あなたにちょうどいい、リズム|Rhythm

【連載】世界中で注目されるマインドフルネスとは!? 〜マインドフルネスのすすめvol.1〜

【連載】世界中で注目されるマインドフルネスとは!? 〜マインドフルネスのすすめvol.1〜

  • Column

<COLUMN>
【連載】世界中で注目されるマインドフルネスとは!? 〜マインドフルネスのすすめvol.1〜

更新日:

| ストレス解消 | トレーニング | パフォーマンス |

GoogleやFacebook、ゴールドマン・サックスなどなど、米国の名だたる世界的な有名企業が、新しい瞑想法「マインドフルネス」を導入しています。マインドフルネスとは、最新の脳科学で効果が実証されている心のトレーニングのことで、その起源は東洋を中心に広まっていた禅の瞑想やヨーガです。

瞑想することは、ストレスを軽減する効果があると“経験”として知られてはいましたが、その効果が最新科学によって裏付けられて発展。さらに宗教とは関係なく、誰でも実践できるものになったことで、欧米で大きな広がりを見せ始め、逆輸入という形で日本にも上陸して話題になっています。

マインドフルネスを生活のなかに取り入れてトレーニングを続けると、「仕事の生産性が上がる」とか、「集中力が高まる」「頭が良くなる」「視野が広がる」「ストレスが減る」「対人関係がうまくいく」「落ち着いて対処できる」などといった様々な効果が期待できるといわれています。しかし、根幹にあるのは、「心の安寧」を得ることで、日々の生活リズムが整い、毎日の生活に好循環が生まれることなのかもしれません。

いったい、マインドフルネスとは何なのでしょうか?その実践方法も含め、東京マインドフルネスセンター長であり、『知識ゼロからのマインドフルネス 心のトレーニング』の著者でもある長谷川洋介さんにお話を伺いました。

第1回は、「世界中で注目され始めた、仏教由来のマインドフルネス」についてです。

hasegawa_colum_1_1_4Y4B1892-e1482204902941

仏教の考え方が起源のマインドフルネス

——昨年以降、日本でも多くのメディアでマインドフルネスが取り上げられるようになりましたが、なぜ、そうなってきたのでしょうか?

欧米で流行し始めたのが大きな要因でしょう。もともと、マインドフルネスは、仏教の考え方を基にしていて、心の捉え方のメソッドといった形で東洋を中心に古くから広がっていたものです。それを、欧米で最新の科学的な裏付けをとっていくうちに、いろんなことに効果があるということがわかってきて、世界中に拡がっていった。その流れのなかで、日本にも逆輸入という形で入ってきたのが現状です。

米国でマインドフルネスが初めて医療分野でも取り入れられて研究されるようになってきたのが、1970年代の終わり頃。MBSR(Mindfulness Based Stress Reducation)、日本語に訳すと「マインドフルネス・ストレス低減法」といいますが、このMBSRが始まってから、40年くらい経つことになります。

特に近年は、fMRI(機能的磁気共鳴画像法)といった、人の脳活動をリアルタイムで計測できる機器の普及により、脳の活動がどう変化するのかがわかるようになりました。

そのため、科学的な裏付けが飛躍的に進み、特に欧米では、マインドフルネスは医療にも使えるということで研究が進んでいったというのが現状。そこに着目した大手企業でも、続々とマインドフルネスを導入するようになってきたというのが、大きな流れだと思います。

hasegawa_colum_1_2_4Y4B1818

仏教の教えと現代科学の統合


——仏教色をなるべく排除したことで、欧米でも広まっていったといわれていますが。


確かに、よく「仏教色を排除して科学に基づいて発展してきたものだ」といったいわれ方をしますけれども、仏教を否定しているとか、排除しているという話ではなく、壁をなるべく取り払い、誰でもそのメソッドを共有できるようにした。つまり、「誰がやってもいいんだよ」という形にして、ブラッシュアップされてきたのがマインドフルネスなんです。

特に米国の場合は、たくさんの人種と宗教が交わる社会ですから、「仏教徒だけではなくて、誰でもできるものなんですよ」ということで、間口を広げて、敷居を低くしたということです。

