寒い時期には運動の際のケガが増えるもの。
突然のケガをしてしまった際に、病院へ行く前にセルフケアができれば、症状を軽減させたり完治を早めたりすることもあります。
ぜひ、応急処置の基本を知っておきましょう。
走っている最中やその前にケガをしてしまった場合は、ダメージを最小限に食い止めなければなりません。
捻挫やふくらはぎや膝の痛みなど、さまざまなケガがあると思いますが、その痛みを我慢して運動を続けると、より症状を悪化させてしまいます。痛みを感じたら、まずはすぐに運動を中止しましょう。
痛みやケガの度合いにもよりますが、軽い痛みであればストレッチやセルフマッサージで対処しても大丈夫です。
しかし、明らかにいつもと違う痛みや腫れがある場合に必要なのが応急処置です。代表的な応急処置の一つに、Rest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)の頭文字を取って名づけられたRICE処置があります。
ケガをしたらまずアイシングしましょう!ということは一般的になりつつあり、既にご存じかもしれません。アイシングの目的は、患部を冷やすことで一旦患部に血液を集め、そこから徐々に温めることで患部の血流を良くすることです。長く冷やす必要はなく、30分以内で十分です。
また、腫れを広げないためには圧迫も必要となります。
最後の挙上は、ケガした部位を心臓より高く上げることで、ケガした部位への血液の集中を抑えることが目的です。
逆に、捻挫で足首が腫れた後に、お風呂にゆっくり浸かる、ビール(アルコール)を飲むなど、血液の流れを促す行為をしてしまうと腫れが広がり、回復が遅くなってしまうので注意が必要です。
肉離れする寸前の痛み、すでに肉離れしてしまっているといった、筋肉が硬くなることにより痛みが生じている場合は、冷やすのはほんの数分にして、あとは温めることが重要です。
例えば、茹でた鶏のささみを冷蔵庫で冷やしていると、硬くパサパサになってしまいますよね。筋肉も、冷やされると同じ状態になってしまうので、できるだけ温めて血流を良くし、コンプレッションウエアなどで圧迫をしながら、部位を固定してください。
トレーニングを継続して行っている方は、ぜひ信頼できる治療院や病院を見つけておきましょう。日常的にコミュニケーションを取り、普段の練習量や強度を伝えておくと、ケガや故障をした場合の処置が的確になります。
また、リハビリのアドバイスをもらえたり、今後の過ごし方なども丁寧に教えてくれることでしょう。
ランニング人口は年々増加していますが、ランニングを止めてしまう理由で一番多いのは、ケガと故障だというデータもあります。長く、そして楽しくトレーニングを続けるためにも、応急処置の知識を身につけたいですね!
文:北川麻利奈
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