なんだか疲れているのに寝付きが悪い…、夜中にふと目が覚めてしまう…、眠りが浅くて毎日夢を見る…、こんなお悩みはありませんか?
あなたの健康的な眠りを妨げている原因は、もしかしたら自律神経の乱れかもしれません。その対処法についてお教えします。
自律神経とは、自分の意思とは関係なく、身体の各機能をコントロールする神経のことを指します。自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」から成り立っています。
交感神経:主に日中に働く、身体を活発に働かせる神経。
副交感神経:主に夜間に働く、身体がリラックスモードの時に働く神経。
この2つの神経は、時間帯や環境に応じてうまくバランスが取れるようになっています。しかし、現代人はこのバランスが崩れてしまい、心身に不調をきたしてしまう人がとても多いのです。
毎日残業や飲み会三昧で疲れていたり、仕事や家事・育児などでストレスが溜まっている人。外食ばかりで栄養が偏っていたり、不規則な生活を送っている人。そんなあなたは要注意です!
不規則な生活習慣やストレス、疲れが諸悪の根源です。自律神経の乱れがひどくなると、自律神経失調症になる危険性もあります。
写真:加味逍遥散(カミショウヨウサン)にも使われる甘草(カンゾウ)
夜間の睡眠に支障が出ている場合、自律神経のうち交感神経が活発になっていて、副交感神経がうまく働かなくなります。そうすると、身体が常に緊張・興奮してリラックスできない状態になるのです。
このような場合、まずは身体をリラックスさせてあげることが一番大切です。寝る前のスマートフォンやパソコンなどの使用を控えましょう。そうすることで、ブルーライトによる交感神経興奮を抑えられます。
寝る前のストレッチやヨガは効果的です。ゆったりした音楽を流しながら身体を緩めることで、副交感神経が働きやすくなります。ラベンダーの香りを嗅いで眠りにつくのもいいですね。
漢方では、自律神経による不眠には、加味逍遥散(カミショウヨウサン)や柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)などが出されることがあります。ただし、こういった漢方は自己判断で飲むのではなく、しっかりと専門家に診断をしてもらってから服用するようにしてください。
文:リズムアンバサダー 森田ひろみ