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アナウンサー・小谷あゆみ「より健康で、長生きするために学んだこと」

アナウンサー・小谷あゆみ「より健康で、長生きするために学んだこと」

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アナウンサー・小谷あゆみ「より健康で、長生きするために学んだこと」

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野菜を作るアナウンサー「ベジアナ」として日本全国の農業や食の取材をする一方、介護番組司会の経験から、地域福祉や介護の講演でも全国を飛び回る小谷あゆみさん。そのかたわら家庭菜園歴は17年。仕事もプライベートも、いつも野菜とともにあるようです。

野菜を愛し、「都市生活者こそ“農ある暮らし”」を提唱している小谷さんに、野菜作りに対する熱い思いとともに、農ある暮らしの魅力やすばらしさ、生活のリズムの作り方などについて、お聞きしました。

今回はいよいよ最終回。健康で、長生きするために必要なことについて、お伺いします。

自然体でいることが一番

──小谷さんは、介護に関する番組にも長く関わっていらっしゃいますが、ご家族の介護を続けている方や、お年寄りの方と接することによって、いつまでも健康で暮らすという意味で何か学んだことなどありますか?

介護というのは、“日常”なんですね。闘病とは違います。多くの場合、高齢によるものですから、劇的な回復というのは基本的に望めません。ということは、現状を受け入れるしかないわけです。

長年、お話を聞いているうちに、「あるがままを受け入れ、自然体でいること」が一番なのではないかと思うようになりました。

介護に限らず、人生に起こりうるあらゆる出来事においても、こういった受け止め方や生き方というのは、いろいろと参考になると思います。常に自然体で、前向きに受け入れる、ということが大切なのだと思っています。

── “頑張りすぎない介護”が必要だといわれますが、日々の生活も同じということでしょうか?

「介護百人一首」という番組の司会をしていますが、その主旨は、介護している人が人に言えずに抱え込んでしまった、悩みや思いを短歌にして吐き出そう、というものです。ストレス発散という言葉どおり、溜め込んでしまうことは心に一番、良くないことだと思います。

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介護ストレスや介護うつが問題になっていますが、介護というのは、いつ終わるのかわからないまま、ずっと続く日常です。だからこそ、無理をしすぎたり、根を詰めてばかりだと長続きしないのです。

時には息抜きをしたり、発散したりしながら、生きていくことが大切なんでしょうね。

相談相手やおしゃべり相手がいればいいのですが、家庭内のこととなると、なかなか言いづらかったりするものです。それを白い紙に31音に吐き出して、心の整理に繋げようというのが介護短歌です。

上手でなくてもいいんです。とにかく、短歌を作ることが心の安定に繋がります。介護に限らず、何であれ、ものを創作するという行為は精神衛生上、心をスッキリさせるのに役立つと思います。

介護の達人から学んだ、人生の過ごし方

──介護生活を続けている人から学ぶことは、多そうですね。

上手に介護を続けている人というのは、介護のために自分を犠牲にしてばかりではなく、自分の時間も大切にしています。時には、介護している人と離れて、自分の時間を持つということも必要。

何でもかんでも一人で抱え込んでしまうのではなく、とにかく大変になったら「助けて」と声に出してみる。つらいことがあれば、それを他の人と共有できる環境を、うまく作って欲しいですね。

介護の達人はつらいことがあっても、なるべく前向きに捉えようとしている方が多いんですよ。例えば、親を在宅で介護するのであれば、「離れていた自分と親との時間を取り戻すための、いいチャンスなんだ」というふうに、大変ではあるけれど、前向きに考えているのです。

もしかしたら、こういう考え方はきれい事のように映るかもしれません。でも、そういうふうに考えようとする姿勢が、とても大事なのだと思います。

どうせ介護をしなければならないのであれば、前向きにやろう。そう考えて介護を続ける人たちというのは、介護の達人であり、人生の達人なのです。

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日々、生活していくなかでも参考になる考え方を、私は介護の達人から学びました。また、私にとって、そういった考えをブログで発信し続けることで、自分の心に留め置くこともできますし、私にとっての発散にもなっているような気がしています。

表現することは“心の整理”になる

短歌でもブログでも、何かを形にして伝えようとすると、それを俯瞰するために別の視点が生まれます。「こういう言い方で伝わるかな」とか、「あのときの感じを表現するのに一番、ピッタリくる言葉は何かな」などといったことを、自然と考えられるようになります。