MBSRの創始者であるマサチューセッツ大学医学大学院教授のジョン・カバット・ジン氏は、当初、西洋医学ではどうしようもない痛み、例えば、末期ガンの患者の痛みなどですね。その痛みにどう対処すればいいのかを考え、マインドフルネスを医療分野に取り入れていきました。それが、始まりです。

病気は治らないけれども、人生をどう捉えて、痛みとどう向き合っていくのか。その方法を変えることができないものか考えたのです。そして、自身が仏教の指導者に、その修行法と教理を学んだ経験を活かして困っている人たちを助けようというところから始まった。それが現代科学と統合させることで、どんどん発展していったのです。

そのなかで、どうやら心にも効果があるようだということで、うつ病やパニック障害などの精神的な疾患がある患者や、近年では、認知症などにも改善の効果が期待され、医療分野でも、注目されだしています。

マインドフルネスはストレス低減に有効

——企業などでも注目されるようになってきたのは、いつ頃なのでしょうか?



はっきりしたことはわかりませんが、比較的、最近の話だと思います。もともとは、企業で働く人々のストレスの対処法として始まったのですが、MBSRを基礎にして、それを各企業用にカスタマイズしていったという流れでしょう。特に有名なのが、Googleの「サーチ・インサイド・ユアセルフ」と呼ばれるもので、独自の社員研修プログラムとして、取り入れられています。

一方、日本でも注目度が高まってきた理由としては、2015年度に施行された「ストレスチェック制度」の影響が大きいでしょう。企業は、社員のストレスの状況について検査を行って、その結果を通知するよう求められることになりました。これにより、ストレスへの気づきを促して、メンタルヘルスのリスクを低減させつつ、職場環境を改善するという取り組みを積極的に始めました。

とはいえ、ストレスをチェックするのはいいのですが、ストレスの度合いが高かった社員を産業医に診てもらったとしても、その後の対処法として有効なものがなかなかないわけです。そこで、にわかに注目されだしたのが、日本でも古くから親しまれてきた禅やヨーガをルーツにした、マインドフルネスだったということです。

さらに、脳科学の進歩によって、ストレスがどういうふうに身体を蝕んでいって、マインドフルネスをすることで、それがどう解消されていくのかも解明されるようになってきました。そこで多くのメディアが取り上げるようになって、話題になっているというのが日本の現状でしょう。

——なぜ、ここまで話題になっているのでしょうか?



やはり、何かとストレスの多い現代社会への対応策が求められているということでしょう。現代の生活リズムのテンポといいますか、生き方自体がみなさん、ものすごく速い状態になってしまっています。

そこで、今一度、「生きているって何だ?」など、“自分を見つめ直す力”が必要とされてきているのではないでしょうか。そういう力をつける効果がマインドフルネスにはあります。また、自分の生き方を見直したい人が増えてきているというのもあるかと思います。

hasegawa_colum_1_3_class1yosuke
東京マインドフルネスセンターのプログラムには、多種多様な人々が参加する(写真提供・長谷川洋介)

——東京マインドフルネスセンターのプログラムの参加者はどういった方が多いのでしょうか?



当センターは、精神科と心療内科がある赤坂クリニックに併設されています。赤坂クリニックの理事長である精神科医・貝谷久宣先生が開設したセンターで、クリニックに通う患者さん向けのプログラムがあって、昼間は精神的な疾患のある方が対象になっています。

一方、夜のセッションプログラムには、患者さん以外の一般の方たちが参加されています。

ヨーガのプログラムもあって、そちらは女性のほうが圧倒的に多いのですが、マインドフルネスに関しては男女半々といった感じ。心身共に元気だけれども、より毎日の生活を前向きに捉えていきたいといった方もいらっしゃいますし、ストレスであるとか、何か心に苦しみを抱えている方もいらっしゃって、多種多様です。

ヨーガを学ぶうちに辿り着いた

——長谷川さんは、ヨーガのインストラクターでもあるそうですが、マインドフルネスとの出会いは、やはり、ヨーガがきっかけだったのでしょうか?

