筋肉は使えば使うほど発達し、使わなければ委縮します。顔の筋肉である表情筋も同じです。
例えば、そんなつもりはないのに、怒っているように思われたり、つまらなそうに思われたりすることがあるなら、もしかしたら表情筋エクササイズが必要かもしれません。
男女を問わず、笑顔のすてきな人や表情が豊かな人は、魅力的で好印象を与えます。いつも自然な笑顔でいることは、なかなか難しいものですが、毎日のちょっとした心がけで、魅力的かつ豊かな表情を身に付けることができるとしたら、とてもうれしいことですよね。
表情筋と呼ばれる顔の筋肉は、身体と同じように意識的にトレーニングすることによって、引き締め、鍛えることができます。
今回は、アナウンサーや女優・俳優、ホテルマン、キャビンアテンダントといった、人と接する職業の方たちが多く取り入れている、「表情筋エクササイズ」の簡単な方法と、その効果をご紹介します。
表情筋は、日常では意識しづらい筋肉です。日本人は日常生活において、顔の筋肉の20~30%程度しか使っていないといわれています。意識しづらい筋肉は、気がつかないうちに硬くなってしまうものです。
表情筋エクササイズは、毎日、少しの時間で行うことのできる、手軽なエクササイズ。エクササイズを通して、表情筋を意識することから始めてみましょう。
時間や場所を選ばず、簡単にできる表情筋エクササイズをご紹介します。
「あ・え・い・う・え・お・あ・お」と、大きく口を開き、ゆっくりと発音しましょう。これは、アナウンサーや俳優の方たちが、滑舌をよくするために、取り入れているエクササイズです。
鏡を見ながら、口角が動いているか、頬骨がリフトアップされているか、確認しながら行うと効果的です。
ホテルマンやキャビンアテンダントの方たちが、研修や毎日の仕事の前に、鏡の前で行う笑顔作りのためのポピュラーなエクササイズです。
「ウ・イ・ス・キー」と口を動かすと、自然と口角が上がり、魅力的な笑顔の練習になります。意識して、ゆっくり大きく口を動かすことがポイントです。顔の動きがよく分かるように鏡を使うと、より効果的です。
口を閉じたまま、口の中で舌をぐるぐると回す、表情筋エクササイズの定番。この「舌回し」体操の一番の特徴は、口周りの筋肉を、内側から刺激することができる点です。
内側から刺激することで、そこにつながる表情筋を、より活性化することができます。
表情筋を意識することは、血行促進や小顔効果など、美容面での効果が期待できるだけでなく、毎日のコミュニケーションにもよい影響を与えます。
表情筋が柔らかくなり、ハリが出ることで、好感を与える魅力的な笑顔はもちろん、毎日の生活でも豊かな表情を引き出すことができるようになります。
また、最近では、ビジネスマナーの一つとして「表情」が注目を集めています。人は、ふとした他人の表情から、いろいろなことを受け取ります。表情筋エクササイズで、魅力的な表情と、豊かなコミュニケーション力を身に付けましょう。
表情筋エクササイズで大事なことは、少しずつでも、毎日続けるということです。テレビを見ているときや、歯を磨いた後、入浴時など、プライベートな時間をうまく利用しましょう。
文:リズム編集部ライターK.T