みなさんこんにちは。アレルギーナビゲーターの細川真奈です。
4月といえば、新入学・新生活など新しい環境のスタート時期ですね。ワクワク楽しみなシーズンでもありますが、食物アレルギーをもつ子ども…というより、ご両親にとっては心配事が更に増える時期なのです。
わたしのSNSでは連日、「入園・入学が不安…」といった内容のメッセージを頂いているのですが、どうしたらその不安を少しでも軽くすることが出来るのかを考えていたところ、素敵なお知らせを頂きました。
「食物アレルギー体験レポーター 岡夫婦」(HP:http://oka-allergy.com/)が作成された、『入園・入学・進級前に使う食物アレルギーヒアリングシート』です。
食物アレルギー体験レポーターの岡夫婦は、お子さんが1歳の時、パンを口にしたことでアナフィラキシーを発症、卵、小麦、そば等のアレルギーであると診断されます。そのことをきっかけに、ご夫婦で2012年より、体験談を中心とした食物アレルギーに関する情報発信をされています。
岡夫婦のお子さんは今年の4月で小学2年生になります。まさに入園・入学の関門を乗り越え、進級の真っ只中。より、リアルな声を聞くことができるのと、130名分のアンケートを元に作られた『入園・入学・進級前に使う食物アレルギーヒアリングシート』の使用方法について知りたい方は多いはず!と思い、わたしが毎月開催しているアレルギーっ子・アレルギーっ子パパママとの「おしゃべり会」にてスペシャルサポーターとしてお声がけさせて頂きました。
SNSでの募集でお集りいただいたのは、これから入園・入学を迎えるアレルギーっ子・アレルギーっ子パパママ総勢14名。
皆さん、入園・入学前にどんなことをしたら良いのか、本当に不安に思われている方ばかりのように感じられました。また、アレルギー児が増えてきているとは言え、実際に周りにはこういった会もなかなかなく、県を越えていらして下さった方も2組いらっしゃいました。
さて、岡夫婦が考案された『入園・入学・進級前に使う食物アレルギーヒアリングシート』の使い方についてご説明いたします。
ヒアリングシートは、入園・入学・進級前の時系列に沿って「どのようにコミュニケーションを取っていくか」の例文を載せています。ご両親が入園・入学していた頃と現在では食物アレルギーに関する幼稚園・学校の対応も変化しています。
ましてや、ご自身はアレルギーと全く関係がなく育ってきたご両親にとって、「園や学校でアレルギー児が何に気を付けたら良いのか」、考えても思いつかなかったり、見落としてしまう確認事項もあるかも知れません。また、現在でも園や学校、担当の先生によっても対応が違っていたりするのです。
つまり、アレルギー児のご両親と園・学校とのコミュニケーションこそが、我が子を守る最善の方法なのです。
何事も「始めが肝心!」と言いますが、きちんと入園・入学前に意思の疎通を図ることはもちろん、「伝え方」も大切なコミュニケーションの一つだと思います。
これはあくまでもわたし個人の意見となりますが、食物アレルギー児の人口は年々増加傾向にあり、幼児の10人に1人と言われていますが、全人口の割合でみたらほんの一握りです。
生死に関わることなのでつい、必死になってしまいがちなのですが、あまりに細かく必死に伝えすぎると、面倒に思われてしまったり、断られてしまうケースも、なきにしもあらずだと思います。
ですから、『ヒアリングシート』を上手く活用して、質問事項もスムーズにし、なるべく園や学校、先生の負担にならないように解決していくことが重要になってくるのではないかと思っています。
世のアレルギーっ子パパさん、ママさん!
悩んでいるのは1人ではありません。みんなで試行錯誤しながら上手に乗り越えていきましょう!
文・写真提供:リズムアンバサダー 細川真奈