インナーマッスルという言葉を聞いたことはあっても、一体どこにある筋肉で、どんな働きをしているのかということは意外と知らない人が多いかもしれません。
実は、インナーマッスルを鍛えることで、メタボリックシンドロームや隠れ肥満を解決でき、身体を引き締めることができるのです。今回はインナーマッスルの場所、役割、鍛えることで得られるメリットについて詳しくご紹介します。
人間の筋肉は、身体の中心や骨に近いところからミルフィーユのように幾重にも重なりながら身体を覆う構成をしています。この中でも、身体の中心や骨に近い部分の筋肉がインナーマッスルで、皮膚に近い筋肉がアウターマッスルです。
インナーマッスルとアウターマッスルの境界は明らかになっていません。人間の筋肉は大小の筋肉がそれぞれ複雑に絡み合った構造で、一概には判断が難しいからです。
ある箇所の筋肉ではなく、全体的な総称として考えると良いでしょう。
インナーマッスルの位置を理解したうえで、次にインナーマッスルがどのような働きをしているのかについて説明します。
インナーマッスルは人間の複雑な動作を可能にする補助的役割を担っています。例えば、肘を曲げながら手首をひねったり、腕を内側に回したりするような、複雑な動きを実現させるために使っている筋肉がインナーマッスルです。
つまり、器用な動きができるのはインナーマッスルのおかげと言っても良いでしょう。
インナーマッスルは、姿勢や関節の位置調整の働きも果たしています。
人間の身体は、しなやかで効率的な動きをしようとしますが、これは関節が完全に固定されていないことによって可能となる動作です。
人間の関節は、軟骨や腱などの柔らかい組織で繋がれており、骨と骨の位置が調節できるようになっています。関節の固定具合があまりにぐらついていると、スムーズな動きを妨げてしまうでしょう。骨と骨の位置をその時々に応じて、的確に調整をすることで多様な動きが可能となります。
最近、関節の動きが硬くなったと感じている方は、インナーマッスルが原因かもしれません。このように、インナーマッスルは目には見えない部位の筋肉ですが、重要な役割を果たしています。
スポーツをしている場合、アウターマッスルのトレーニング回数が多くなるため、インナーマッスルよりもアウターマッスルが鍛えられがちです。
アウターマッスルとインナーマッスルの筋力に差があり過ぎると、インナーマッスルがアウターマッスルに引っ張られ、姿勢を不安定にさせ、関節が正しい位置に維持できなくなります。
インナーマッスルのトレーニングを行うことで、筋力のアンバランスによって引き起こされる不調の予防や改善が可能になるでしょう。
人間のごく自然な動きは、そのほとんどがインナーマッスルのおかげであることをご紹介しました。
インナーマッスルは日常生活において重要な筋肉なので、ぜひインナーマッスルを鍛えてみましょう。