すると、どこかにモヤモヤした気持ちがあったとしても、いつの間にか心が整理されていくようになります。畑仕事できれいな畝を作ることができたら気持ちいいと思うのと、同じ感覚なのかもしれないですね(笑)。何かで表現するというのは、一人でもできる“心の整理”なんです。

ブログで言えば、私の場合、畑での作業中やランニング中に何かを見つけたら、その面白さをわかりやすく際立たせて発信しています。それが、読んでくださった方たちに、ハッピーな輪となって広がっていけばいいなあ、といつも思っています。

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写真:収穫したチビきゅうりで野菜文字を作るなど、ブログやSNSは遊びゴコロ満載

生きていれば、うれしいことばかりではありません。どうせなら「楽しい」とか「面白い」ことに光を当てて生きていきたいじゃないですか!わたし自身、文章を書いたりブログやSNSを通して、明るいモノの見方ができるように、訓練をしてきたんじゃないのかなあって思います。

農業は、健康長寿のカギになる

──農と介護に関わるような、農林水産省の「医福食農連携」の事例選定委員をされているそうですが、どういう内容なのでしょうか?

「医福食農連携」は、医療と福祉を農業と連携させることで、食と農の新たな需要を創出しようという取り組みで、わたしもその委員の一人です。

介護番組の司会をはじめた12年前も、趣味として区民農園で野菜作りをしていましたが、まさか、追い続けてきた「介護」と「農業」が繋がるなどとは、まったく想像していませんでした(笑)。

ただ、地方へ取材に行くたびに感じていたことがあります。それは、田舎で農業をしているおじいちゃん、おばあちゃんというのは、とても元気だということです。

やはり、人というのは、自分の役割があって、ちゃんと居場所があると、老け込んでいられないのかもしれませんね。農作業はほどよい運動になりますし、頭も使いますから、脳も活性化して老化予防にもなるのかもしれないですよね。

今、最も重要な「健康長寿」のカギのひとつといわれているのが、実は、農業なんですよ!

農家の人たちは、いつも旬のおいしい野菜を食べていて、メタボな人ってほとんどいないんですよね。みんな精悍で筋肉がついていて、日焼けしていてかっこいいなあと思います。70歳を過ぎても多くの人が元気で、農家としても現役です。

そういう光景を目の当たりにするなかで、元気なお年寄りを増やすためには、農業は欠かせないと感じます。いつまでも自立して生活できるお年寄りが増えれば、医療費の負担だって減る。農村の抱える問題は山積ですが、憂いばかりではないんですよということを、みなさんにお伝えしたいですね。

「友産友消」が、私の理想

──だからこそ、都会の人にもっと農に触れて欲しいということですか?

そういうことです。ベランダ菜園で、1鉢でもいいから野菜作りをして、そこから農について、もっと興味を持っていただく。

その延長として、農村に遊びに行くだけでもいいし、農村のトレイルランでもいい。農に触れる体験を通して、都会の人と地方の人の交流が当たり前のようになっていけば、地域活性化や地方創生にもどんどん繋がっていくことになりますよね。

そこで最後にもうひとつ、お伝えしたいキーワードは「友産友消」という考え方です。

都会と農村、産地と消費地とを分けて考えるのではなく、野菜を作る人と食べる人が互いに仲良くなって友達になれば、お互いに相手を思いやるようになってくる。

食べる人は一度、遊びに行って仲良くなった生産者の顔を思い浮かべて、「あの人の野菜だ」と思うようになります。もちろん、応援の意味で、その生産者から、おいしい野菜を積極的に買うようになります。

買ってもらった生産者もうれしいですから、もっと頑張っていいものを作ろうと思いますし、その積み重ねが産地全体のクオリティを、さらに高めることになるでしょう。

こういった、都会で生活する人々と生産者が繋がることで友達になって親しみを持ち、応援し合う関係が、私が声を大にしてオススメしたい「友産友消」です。

このハッピーな輪を広げるためにも、ぜひ、みなさんも農を求めて旅に出ていただきたいと思います!

──友産友消という考え方を意識すると、毎日の暮らしがより豊かになりそうな気がします。農に触れることの大切さを教えていただき、ありがとうございました。

写真提供:小谷あゆみ
取材・文:國尾一樹

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