こんにちは、理学療法士の今井俊太です。前回に引き続き、新生活にもってこいの運動をお伝えしようと思います。その前に、新生活の何か目標を決めたでしょうか?前回も書きましたが、私は睡眠の質を高めるために、色々と自分の体で実験中でございます。
一般公開されている情報を見ても「お風呂であったまり、冷めた頃に布団へ入る」や「満腹のまま寝ない」「ブルーライトを避ける」などなど、対症療法的なものしかなく、根本原因を見つける方法がなかなかつかめないでいました。
一応睡眠外来などもあるようですが、いろいろな検査を実施し、根本原因を見つけていきたいと思います。ぜひ皆さんも一度、アプリを使って計測してみてはいかがでしょうか?
さてさて、今回も新生活にふさわしい、門出トレーニングをお伝えしましょう。
前回の記事でもお伝えしたと思いますが、お尻の筋肉、すなわち大臀筋は、「人間が二足歩行になる上で重要な筋肉である」と言われています。
その特異性は現在も研究が続けられ、形状が明らかに類人猿とは異なるようです。最近の研究では、お尻の筋肉は、お尻だけにとどまらず、背中の筋肉や膝の筋肉にまで作用を及ぼすことがわかってきています。
簡単に言いますと、お尻の筋肉は、つま先を外に向ける運動と足を後ろに蹴り上げる運動に使われているというのが定説でした。しかし、最近では膝を伸ばす作用もあるということがわかり、前回お伝えしたスクワットは、この全ての方向に作用するように作った姿勢だったのです。
今回は、それよりもさらにレベルを落とし、寝ながら行えるスクワットをお伝えしたいと思います。
なんとなく疑問に思ったので調べて見ました。一応英語で、squat:しゃがむという意味でした。英語を勉強されている方からしたら当たり前かもしれませんね。
ただ、トレーニングにおけるスクワットは、しゃがむことよりも、しゃがんだところから、立ち上がることに対する意識が強いように思います。
スクワットトレーニングは、しゃがむ時、立ち上がるときの両方を意識しながらトレーニングすることをお勧めいたします。今回は、それを全身で意識するための方法をお伝えいたしましょう。
さて、話も長くなってきましたので、早速やって行きましょう。
1.まずは、仰向けで寝ましょう。
2.その状態か両方の膝を立てます。
3.そのまま、お尻を持ち上げるだけなのですが、このくらいは一度は見たこともあるでしょう。では一度その動きをやってみましょう。
お尻を上げたときの手の位置はどこにありますか?
体の横に置いている人、お腹の上に乗せている人、など様々いると思います。試しに、体の横に手をついて、手のひらは床に向けます。この状態で、お尻を上げてみましょう。
そしたら次に、手のひらを上に向けながら、なるべく親指の方まで床につくように、手を天井に向けてみましょう。そのまま、お尻を上げます。
人の体の構造上、手のひらを上に向けたほうが、胸が広がりやすくなり、お尻上げも行いやすくなります。
そして、お尻を下げるときは、手を下向きに切り替え、これを交互に行いながら、お尻上げをすると、上半身と下半身がしっかりと連動したお尻のトレーニングが可能となります。
お尻でも、背中に近い部分を鍛えたい場合(ヒップのトップあたりのトレーニング)は、この方法で行ってください。
お尻よりも下、モモに近いところであれば、背中を椅子に乗せ、同様の動作をしてみてください。こちらの方が、モモに近いところが疲れてくるはずです。
少しずつ、この角度を変えながら、満遍なくお尻を鍛えるようにしましょう!
<参考文献>
・ 松原貴子,講武芳英, 三木明徳・ヒト大殿 筋の肉眼解剖学的研究,神戸大学医学部保健 学科紀要 13 : 83−89,1997,
・ 松原貴子,講武芳英, 河上敬介・他:大殿筋の起始と停止の形態. 理学療法学 24(学会特別号):192,1997,
・ 松原貴子,講武芳英,河上敬介・他:大殿筋の肉眼解剖学的特徴.第2回理学療法の医学的基礎研究会 学術集 会抄録集:8,1997,
・ 松原貴子,三木明徳:ヒト大殿筋における筋線維の配列と停止 神戸大学 医学部保健 学科紀要 第15巻 ,1999
文:リズムアンバサダー 今井俊太
写真提供:今井俊太
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