こんにちは、理学療法士の今井俊太です。今回も基礎代謝を上げるための内臓ストレッチをお伝えします。
最近では尿漏れなどのリハビリでたびたび取り上げられる骨盤底筋群。
一言で骨盤底筋といってもたくさんの種類があります。これらが骨盤の底に敷きつめられ、内臓を支えています。簡単に言いますと「トイレを我慢する」ときに使われるものです。
ただし、一般的にいわれている「お尻の穴を締める」骨盤底筋群のトレーニングでは、トレーニングできていないケースがほとんどなのです。後ほど、骨盤底筋群を効率的に働かせるストレッチをお伝えします。
一応、内臓も筋肉です。ただし、一般的に知られている筋肉とは微妙に違い、こちらの意識なしに勝手に動いてくれているという粋な筋肉です。
内臓も筋肉なのでストレッチできますし、硬くなれば血流が悪くなり、動きにくくなります。
そんな内臓ですが、硬くなる一つの原因として、内臓の位置が下がることが挙げられます。これは、骨盤底筋群が支えるだけの力を失っている状態といってもいいでしょう。
最近とくに、この筋肉の力が失われてきています。理由としてはいろいろあると思いますが、和式トイレの文化がなくなってきたことが、関係するかもしれません。
和式トイレは、深くしゃがみこみ、排泄するために骨盤底筋群のコントロールが不可欠です。そもそも、この筋肉が活動していないと、“正しく”しゃがみこむことは難しいのです。
骨盤底筋群の味方だった和式トイレも、最近ではなかなか見なくなったので、ストレッチで改善しましょう。
1. 四つん這いから、上半身だけうつ伏せになります。犬がふてくされているような姿勢ですね。
2. その犬がふてくされている姿勢から、片方の腕を、反対の腕の脇の下に伸ばします。できる限りネジってほしいですが、痛みが出るようなら、無理はしないでくださいね。
3. この状態から、ゆーーーっくり息を吐いていきます。もう吐き出せないくらいに。嫌なことも一緒に吐き出しましょう。息を吐いたときに、ネジりを深くしていきます。
4. 息を吐き切ると、勝手に空気を吸いこむので、自然に呼吸してみてください。
5.「もうネジれない」というところまで深呼吸ができたら、反対側も同じように行います。
ちなみに、骨盤底筋群は、息を吐いたときに働きます。無理にお尻を締めてしまうと、お尻の外側の筋肉が働いてしまい、逆効果。
お腹をネジって、骨盤底筋群を働かせ、内臓を持ち上げ、基礎代謝を上げていきましょう。
文:リズムアンバサダー 今井俊太
写真提供:今井俊太
関連記事:
身長・体重・年齢から、自分の基礎代謝量を計算しよう!
関連特集:
Rhythm内の「基礎代謝」に関する、記事はこちらから
関連特集:
Rhythm内の「インナーマッスル」に関する、記事はこちらから
「現代女流浮世絵師、京都マラソンを走る 青山剛×ツバキアンナ対談 Vol.4」 〜ランニングはオマケを見つけるとさらに楽しくなる(後編)〜