仕事で強いストレスを感じたり、極度の緊張状態になったりすると、ミスが増え作業の効率も低下します。そんなときには、幸せホルモンともいわれる神経伝達物質「セロトニン」が不足しているのかもしれません。
ビジネスシーンで実践できる、セロトニンの増やし方をご紹介します。
大事なプレゼンを控えているときや大きな仕事を任されたとき、私たちの身体はストレスを感じます。万が一失敗してしまったときのことを想像すると、眠れなくなる方もいるのではないでしょうか。
ストレスによる症状は、脈拍や血圧の変動、腹痛といった身体的なものと、緊張、不安、抑うつといった精神的なものがあります。「こんなことくらいで緊張するなんて、自分は弱い人間だ……」なんて思うことはありません。そもそも、ストレス自体はそんなに悪いものではないのです。
適度なストレスは集中力を高め、やる気を発揮します。新しいことにチャレンジするときは、「よし、がんばってみよう!」と気合が入りますよね。つまり、ストレスを上手にコントロールすれば良いのです。
ストレスに遭遇したときに備えて、自分なりのリラックス方法を習得しておくと安心です。無理に落ち着こうとしても逆効果です。例えば、同僚と雑談をしたり、お気に入りの飲み物を飲んだりするのがおすすめです。また、休み時間に好きな音楽を聴くのも気分転換になりますね。
野球選手が、試合中にガムを噛んでいるシーンを見かけたことはありませんか? 見苦しいと感じる方もいるかもしれませんが、実はガムを噛むことには高いリラックス効果があります。噛むことが脳への刺激になり、精神を安定させる神経伝達物質・セロトニンの分泌が促進されるのです。
ほかにも、リズム運動はセロトニンの分泌を促します。リズム運動とは、ウォーキングやサイクリングなどの身体を規則的に動かす軽い有酸素運動です。15分程度を目安に、電車を一駅前で降りて歩いたり、オフィスの階段を上ったりするくらいなら、日々の生活でも取り入れやすいのではないでしょうか。
自分なりのストレス対策があれば、ストレスとも上手に付き合っていくことができます。しかしビジネスシーンでは、どんなことでもできるわけではありません。取引先でガムを噛んでいたら、印象が悪いですよね。
そこで、おすすめの方法は、どこでもできて道具もいらない“腹式呼吸”です。腹式呼吸は、心をリラックスさせるセロトニンの分泌を促すといわれています。
緊張状態になると、呼吸が浅くなります。この浅い呼吸は胸式呼吸で、心臓の負担になるばかりでなく血圧が上がることもあります。一方、腹式呼吸なら、一度に取り込める酸素の量が胸式呼吸の3倍といわれます。
腹式呼吸は少ない回数で全身に新鮮な空気を送ることができるのです。一見、難しそうな腹式呼吸ですが、習慣化してしまえば誰でも簡単にできるようになります。
ポイントは、息を吐ききってから吸うこと。息を吐ききれば、吸うときに自然と呼吸が深くなりおなかが膨らみます。この膨らむ感じがまさに腹式呼吸。
分かりにくい場合は、おなかに手を当ててやってみましょう。
リズム運動同様に、腹式呼吸も15分くらい続けるとセロトニンの分泌が促されます。
心身の健康と呼吸には、密接な関係があります。「緊張したら腹式呼吸をすればいいんだ!」とプラス思考で構えれば、それだけでも少し気持ちが落ち着きませんか?
腹式呼吸はパソコンに向かいながらでも電車に乗りながらでもできます。まさに、簡単にいつでもどこでもできるリラックス方法です。あまり難しく考えず、まずは無理をせずに自分のペースで取り組んでみてはいかがでしょうか。
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