こんにちは。アレルギーナビゲーターの細川真奈です。
今日はアレルギーっ子ならではの「外食事情」についてお話ししたいと思います。食物アレルギーの当事者、またそのご家族にとって1番の悩みのタネと言えば「外食」だと思います。
それは50回を超える座談会で当事者、また親御さん達とお話させて頂いてきたこと、そしてわたし自身の経験を通して感じることなのですが、卵や牛乳、白米・小麦、野菜や肉・魚、甲殻類、果物、ナッツ…
食材そのものがアレルゲンであることはもちろんのこと、加工品にアレルゲンが含まれることも多々あります。
家で自炊するにしてもスーパーへ行って材料1つ買うにしても「原材料表記」を1つ1つ確認してからでないと商品を購入することすらできません。
小さな文字で書かれた原材料表記の中から自分のアレルゲンを探すのは至難の業であったり、中には「カゼイン=乳タンパク質」だと知らずに誤食してしまうケースもあります。
また、商品そのものにアレルゲンを使用していなくても、同じ製造ラインで別の商品を作っていて機械を洗浄したとしても微量にアレルゲンが付着しており、そのわずかな成分にもアレルギー反応を引き起こしてしまう、重篤な食物アレルギーの方もいらっしゃいます。
わたしも昔はその1人でした。(今は、チョコレートのコンタミネーション以外は、そのもの自体にアレルゲンが含まれていなければ、問題なく口にすることができる程度にまでなりました)
家で自炊する場合でも細心の注意が必要な食物アレルギー。外食となればなおさらです。
一般的に考えれば外食の方がカロリーやアレルギー表示も、きちんとしてそうなイメージがありますが、そもそも「食物アレルギー」に対する知識・認識のある方々が働いているとは限らない(むしろ、ほぼないに等しいイメージ…)ので、チェーン店などで27大アレルゲン表示のメニュー表のお取り扱いがあるところ以外では細心の注意を払う必要があります。
とは言え、アレルギーもちであるこちら側の人間が、お店や店員さんに対して強くお願いするのも違うのではないかとわたしは思っています。なぜならば、食物アレルギーもちの人口が増えてきているとは言え、全人口の割合に比べたらまだまだ少ない方ですし、家族や周りの人に食物アレルギーの人がいない限り、細かいところまで気づけない方が普通の対応だと思っているからです。
そして当事者としてはむしろ、対応して下さる行為に対して“感謝の気持ち”が芽生えるのが普通だと思っています。これはアレルギーがある、ないに関わらず言えることだと思いますが、何事に対しても「当たり前」や「絶対」はないのです。自分の思う「当たり前」は自分だけの「当たり前」であって、他の人も皆がそうだとは限りません。
対応してもらえて「有り難い」。その気持ちは料理の美味しさにもプラスされます。
わたしがこの感覚でいられるのは、離乳食の時からずっと食物アレルギーもちだからなのかも知れません。
小さい頃は外食できる日が来るだなんて思わなかったですし、外でパフェやスイーツが食べられる日が来るなんてまったく予想もしていませんでした。だからこそ、1つ1つのメニューや商品、家族以外の友達や店員さん、周りの人にも感謝の気持ちが芽生えるのかも知れません。
逆に、大人になってから食物アレルギーになった方は大変苦労されているかと思います。今まで普通に食べていた物が自分の命を脅かすことになるのかも知れないのですから…日常生活にも支障が出ると思います。
友達との楽しい外食の時間、会社の付き合いの飲み会、好きな人とのデートの時間、全てが悩みのタネになっているかも知れません。
全ては自分の考え方次第。
辛い時、嫌になった時こそ無理やりでも口角を上げることを意識して、目線を少しだけ上に上げてみましょう。ポジティブに考える癖をつけると自分自身が「ラク」に生きられるようになってくるかも知れません。
文・写真提供:リズムアンバサダー 細川真奈
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