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それまで運動にはまったく興味がなかったという惣流さんを、すっかり変えてしまったのがキックボクササイズ。その経験から、運動を始めるポイントは、パーソナルトレーニングにあると話します。今では、寝たまま美容も運動も、どちらも必要、どちらも大切だと話す惣流さん。彼女にとって、美とは?
惣流 マリコ(そうりゅう・まりこ)
エステ・スパ ジャーナリスト
国内外のエステ、スパをはじめ、近年は美容クリニックにもその矛先をむけ、年間延べ300件を超える美容体験を、自腹で敢行。その体験談と選りすぐりの情報を、雑誌やウェブサイトにて赤裸々に発信している。はまるととことん追求するたちで、趣味のキックボクササイズは、今やエクササイズの域を超え、大会に出場するほどに。
(『身体を張ってディープに美を追求!唯一無二の個性派美容ジャーナリストはどうやって生まれた?【惣流マリコさんインタビュー前編】』から続く)
―キックボクササイズとの出合いは雑誌の体験取材だったということですが、そのときの様子を聞かせてください。
実はこの取材、2011年3月14日、東日本大震災の3日後に行ったのです。特集記事で同時に紹介する、加圧トレーニング、骨盤体操、ヨガ、キックボクササイズの4つの取材を、あの状況下、同日に強行しました。
こんな私も、その日はやっぱりストレスフルで最悪な状態。でも、キックボクササイズをしたら、汗だくになるわ、殴る蹴るでストレスは発散されるわで、その日の4つの体験の中で、一番スッキリしました。
一方で、あの震災を体験し、いろいろな映像を目の当たりにしたことで、やっぱり、いざというときのためにも体力はつけておかなきゃいけないな、と実感。それで、そのままそのジムに入会しました。
―衝撃的なエピソードですね。
ところで、キックボクササイズのパーソナルトレーニングというのは、どんなメニューを行うのですか。
最初の頃のトレーニング時間は45分。ストレッチから始まり、次に、ジャブやキックのフォームの練習、その後、先生が構えてくれるミットに対して殴る蹴る、最後にもう一度ストレッチ、といった流れです。あっという間に終わってしまいます。でも、1対1なので、運動量は結構ありますね。
それと、パーソナルトレーニングの一番のポイントは、イケメンの先生が優しく指導してくれるというところ。それだけでかなりテンションが上がります。女子にとって、そこはとっても重要ですね(笑)!
―イケメン、確かに重要です!
惣流さんは、どのくらいの頻度でジムに通っているのですか。
週1からスタートして、最初の1週間は全身筋肉痛でした。でも、ストレスは発散できるし、体力をつけたい一心だったので、まずは3ヶ月続けてみることにしました。
すると、次第に楽しさが増してきて週2回行くように。その後は、週3回行けばあのパンチがいい音出せるようになるかな、毎日行ったらどうなるかなと、徐々に回数が増えていきました。
そうこうしているうちに、今度はライター魂に火がついてしまった私。他のジムってどんな感じなんだろうと、紹介を受けて行き比べを始めました。そんな中、昇級テストを行っている道場を発見。せっかくだから目標にしてみようと練習を重ね、実際にテストを受けてみたら、思いの外ボコボコに。ムカつくのでもう少しうまくなってやろうと気持ちが燃え上がり、どんどん本格化していきました。
そしてついには、キックボクシングの試合に出てみたいと思うように。そうなるともうエクササイズの域を超え、本気の練習です。週に9回くらいジムに通いました。イケメンの先生も、恐い先生になりますね。結局、3年間で13回試合に出場しました。
今はその熱も少し冷め、週4回くらいにしています。でも、近々、ムエタイの本場タイで試合に出てみたいと企み中です。
―すごい!キックボクササイズの魅力にすっかりはまってしまったのですね。そんなにやると、身体はだいぶ変化したのではないですか。
体力はつきましたね。また、メンタルも強くなりました。どんなに嫌なことがあっても、この後ジムに行って発散すればいいやと。
そして、ボディラインも変わりました。体脂肪が落ちて筋肉になり、身体全体が絞まりました。体幹も強くなりましたね。
キックボクササイズは、メニューによって筋肉のつき方が変わりますが、有酸素運動なので、特に女性は、そんなにムキムキにはなりませんよ。
―キックボクササイズは、どんな人におすすめですか。
殴ったり蹴ったりというのは、まさに非日常。それを堂々とできるからこそ、ストレス発散できるのです。汗もしっかりかけますし、溜め込んでいるものが多い人ほどおすすめですね。
運動は、いつ始めてもいい。何歳からでも間に合います。私はたまたまキックボクササイズにドはまりしましたが、好きな運動は人によって違うので、自分がやって楽しい運動を見つけられるといいですね。そういうものに出合えると、キックのための筋トレ、ゴルフのためのピラティス、といった具合に、運動にも広がりが出てきますから。
そして、何か始めてみたいと思ったら、まずはパーソナルトレーニング、マンツーマンレッスンでスタートするのがおすすめです。そうすれば、恥ずかしさとか、グループレッスンにありがちな面倒な人間関係とは無縁ですよ。大人は自分に投資すべき! それに運動ってパーソナルトレーニングを選んでも、エステよりも単価もお安いですしね。
―こう言ってはなんですが、寝たまま美容の伝道師が、すっかり変わってしまいましたね。(笑)
一度は、寝たまま美容の伝道師の看板を下ろそうかと思ったこともあったのですが、全部必要だということに気がついたので、まっ、いいかと!
―最後に、惣流さんにとって、美とは?美の最終ゴールとは?
私、120歳まで生きる気満々なんです。まだ半分もきていない。だから、美の最終ゴールはまだ見えないですね。いつか見えるのかな。
美とは、人生を快適にするものだと思っています。自分自身が美しくなるのも、美しいものを見るのも心地いいですよね。
美容の世界は日々進化してきているので、追求するのは本当におもしろい。だから、年を重ねていくのも楽しみです。
美と健康は、長寿社会の身だしなみ。これからも身体を張っていきますよ!
好きなことをとことん追求し、人生を謳歌している惣流さん。彼女の生き方には、うらやましさと憧れの念を抱きました。次は何に挑戦されるのか、とっても楽しみですね。
そしてみなさんも、気になっている運動があったら、まずはパーソナルトレーニングで始めてみましょう!
写真:岡本祐介
取材・文:鈴木友紀