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【連載】“逆輸入された禅”といわれるマインドフルネス。理解するためのポイントはコレ!〜マインドフルネスのすすめvol.2〜

【連載】“逆輸入された禅”といわれるマインドフルネス。理解するためのポイントはコレ!〜マインドフルネスのすすめvol.2〜

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【連載】“逆輸入された禅”といわれるマインドフルネス。理解するためのポイントはコレ!〜マインドフルネスのすすめvol.2〜

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| ストレス解消 | トレーニング | パフォーマンス |

GoogleやFacebook、ゴールドマン・サックスなどなど、米国の名だたる世界的な有名企業が、新しい瞑想法「マインドフルネス」を導入しています。マインドフルネスとは、最新の脳科学で効果が実証されている心のトレーニングのことで、その起源は東洋を中心に広まっていた禅の瞑想やヨーガです。

瞑想することは、ストレスを軽減する効果があると“経験”として知られてはいましたが、その効果が最新科学によって裏付けられて発展。さらに宗教とは関係なく、誰でも実践できるものになったことで、欧米で大きな広がりを見せ始め、逆輸入という形で日本にも上陸して話題になっています。

マインドフルネスを生活のなかに取り入れてトレーニングを続けると、「仕事の生産性が上がる」とか、「集中力が高まる」「頭が良くなる」「視野が広がる」「ストレスが減る」「対人関係がうまくいく」「落ち着いて対処できる」などといった様々な効果が期待できるといわれています。しかし、根幹にあるのは、「心の安寧」を得ることで、日々の生活リズムが整い、毎日の生活に好循環が生まれることなのかもしれません。

いったい、マインドフルネスとは何なのでしょうか?その実践方法も含め、東京マインドフルネスセンター長であり、『知識ゼロからのマインドフルネス 心のトレーニング』の著者でもある長谷川洋介さんにお話を伺いました。

第2回は「マインドフルネスを理解するためのポイント」についてです。

“逆輸入された禅”といわれるマインドフルネス

——マインドフルネスは、新しい瞑想法、心のトレーニングなどといわれますが、いったいどういうものなのでしょうか?

マインドフルネスは、仏教の考え方をもとにしています。仏教の初期仏典に使われていたパーリ語に「サティ」という言葉があります。それを英語に訳すと、「マインドフルネス」になります。つまり、日本語に訳すと「気づくこと」、あるいは「気づき」ということになります。

仏教の指導者から修行法や教理を学んだジョン・カバット・ジン氏は、それを米国に持ち帰りました。マインドフルネスと英訳されたサティというコンセプトは、広範囲に及ぶ包括的なものです。それだと、なかなか一般の人々には理解できないので、簡略化しつつ、言葉による定義づけをしていったのです。

仏教的な教えのなかに、「八正道」という、大きな枠組みがあります。正しい行いであるとか、正しいビジョンを持って生活しなさいといった教えなのですが、そのなかのひとつのコンセプトとして、「正しく今を感じなさい」という、「正念」という考え方があります。この正念というコンセプトこそが、マインドフルネスの根幹にあるものといえるでしょう。

マインドフルネスが「逆輸入された禅」といわれる所以は、こういうところにあります。マインドフルネスは、瞑想という身体を使った方法で、それまでの心の状態とは別次元のものに心を変容させることができます。シンプルに言えば、「極度の集中状態と深いリラックスが共存した心の安定」という、経験したことのない人にとっては、とても不思議な世界観だといっていいでしょう。

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マインドフルネスの3つの基本

——集中とリラックスが共存する状態とは、どういうことなのでしょうか?

経験したことがない人にとっては、とてもわかりにくいですよね。そのため、ジョン・カバット・ジン氏は、経験したことがない人に、なるべくわかりやすく伝えるために、マインドフルネスをトレーニングする上で基本となるポイントを3つに絞ってまとめています。

マインドフルネスの基本ポイント1

1つめのポイントは、「今、ここに留まる」ということです。英語では「プレゼンス・センタード」とか「ヒア&ナウ」「ラウンド・ヒア」などともいいますが、これがまず、最初に挙げられます。

今、ここに留まる練習をする。「今、ここだ」と感じることです。

——今、ここに留まる、ですか……。

私たちは普段、いろんなことを考えます。だいたいが未来、つまり、これからのことです。これからの予定や仕事などなど……、この後、どうしようかと考えています。

次に多く考えることは、過去のこと。もう終わってしまったことに対して、「あの時、どうしてああしなかったのか」とか、「どうしてああいう態度を取ってしまったのか」など、特にネガティブなことを悔やんでしまい、エネルギーを使ってしまうのです。

少しだけ反省する程度なら問題ありませんが、あまりにも過去に執着してしまい、グチグチと考えすぎてしまうと良くありません。リズムが乱れてしまい、病気になってしまうこともあります。逆に、これから起こることをむやみに心配しすぎてしまうと、不安症になってしまうといったこともあるでしょう。

