くしゃみ、鼻水、目・耳のかゆみ…数ある花粉の中でもゴールデンウィーク近くまで飛散が続くスギ花粉に、多くの人が悩まされるこの時期。仕事や私生活、全てにおいて、モチベーションを下げてしまうこの症状を、どうにかして和らげたいもの。
腸内環境を整えることで、花粉症予防はもちろん、がんや糖尿病のリスクを減らし、身体の健康に繋げることを提唱している「三番町ごきげんクリニック」の澤登雅一院長に、食にまつわる花粉症対策をお聞きしました。
クリニックで花粉症に対して薬を出す場合、目的はあくまでも現在出ている症状を止めることです。抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬のほか、鼻粘膜の腫れを抑えることで鼻づまりを解消する、抗ロイコトリエン薬などを処方しますが、あくまでも対症療法であり、花粉症そのものの根本的な改善ではありません。
花粉症の症状が出れば、もちろん薬で緩和させることが必要となりますが、予防の段階から薬を飲み続けるデメリットも少なくありません。
最近では社会全体に健康志向が高まっていることもあり、「予防」を目的に同クリニックに通う人も増えてきているのだそうです。そこで気になるのが日常生活での対策!まずは毎日、何を食べているかを見直してみることから始めてみましょう。
加工食品や添加物が含まれる食品をよく食べている人は要注意!花粉症の症状を悪化させるだけではなく、健康そのものを害すということで、近年関心が高まりつつあります。
また、花粉症に悩まされる人の中には、口腔アレルギー症候群というアレルギーを持ち合わせている人が多いようです。
花粉症を起こす原因物質(アレルゲン)と、食物に含まれるたんぱく質の構造が似ているためで、このアレルギーを持つ人は、ある種の果物や野菜を食べると、のどのかゆみ、口の中や舌の痛み・荒れ、唇の腫れなどの症状が出ます。花粉症の時期は、花粉による症状が悪化する可能性もありますから、特に注意が必要です。
・ トマト
・ 桃
・ りんご
・ キウイ
・ メロン
・ さくらんぼ
上記が口腔アレルギーを引き起こす食べ物の一例。スギ花粉症がある人はトマトに注意しましょう。
肌は腸の映し鏡といわれるように、腸内環境を整えることは花粉症だけでなく、あらゆる不調や病気を防ぐことに繋がります。食と健康について様々な話題が取り上げられていますが、花粉症の炎症を抑えてくれる傾向がある「食」をセレクトしてみました。
・甜茶
・ヨーグルト(乳に過敏な方は控えめに)
・植物性の発酵食品(納豆、味噌、ぬか漬けなど)
・オメガ3の脂肪酸(エゴマ油、アマニ油、シソ油など)
花粉症を根本的に改善するには、体内の免疫力を調整する腸内環境を健康にすることが近道の一つ。口の中に入れる食べ物が身体にどんな影響を与えるのかを考えながら、日々の食事メニューを考えてみてはいかがでしょうか。
文:izumi