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オムロン低周波治療器をエキスパートが語る

INTERVIEW INTERVIEW

電気治療が疲労や痛みに効く仕組み

そもそも電気治療とはどんなものなのでしょうか。

生き物の体は微弱な電気で動いています。電気治療とはそれを外側から体に流して行う治療方法です。 電気というと、ビリビリと感電するようなイメージを持つ方も多いのですが、そうではないんです。コンセントに手を突っ込んでも治療になるわけではありませんからね(笑)。 治療によく使われるのが「低周波」と呼ばれる電流で、整形外科や治療院などで治療を受けたことのある方もいるかと思いますが、揉みほぐされているような、ピクン、ピクンという刺激を受ける感じになります。 また、「マイクロカレント」(Vol.2で解説)と呼ばれるものに至っては極めて微弱のため、身体に電気が流れているのかどうかわからないほどです。

微弱な電流を、電気抵抗の高い皮膚を通してどうやって体の中まで入れられるかがかつては大きな課題だったのですが、 波形や流し方を変えたりすることで可能になり、治療に利用できるようになってきたのです。

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それらがどのように筋肉疲労や痛みに効くのでしょうか。

まず筋疲労と痛みのメカニズムについて説明しますね。原因はいくつかありますが、一般的には筋疲労も痛みも、 筋肉の中にたまった疲労物質や痛み物質によって起こることが多いのです。この場合は、筋肉を収縮させ、 疲労物質を筋ポンプ作用で流すことで疲労を回復させることができます。電気を流すことで筋肉を動かし、 それを促進するのが低周波の電気治療です。凝っていたり、硬くなっている筋肉には疲労物質が蓄積しています。 それを、揉んだり叩いたりしてほぐす代わりに、電気を流して「筋ポンプ作用」と呼ばれる作用で血液を循環させ、 疲労物質を除去することができるのです。

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もうひとつのメカニズムに、痛みを感じる神経を別の波形の電気刺激でブロックする「ブロック効果」というものがあります。 例えば足をどこかにぶつけたら、手でさすると痛みが緩和されますよね? 痛みは起こった場所から脊髄を通して脳に伝わるのですが、 その前に脊髄で痛みが一回情報集約されるのです。それをブロックして脳まで行かないようにしてくれるのが、さするという行為。 いわば軽い麻酔のような効果があるんです。痛い場所に手を当ててさする、つまり「手当て」。これも、電気刺激でできることのひとつです。

アスリートをサポートする電気治療

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アスリートにとって、こういった電気治療の
メリットとはどのようなものでしょうか。

ひとつはコンディショニングへの活用。トレーニング前やレース前にあらかじめ使っておくと、血流をよくして筋をゆるめてくれるので、ウォーミングアップのような効果を得られます。そもそもウォーミングアップの目的は筋温度を高めることですから。

また、日々の疲れが溜まってくると、しかもそれが長期間になればなるほど痛み物質や疲労物質が溜まって筋肉の状態は悪くなります。 筋肉ってゴムみたいなものなので、劣化すると引っ張ったらすぐ切れてしまうのです。つまり、肉離れなどを起こしやすくなる。 でも走った後や翌日などに電気で疲労物質を流しておけば、疲れも取れて筋肉もいい状態に保つことができます。 それが次のパフォーマンスにつながっていくわけです。

今回発売されるコードレス低周波治療器「HV-F601T」は、
治療院に行かなくても自宅で同等の電気治療ができる製品です。
アスリートのパフォーマンス向上のために、どんな使い方があるでしょうか。

ウォーミングアップ時に、自分の弱点と思われる筋肉、例えばふくらはぎがよく攣るとか、ハムストリングスに張りがあるというような場合、他の箇所より念入りにウォーミングアップが必要なので、そこにあらかじめ貼っておくということもいいと思います。特にこの製品はコードレスなので、試合前や後の移動中に貼っておくことができますよね。

移動中にウォーミングアップや
クールダウンができるというのはすごい時短ですね。

ただ、痛みがあるような箇所の場合、使い方に注意が必要です。怪我をした直後の急性期に血流をよくしてしまうと、 炎症が促進されてしまいます。肉離れなどの怪我は48時間から長くて72時間は冷やして安静にすることが大切。 それを過ぎると炎症のピークを超えるので、動いたり、低周波治療を使って今度は血流をよくして修復するわけです。

怪我までいかずとも、運動後に筋肉が熱を持っている状態だったら、まずは冷やしたほうがいいでしょう。30分から1時間後、 筋肉が充分冷えたらこの治療器を使うことで、翌日、翌々日の筋肉痛に大きな違いが出るはずです。

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アスリートはハードなトレーニングをして筋繊維を一旦壊し、それが生まれ変わってより強い筋肉になる、
いわゆる「超回復」を繰り返してパフォーマンスを上げていきます。このサイクルにも役立つものでしょうか。

筋肉が壊れて生まれ変わる時にどんな運動をしたかが、次の筋肉に影響します。例えばマラソンの練習をしているなら、 超回復によって持久力の高い筋肉に置き換わっていくのです。よく、定期的に10km、20kmと走っていると体力がつく、 といいますが、これは言い換えれば持久系の筋肉に置き換わっているということなのです。 電気治療器で血流を流してケアをしていけば、そのサイクルを早めてくれる可能性は充分ありますね。 もちろん、あくまでトレーニングを続けるというのが大前提ですよ。

もうひとつ、この製品の特徴はパッドが大きいことと、
左右同時に使えるよう2個セットになっていることです。

運動に使う主要な筋肉はだいたい大きくて長いので、大きなパッドは非常に理にかなっていると思います。 下半身だったら太もも前側の大腿四頭筋やふくらはぎの腓腹筋、そしてもも後ろ側のハムストリングス、 上半身なら首から肩にかけての僧帽筋や上腕二頭筋、そして脊柱起立筋などがそうですね。こういった大きな筋肉に対して、 カバーできる面積が多く、2極、プラスとマイナスがセットになっているのでまるで湿布のように貼るだけで、 とても手軽だと思います。そしてコードレス化によって場所を選ばず使えるにようになったことは革新的だと思います。

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デスクワークをしながらでもウォーミングアップや治療ができるわけですね。

そういうことです。オフィスで1日中座っている人などは、血流が滞って筋肉が固まってしまっています。仕事の後に運動する場合、 オフィスにいる時でも気兼ねなく使って筋肉をほぐしておくことができます。

ー 時間のない市民アスリートにはとても嬉しい使い方ですね。

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伊藤 和憲

鍼灸学博士。明治国際医療大学鍼灸学部教授、学部長補佐。
鍼灸治療や神経生理学を専門分野とし、「筋痛疾患の基礎と臨床」などの研究テーマに取り組んでいる。

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