そうですね。10年以上前にヨーガを始めて、衝撃を受けたんです。「なんだコレは!?」って(笑)。何か、自分の内側からエネルギーが湧いてくるといった感覚がわかったというか。ちょっと言葉ではうまく表現できないのですが、スーパーマリオで星を取って、無敵モードにでもなったような感じでした(笑)。

当時、私はサラリーマンだったのですが、常に社内での競争に晒されていて、それがずっと苦しかったんですね。何をやっていても、競争、競争の連続。しかし、ヨーガをやってみて、そういった苦しみから解放された。これはいいなあ、と思ったのが、ヨーガを始めたキッカケでした。

——そこからマインドフルネスに出会ったということですか?

ヨーガには、「アシュタンガ」と呼ばれる8段階のステップがあります。そのステップを進めていくうちに、その先のことをもっと知りたいと思うようになりました。しかし、その先のことを教えてくれる人が国内にはいなかったので、ずっと知ることができなかったんです。

そんな時、2013年のことでしたが、たまたま、マインドフルネスの創始者であるジョン・カバット・ジンが来日していて、彼のセッションがあるというので参加してみたところ、瞑想のやり方ですとか、考え方など、私が知りたいと思っていたことが全部、あったんですね。「あ、これだ!」と思って、それから、どんどんマインドフルネスの勉強をすることになっていきました。

実際にマインドフルネスを体験してみると、「あ、こういうことだったんだ」と、妙に納得できることばかりでした。これが、マインドフルネスを始めることになったキッカケですね。ヨーガを学んでいるうちに辿り着いたのが、マインドフルネスだったという感じです。

取材・文:國尾一樹
撮影:たつろう
撮影協力: 東京マインドフルネスセンター

関連特集:
Rhythm内の「ストレス解消」に関する、記事はこちらから

この記事をシェア

  • Twitter
  • Facebook
  • Line
  • Hatena
  • Pocket

関連記事

体温計はコンビニでも買える?急な発熱でも慌てない買い方のコツ

  • Column

体温計はコンビニでも買える?急な発熱でも慌てない買い方のコツ

専門家が教える!気になる断食と腸内フローラの関係とは?

  • Column

専門家が教える!気になる断食と腸内フローラの関係とは?

歯を失うリスクも!2種類ある「大人の虫歯」あなたは大丈夫?

  • Beauty
  • Column

歯を失うリスクも!2種類ある「大人の虫歯」あなたは大丈夫?

辛酸なめ子「しもやけの思い出」

  • Beauty
  • Column

辛酸なめ子「しもやけの思い出」

ゆがみ解消!普段使いをバックパックに替えるメリット

  • Beauty
  • Column

ゆがみ解消!普段使いをバックパックに替えるメリット

新着記事

泣くとストレス解消になる不思議【医師監修】

  • Relaxation

泣くとストレス解消になる不思議【医師監修】

【最終回】マインドフルネスの瞑想で生活リズムを整える 〜マインドフルネスのすすめvol.8〜

  • Column

【最終回】マインドフルネスの瞑想で生活リズムを整える 〜マインドフルネスのすすめvol.8〜

痩せる体幹トレーニングの効果と方法【医師監修】

  • Exercise

痩せる体幹トレーニングの効果と方法【医師監修】

有酸素運動とプロテインによる筋肥大でダイエット効果をあげよう!【医師監修】

  • Exercise

有酸素運動とプロテインによる筋肥大でダイエット効果をあげよう!【医師監修】

体幹トレーニングの消費カロリーは?【医師監修】

  • Exercise

体幹トレーニングの消費カロリーは?【医師監修】

おすすめの記事

意外と知らない?体幹トレーニングの効果・メリット

  • Exercise

意外と知らない?体幹トレーニングの効果・メリット

お風呂で出来る!基礎代謝アップに役立つ”筋トレ運動”

  • Exercise

お風呂で出来る!基礎代謝アップに役立つ”筋トレ運動”

温活飲み物!体温を上げる飲み物11選、下げる飲み物5選

  • Food

温活飲み物!体温を上げる飲み物11選、下げる飲み物5選

その吐き気の原因は…?冷え性と吐き気の意外な関係

  • Relaxation

その吐き気の原因は…?冷え性と吐き気の意外な関係

電動歯ブラシに向いた歯磨き粉のおすすめをチェック!【歯科医監修】

  • Column

電動歯ブラシに向いた歯磨き粉のおすすめをチェック!【歯科医監修】

PAGE TOP

PAGE TOP

閉じる