を起こす

 

どうでしょう? しっかり息が抜け、身体も温かくなったのでは? 睡眠でお悩みの方は、まず「しっかり息を抜く」ことを体感してもらいたいですね。

たいていの方は「息抜き」というと、ひと休みしてお茶を飲んだり、ゴロンとしたりしているだけでしょう? それだけでは身体は休まらない。字のごとく身体から息を抜いて緊張や力みをリセットし、「これから寝ますよ」というスイッチを入れてあげるといいと思います。

私のクライアントさんの多くも、呼吸を整えることで「よく眠れるようになった」と言っています。

健康の根っこは本当にシンプルなところにある

――うずくまり呼吸法は、寝る前に行うものですか?

はじめのうちは「力が抜けた心地いい感覚」を身体に覚えさせるためにも、1日に何回か行うといいですね。寝る前はもちろんですが、眠りが浅い方は寝ているときの息も浅くて身体も緊張しているので、朝一番で息を抜いてあげましょう。

また、「眠れない」ことだけにフォーカスするのではなく、「今の自分の身体はどうかな? 張り詰めてないかな?」と身体の状態に目を向けることが大事。毎日、自分に聞いてみてください。続けることで、日常のいろいろな力みに気づけますよ。たとえば筆圧ひとつで未来の体調がわかり、未来の病気の芽を摘むこともできるんです。

――どういうことでしょうか?

「力を入れて文字を書いているときの呼吸はどう? 力が抜けすぎていると? どのくらいがちょうどいい?」。一つひとつを呼吸に聞いてみて、ちょうどいい感じを採用するんです。

「ちょうどいい感じ」は自分にしか分からないし、人に「これぐらいで」と指導された答えは、結局採用しません。自分で納得した答えだからこそ、とり入れようと思うもの。

筆圧だけに限らず、日常の動作一つひとつの力みに気づき、力みを抜き、「ちょうどいい」を採用できれば、さまざまな不調を防げます。「自分なり」を見つけるために、呼吸はすごくいいツールですよ。ただし、「呼吸を整えよう」と意識した時点で息は落ち着きにくくなるので、そこだけは注意してください。

――身体で感じることが大事だと。

そう。自分の身体でまず感じ、自分で判断する。それが「自分なり」をつくるということ。多くの人の場合、自分の身体のことなのに、「自分」が抜けているように感じます。「きちんと眠るにはコレ」など、特別なメソッドだけがフォーカスされる風潮がありますよね? それももちろん悪くはないですが、「私の場合はどう?」を最初に考えるべき。

「ラクに生きるとは?」「体に優しいとは?」と自分の身体に問いかけ、日常の隅々にライトを当ててみると、けっこう答えは出ているもの。そこを大事にしてあげればいいんじゃないかな。

――それが、前回のお話にもあった「自分の身体の声をキャッチし、日常に落とし込む」ことですね。

呼吸の滞りをなくして自然に流していけば、身体も自然にラクな方向に向かっていきます。

話が少し脱線してしまいますが、以前テレビで、あるカキの養殖者の番組を見たんです。赤潮が発生してカキがダメになってしまった。周りが慌てるなか、彼は海へ流れつく川と周りの山に目を向けたんです。そして、山へ入って森を整え始めた。結果、海はきれいになり、元気なカキが育ったという――。

身体も同じですよね。不調が起きたとき、その不調だけをどうにかしようとするのではなく、身体の巡り全体をきちんと正すことが大事。その命の道筋が、呼吸なんです。

――呼吸を制する者は、身体を制する、と。

「制する」というよりも、その人なりのちょうどいいところに収まるんですよね。それがいわゆる自然治癒力。無理して身体をいじくりまわすのではなく、滞りをなくして身を任せるだけ。身体が自然に流れていけば、自然治癒力がきちんと作用する状態になると思うんです。

――シンプルなところに行き着くんですね。

クライアントのみなさんも「普通ですね」とおっしゃる(笑)。「特別なことをしないと良くならない」と考える人って、結構多いんです。もしかしたら、特別を求めているのかもしれない。

でも人間の身体って、ちょっとしたきっかけで本当に変わるもの。「呼吸だけ」なんて本当に地味ですから、なかなか気づけないし、気づこうとしない人が多いんです。睡眠をはじめ健康の根っこは、本当にシンプルなところにあるものなんですよ。

<新刊情報>


森田愛子さんのレッスンがどこでも受けられる初のCDブックが発売! 自分の呼吸に目を向け、その存在を知り、呼吸を使って自分を癒やしてみたいという方はぜひチェックしてみて。

文:細井秀美

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