マインドフルネスが目指しているのは、そういう過去や未来に対する不安や後悔などは一旦置いておいて、「自分の今の状態はどうなんだろうか」ということを受け取る練習をすることにあります。今、自分がどういう状態なのかを感じ取るトレーニングです。これが、1つめのポイントになります。

マインドフルネスの基本ポイント2

2番目に挙げられるポイントは、英語では「ノンジャッジメンタル」といいます。日本語でいえば、「判断を加えずに、ありのままの体験を受け取りなさい」という解釈になりますが、そのためのトレーニングです。

私たちは、常に判断をして生きています。“いい、悪い”ですとか、“勝ち、負け”などなど。お金をいっぱい稼いだかどうか、顔がいい悪いだとか、何においても、常に判断をし続けているのです。

しかし、マインドフルネスを実践する時には、いいも悪いもすべてを判断することなく、「すべてを受け取る」といった練習をします。

——確かに、人は、常に何かの判断をしながら生きているといえますね。

私たち人間というのは、いいことはウェルカムなのですが、自分にとって悪いことは拒否したり、回避をします。多くの人は、そのまますべてを受け取らないのです。それは、生きていく上で大切な術でもあるのですが、度を過ぎてしまい、何でも回避し続けてしまうようになると、心身共に良くない状態に陥ってしまいます。

そこで、マインドフルネスでは、嫌なことも受け取ることができるように練習をします。そして、「どんな感じで嫌なのか」を感じられるようにするのです。判断をしないで、ありのままを受けとめるということですね。

実は私は、幼い頃から干し椎茸が苦手です(笑)。ちらし寿司などに干し椎茸が入っているだけで、「うわ、やだな」と思ってしまい、昔の記憶が甦ってしまうのです。身体がこわばってしまい、拒否反応を起こす。しかし、そんな時に、どんな感じで嫌なのかを受け取り、もう一回、冷静に嫌な干し椎茸を見る。そして、食べてみると、意外と食べることができるようになったりする。

なぜ、そうなるのかと言いますと、「これは、そんなに極端に拒否するものではないな」と、気づくことができたからです。そういうふうに、いいも悪いも受け取っていく姿勢でマインドフルネスに臨んでみてください。そこにきっと、“新しい気づき”が生まれるはずです。

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マインドフルネスの基本ポイント3

最後、3番目に挙げられるのは、英語で「アウェアネス」。ポイントとなる1と2に、「客観的な気づき」を加え、「意識的に、客観的に気づいていなさい」というものです。

私たちは、ひとつのことに没頭すると、のめり込んでしまいがちです。最近、流行りのポケモンGOなどもそうですが、のめり込みすぎてしまうと、周りが見えなくなってしまいます。そして、バーチャルな世界であるとか、のめり込んだその世界に入ってしまうと、「心が今、そこにない状態」になってしまいます。

——そんな自分を客観的に自分を見てみる、ということでしょうか?

そうですね。マインドフルネスのトレーニングは、心がそこにない状態から少し離れて、今、自分がどういう状態かを客観的に見る目を持つための練習でもあります。それは、「冷静にモノを見る」と言い換えてもいいでしょう。

「あ、今、自分はここにハマっているんだな。ちょっとハマりすぎだな」「あ、自分はこれを嫌だと思っているんだな」とか、「今、自分はムカついていて、嫌な気持ちなんだな」といった感じで、少し、上から自分を見るような状態にする。このような状態を、心理学用語で「メタ認知」ですとか、「セルフモニタリング」「自己客観視」などといいます。

自分自身を俯瞰するようなイメージですね。そうすると少しだけ、冷静になれるものです。

ここに留まって、判断を加えないで、ありのままを受け取る。そこで、客観的な気づきを見つけていく。それが、マインドフルネスのトレーニングの大きなポイントなのです。

後に実践編でいくつかマインドフルネスのトレーニング方法をご紹介しますが、実践してみる前に、以上の3つのポイントを何度か読み返してみてください。

——マインドフルネスを実践する時の大事なポイントは、他にもありますか?

ジョン・カバット・ジン氏は、マインドフルネスを実践する上で、こういう姿勢で臨みなさいという7つのポイントを挙げています。


1:自分で評価しない
2:忍耐をもつ
3:初心が大切
4:自分を信じる「必ず良くなる」
5:無用な努力をするな
6:受容
7:とらわれない

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マインドフルネスの大きな3つのポイントと共に、以上の7つのポイントを意識してトレーニングができるよう、常にアドバイスをしています。こういう姿勢でマインドフルネスをやったほうがいいですよ、という大切なポイントなので、こちらもぜひ、覚えておいていただきたいと思います。

取材・文:國尾一樹
撮影:たつろう
撮影協力: 東京マインドフルネスセンター

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