こんにちは。アレルギーナビゲーターの細川真奈です。
今まさにこのコラムを読んでくださっているあなたは食品を手にした時、裏面に表示されている原材料名を気にして見ている方でしょうか。最近では、食品添加物を気にされている方が増えていているので、確認さている方もいらっしゃるかも知れません。
ですが一般的には、原材料名まで気にしない方がほとんどですよね。そんな何気なく表示されている「原材料名」ですが、食物アレルギーの人にとっては、なくてはならない大切な表記なのです。
原材料の表記が義務付けられたのは昭和45年の話。そして、アレルギー表示が義務化されたのはなんと平成13年の話なのです。それ以前は、重量割合5%未満の複合原材料等は「その他」とまとめることができたため、ごく微量のアレルギー物質により発症する患者に対する情報提供としては、不十分であったのが事実です。
現にわたしも原材料を確認して、自分が食べられるものを確認し、購入し始めたのは高校生の頃でしょうか。その頃はまだほとんど母や家族が作った手作りのごはんや、加工品やお菓子も完全にアレルギー対応のものしか食べていなかったので、原材料をみるのも一苦労。
なにせ、「乳化剤」や「乳酸カルシウム」、「乳酸菌」など「乳」という文字が使われていても実際には乳成分が含まれていない物などもあるからです。ですがその一方、「脱脂粉乳」や「練乳」、「全粉乳」、「乳酸菌飲料」などは乳成分が含まれた物になります。
また、「カゼイン」も乳製品アレルギーの方にとってはアレルギー反応が出てしまう物質です。
普段、料理をする際に使う調味料でも聞いたことのない名前が多く使われている加工食品。手軽に買えて便利ですが、見方に気をつけないとアレルギーっ子にとっては命取りとなります。
わたしが高校生の頃、どこにでも売られている加工品を手に取り、友達と買い始めた頃に実践していた原材料名の確認方法は至ってシンプル。
① 自分が食べられないアレルギー物質の名前が書かれていたら買わない
② カタカナ表記のあるものは買わない
③ キッチンに置いてないような名前が書かれていたら買わない
この3つを心がけていました。
①に関しては本来であれば食べられるはずの「乳化剤」や「乳酸菌」なども含みます。
これに関しては今となってみれば、もう少し早くのうちから食べられるものの幅が広がっていたかも知れないと思う一面もありますが、誤食してしまうリスクを考えたら安全な策だったと思っています。
②に関しては、食品添加物に多く該当すると思います。これも今となっては、細かく自分で見極められるようになってきたので大丈夫な商品に関しては食べていますが、成人するまでほぼ添加物を摂取してこなかったおかげで、ちょっとした味にも敏感な舌をもてるようになったり、周りの友達やヘアメイクさんから肌のキメについて褒められるようになったのかなと思っています。
③に関しては、自然と料理とリンクしてくるので原材料名を見ただけで味の想像がつくようになったり、実際に自分で作るときにも「今度はこの味つけにしてみようかな〜」と料理をする上でのレパートリーの幅が広がったと思っています。
また、原材料名を確認するときのコツも自然と身につきました。卵や乳という文字に敏感になるのもありますが、原材料名の最後に「(一部に卵、乳を含む。)」と書かれているのを見るのもポイント。
ですがやっと見慣れてきた表記も、食品表示法が施行された関係で2020年までにまた変わってくるようです。食物アレルギーに特化してきたことに関しては有難いのですが、また慣れるまでには時間がかかりそうです。
自分なりの「コツ」を見つけたらまたシェアさせてください。
文・リズムアンバサダー:細川真奈