サッカー元日本代表・鈴木啓太「食はこだわりがないのが、こだわり」 | Rhythm (リズム)

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サッカー元日本代表・鈴木啓太「食はこだわりがないのが、こだわり」

サッカー元日本代表・鈴木啓太「食はこだわりがないのが、こだわり」

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サッカー元日本代表・鈴木啓太「食はこだわりがないのが、こだわり」

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| ストレス解消 | パフォーマンス | 健康習慣 | 食事 |

イケメンJリーガー、鈴木啓太さんのインタビュー連載、3回目となる今回は、「食」に関してお話を伺いました。身体が資本のアスリートゆえに、その身体をつくる食事については、さぞやうるさいのではないかと思っていたら……?

ストレスになるほうがよっぽど身体に良くない

—— プロのアスリートだと、日頃から食事に関してはこだわるイメージがありますが、啓太さんはどうですか。

バランスの良い食事を心がけるというのはありますけど、実は、“こだわりがないのがこだわり”でもあるんですよね(笑)。炭水化物を試合前に少し増やすとか、それくらい。あとはもう、普通に食べます(笑)。

よく肉類を試合前にたくさん食べると消化に良くないなどといわれていますけど、我慢したり、ストイックに考えすぎると、それがストレスになりますよね。そのほうが精神的には良くないと思うし、ボクは食にこだわるのは好きではないんですよ。

—— それは、ちょっと意外な展開ですね(笑)。

ボクの出身はサッカーどころとして有名な静岡県の清水です。もちろんチームもたくさんあって、サッカーをしている子供たちが大勢います。ボクらの上の世代あたりからかな、サッカーを学んでいる子供たちも、アスリートとしての食事の講座を受講できるようになったんです。

将来、Jリーガーになって、試合でいいパフォーマンスを出すためにはどういう食事が大事なのか。講座はそういった内容で、中学生や高校生のときから食に関する勉強はずっとしてきました。

それと、自分の母親が栄養士の資格も持っていますから、その影響もあるでしょう。

頑張る息子のために頑張ってくれた母

—— すでに中学生の頃からJリーガーを目指していたんですか?

いえいえ、ボクは親に「お前なんかプロサッカー選手になれるわけがない」と、ずっと言われていましたから(笑)。

—— でも、小学校時代はあの清水FCで全国大会準優勝を果たし、中学校時代は全国大会優勝という輝かしい経験をお持ちですよね。

そうかもしれませんが、ボクが全国大会に出場して優勝したいと言っても、親のほうは「そこまでは無理だろう」という感じでしたね。

とは言いつつも、わが家は、子供が一生懸命やっていることに対しては全力でサポートするというのが親の方針。だから、母親も食事に関しては、いろいろと頑張ってくれたと思います。

—— お母さんが食事の栄養バランスを考えてくださったと。

ボクには姉がいるんですけれど、いつもボクと姉のご飯が違いましたね。ボクのほうにだけお肉の皿が付いていたり、いつも1品多くて豪華なんですよ。だから、姉は「ズルい、いつも啓太ばかり!」と怒っていましたけどね(笑)。

食は自分で感じて、引き出しをどう開けるかが大事

—— 高校卒業後に浦和レッズに入団して寮生活を経験してからは、どう変わりましたか?

プロ選手ということになると、また違います。タンパク質が足りないので、タンパク質をこれくらいとってくださいなどと、細かく指導されるようになりました。もう少しフルーツをとりましょう、とかね。大量にフルーツが出る一般家庭なんて、そうないじゃないですか(笑)。でも、プロになると、寮の食事にはフルーツがどっさり出る。

—— 寮で食事についてもしっかり学ぶんですね。

高卒の新人はクラブの寮に2年間、入ることが義務づけられています。食に関する勉強会もあり、トレーニング期間中はこういうものを多く食べなさい、試合になったらこうしたものを食べなさいといった指導を受けるわけです。

でも、言われる通りに実践したからといって、それが試合のパフォーマンスにどう影響するのかと言えば、実はそんなに変わらなかったりもするんですよね(笑)。

だから、栄養の知識をちゃんと持っているなかで、自分の引き出しをどう開けて活用するのかが重要。体調があまり良くないのに、試合前にコレを摂ったほうがいいからと、決まり事のように無理して食べるのなんて、おかしな話じゃないですか。

まず、その時の自分に合ったもの、自分が欲しているものを感じることが大事。そして、「この時はこうだな」と、自分の身体と相談して調整していく。「今日はちょっとトレーニングをハードにやったからプロテインを飲もう」とかね。

”しなきゃいけないリスト”はいらない

あまりガチガチにルールを決めるのも好きじゃない。例えば「今日は鶏料理を食べに行こう」と思ったときに、そこで高タンパク低カロリーのササミじゃないとダメだとか、そこまで突き詰めるのは嫌なんですよ(笑)。ササミ以外でも食べたいもの、身体が欲しているものを食べる。それでいいんじゃないかと、ボクは思います。

—— ストイックになりすぎると逆効果ということでしょうか?

そうですね。ストイックにしすぎると、これを食べなきゃいけない、あれも食べなきゃいけないって、“しなきゃいけないリスト”がどんどんたまっていっちゃうでしょう?(笑)

トレーニングも含めて、生活リズムを作っていく上で、何にでも言えることだと思います。「これじゃなきゃダメ」と、こだわりすぎてしまうと、それが普通になってしまう。

そうなると、実は海外遠征に行ったときに、途方に暮れてしまうんですよ。いつも決まって食べる食材や料理が、海外では食べられないことのほうが多いですからね。これはメンタル面に影響を及ぼしますから良くないんです。

—— メンタル面というと?

いつもの食材を使ったあの料理が食べられない、というだけで、精神的に不安になってダメージを受けるのって、アスリートとしてはどうなんだろうって思いませんか? そんなメンタルでは、試合に勝てるわけがない。特に海外遠征のときは何があるかわからない。そういうときでも精神的な強さというか、「あ、これしか食べ物ないんだ。まあ、それでも結果出すし」っていうタフさがないと、プロサッカー選手としてはアウトです(笑)。

——海外で転戦しているときは、予想外のことも起こりそうですよね?

「なんだコレ?」っていうこと、よくありますからね(笑)。嫌がらせかっていうくらい、食べたいものがまったく出てこないなんてことは、別に珍しいことでも何でもないんです。実際、インドに行ったときなんて、カレーしか出てこなかったですからね。

—— へー、毎食カレーはきつい!

しかも、かなりから〜いのばっかりで、こんなの食べられないだろっていう(笑)。でも、それしかないから食べるんですけど、実際におなかを壊した選手が何人か出ましたからね。そんな状況であっても、自分のカラダの健康管理は、自分で何とかしないといけない。そういうタフさが必要なんです。

── 必ずしもおいしい食事、好きなものが食べられるとは限らないなかで、動じることなくアウエーでも自分のコンディションを保って結果を出さないといけない。一流のアスリートともなると、大変な精神力が必要なんだと改めて痛感しました。

次回はプライベートでの食事についてお聞きします。

取材・文:國尾一樹
写真:たつろう

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