こんにちは。アレルギーナビゲーターの細川真奈です。わたしが開催している活動の中に「アレルギーっ子&アレルギーっ子パパママとのおしゃべり会」という食物アレルギーに関わる人同士で集まる座談会があります。
そこでは、アレルギーっ子ママのお悩みを参加者の皆さんとシェアしたり、32年間食物アレルギーと付き合ってきたわたしに対しての質問、また、アレルギーっ子が日々を元気に明るく暮らしていけるようなアドバイスをさせて頂いているのですが、よく聞かれることの一つに「アレルギーっ子からしたらどんなお母さんであって欲しいですか?」という質問があります。
この質問に対してのわたしからの答えはただ一つ。
「ポジティブなお母さんであってほしいです。」
子供は言葉に出さなくても感じられる敏感な心をもっていると思います。アレルギーが発症しそうな時(アナフィラキシーショックまでの重い症状でなくても口の周りに湿疹がでたり比較的軽い症状の時)、周りの人はさぞかし心配だと思います。
でもその症状が例え軽かったとしても、周りの人の心配・不安が自分の心配・不安となり、気持ちの落ち込みが症状への悪化へと導くことがあるのです。
例えば、ちょっと疲れている時。職場で隣の席の人がものすごく咳こんでいて「うわ〜風邪うつりそうだな。」なんて思っていたら、急に寒気がしてきて喉が痛くなってきて、自分まで本当に風邪をひいてしまった。なんて経験はありませんか?
「病は気から」なんて言葉が昔からありますが、まさにその通りだとわたしは思っています。
わたしの母を例にあげてみると、わたしがアレルギー症状が出はじめた時、湿疹や症状が出ていたとしてもそれに対して「うわ〜」とか「大変!」、「腫れてる!」などといったことは一切言わず、「水飲む?」「薬飲む?」と言った声かけをしてくれています。
つまり、症状に対してのことを告げるのではなく、対処法についてを述べてくれているのですよね。
これって本人からしても、症状に対して「どうしよう!」の気持ちにならず、どうやって治そう!の意識に自然となると思うんです。それは今でも身についているようで、アレルギー症状がでた時は自然とどういった対応をするかを真っ先に考えて行動しています。
そうは言ってもアレルギーはもちろん、お子さんやお母さんの性格も人それぞれ。無理にポジティブになろうとしてできなくて、落ち込んだりへこんだりしてしまうくらいだったら、そうなる必要はありません。
心配性のお母さんの元で育ったお子さんは、なぜかとってもしっかり者だったりするからです。自然と家庭内でバランスのとれた生活ができていたりするんですよね。それが「家族」というものなのかも知れません。
さて、もうすぐ「母の日」がやってきます。
これだけは間違いないと言えるのですが、アレルギーっ子はお母さんへの感謝の気持ちが人一倍強い!ということ。
母は20歳のときにわたしを出産しました。しかもその後、大学卒業資格を取得するため、もう一度復学している母。周りの友達がディスコで踊ったり、それこそ平野ノラみたいな格好をして遊んでいる時期(笑)を育児で、しかも当時はほとんど未知の領域だった食物アレルギーもちの子育てに奮闘してくれていたのだからこそ、母にとっての青春時代はわたしが成人してからになったのかも知れません。
「可愛い」「おしゃれ」が好きな母は、ネイルサロンでいつもわたしよりも可愛いネイルをしていたり、マツエクしたり、お料理やお花、ポーセラーツなど様々な習い事で出会った友達たちと楽しそうにしている姿をみると、好きなことで楽しんで欲しい!と、心から思います。
母とは「可愛い」、「綺麗」に対する価値観が似ているので、母の日には可愛い花束だったり、母が好きそうなジュエリーなどをプレゼントしたりしています。母が喜んでくれる顔を見るのも大好き!(たまーにコンビニで母が好きそうなアイスを買って帰った時でも、母はとびっきり喜んでくれますが!笑)
(母へのプレゼントです)
アレルギーっ子のために日々勉強して、少しでもバランスのとれた美味しいメニューを考えてくれて、学生になって給食が出るようになっても全部チェックしてくれて、中には毎日お弁当を作ってくれるお母さんもいて、学校での集団行事の時には全て細かくチェックしてくれて、それに伴う行動も起こしてくれて…
お父さんは家族のために外で一生懸命働きにでている分、お母さんとの時間は必然的に長くなり、アレルギーに対しての信頼度も必然的に高くなると思うんです。
なので、お母さんにはよく見ていてもらいたいし、一番の良き理解者・味方でいてもらいたい。
そんなことを未だに思っているアラサーのわたしですが、普段はなかなか感謝の気持ちを伝えることができていないので、「母の日」はとびっきり感謝の気持ちを伝えたいと思います。
文:リズムアンバサダー 細川真奈