こんにちは。リズム編集部です。
前回「運動指導のプロに聞いた、理想のボディを作る筋肉量とは?」の記事でセミナーの内容をご紹介した、リズムアンバサダーで運動指導者の森拓郎さん。5月6日に新著『骨も筋肉も衰えない 40歳からのやせるレシピ』を出版されるということで、取材してきました。
森 拓郎(もり たくろう)
足元から顔までを美しくするボディワーカーとして、運動の枠だけにとらわれない様々な角度からボディメイクを提案。2014年『運動指導者が断言!ダイエットは運動1割、食事9割』が15万部のベストセラーとなり、トレーニング至上主義であるフィットネス業界に一石を投じ、ダイエットは食事改善こそが最も重要であると主張している。著書に『お腹を凹ませたい?だったら腹筋運動なんかやめちまえ!』『腹筋運動ではお腹は凹みません 呼吸と姿勢だけでみるみる凹む最強メソッド』など多数。
──お忙しい中、今日はありがとうございます。この度出版される新著『骨も筋肉も衰えない 40歳からのやせるレシピ』ですが、どういった内容なのか簡単にご説明していただけますか?
『骨も筋肉も衰えない 40歳からのやせるレシピ』は、40歳を過ぎて、今まで通りの食生活をしているはずなのに、代謝が落ちてきたせいで体形を維持できなくなった人に向けて書かれた本です。
その中でも特に私が提唱している、ダイエットのためには運動よりも食事が重要、ということを伝えるために、食生活を変えるための具体的なレシピを載せています。
──森さんの他の著書でもそうなのですが、一貫して運動よりも食事の重要性を説いていますよね。今回はそのいきさつをお聞きしたいのですが。
それは運動指導者としての私の経験から導き出されたものなんです。もともと私は、フィットネスクラブで働いていたのですが、通われているお客さまのほとんどが、食事の重要性を理解されていなくて、現場での仕事内容と本当に重要なことのズレを痛感していたんです。
やはり運動だけでは効果が出なくて、食事も変えていかなくてはいけないんですよね。ところが、多くのお客さまが食生活を変えたくないからその分運動する、という目的で通われていたんです。
「運動したから、食べてもいいよね?」というふうに、運動することのご褒美で食べたいものを食べるという感覚なんです。でも一定の年齢を越えると代謝も昔と比べて落ちてきますし、結局いくら運動しても、それだけでは体形を維持できないというスパイラルに陥ってしまいます。
そう考えているお客さまに食事指導をしようとしても、怒られてしまうんですね(笑)。食べたいものを思う存分食べるためにフィットネスクラブに通ってるのに、なんで食事制限されるんだって。だから結局そこで働いてる間は、その重要性をうまく伝えられなかったんです。運動を信じ過ぎている人があまりに多かったというわけです。
でもそのおかげで、本を執筆して伝えよう、というふうに考えを変えることができたんです。
──確かに、どうしてもやせたくて食事制限もいとわないという人と、食生活を変えたくないから運動するという人では、目的が真逆ですもんね。
でも、そうはいっても、年齢とともに基礎代謝は落ちてくるので、食生活を変えずに運動だけしていればいい、というわけにはいかないんですよね。
みなさん、もちろんある程度の知識はあるので、食べたらカロリーを摂ることになって、それが燃焼しきれずに余ったら脂肪になるというくらいの理解はあるんです。ですが、カロリーの摂取にも内訳があって、同じカロリーでもタンパク質を多めに摂るのか、炭水化物などの糖質が多いものを摂取するのかで全然違う、ということはご存じないんです。
──同じカロリーでも違う結果になるんですか?
そうなんですよ。食べ物によって、体内で分泌される消化酵素や吸収のスピードも全然違うし、どういうふうに栄養が体内で使われるのかも違ってくるんです。
だからカロリーだけを見ていても、つじつまが合わなくなってくるわけです。同じ熱量を持っていても、身体で起きる変化が変わってくるのですから。だから適正なカロリーを摂りつつ、良い内訳にしていかなければいけません。具体的にはタンパク質を多めに摂ることを推奨しています。
──タンパク質は多く摂っても大丈夫なんですか?
タンパク質の場合は摂り過ぎても、身体の構成要素である筋肉や皮膚、内臓、血液などに変わってくれます。それらはもともとタンパク質からできているので、脂肪に変わるよりも、そういう構成要素になってくれるんです。
ダイエットは「食事制限」だと思ってカロリーを減らすことに執着しがちですが、実はタンパク質は特に今まででより多く摂ってもらうように指導をします。代謝アップのためには、当然減らす食事より増やす食事が重要なので、食事制限ではなく、食事改善という気持ちで取り組んでもらうんです。
──そうだったんですね。じゃあ今回の『骨も筋肉も衰えない 40歳からのやせるレシピ』にはタンパク質を多めに摂るように、具体的なレシピが書かれているということなんですね。それでは、最後にリズム読者のみなさんに、アドバイスをお願いします。
野菜と果物をたくさん食べるのは良いけれど、卵や肉は極力避けるべき悪いものだと思ってる人が、特に女性では多いですよね。でもそれは間違いなんです。野菜は大部分が水分と食物繊維でつくられているので、体内でほとんど熱をつくってくれません。逆に、卵や肉、魚などのタンパク質は代謝を上げてくれるんですよ。
だから野菜の代わりに、肉や魚などを増やして代謝を上げたほうがいいですね。そういうバランスで食べると、栄養を摂取しながら代謝を上げられて、効果的にやせることができますよ。
──それは意外な事実ですね。実際にどんなレシピが載っているのか気になります。5月6日の発売がとても楽しみです。今日は本当にありがとうございました。
森拓郎:著
上島亜紀:料理
語り手:森拓郎
文:リズム編集部
写真:リズムアンバサダー たつろう
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