こんにちは。アレルギーナビゲーターの細川真奈です。今回からは、中学時代のお話になります。
わたしは無事に小学校を卒業し、地元の公立中学校へ入学しました。
小学校時代は、給食のメニューに似たお弁当を保温ジャーに入れ、母に教室の前まで届けてもらっていたのですが、中学校の入学式の際に、母が教頭先生に小学校の時の話をすると、「お弁当を教室まで持っていくのは大変でしょう」とおっしゃってくださり、中学では、1階の用務員室で預かってもらい、給食前に取りに行くことになりました。
当時、食物アレルギーの生徒は、学年でわたし1人くらいだったのにも関わらず、とても親切に対応していただきました。
中学2年生の時には、遠足で鎌倉へ行きました。中学時代は、ほとんど外食することはなく、家で作ってきたものを必ず持参していたので、遠足の際も、母が手作りしてくれたお弁当を持って行きました。
数名のグループで自由行動し、お昼の時間にはカフェへ入ったのですが、その時に、ある出来事が起きました。
友達と入店し、みんなはお昼のメニューをオーダーしたのですが、わたしは食べられるメニューが1つもなかったのでジュースをオーダーし、店員さんに、「食物アレルギーがあって食べられるメニューがないので、持参したお弁当を食べても良いですか?」と聞いたところ、
「申し訳ございませんが、当店では持ち込みをお断りしているんです」と言われてしまったのです。結局、わたしはその場でお昼ごはんを食べることができませんでした。
鎌倉遠足でのランチタイムに起きた出来事を、担任の先生に話した結果、修学旅行で京都へ行く際に使用できるようにと、校長先生が、「わたしは食物アレルギーがあるため、持参したメニューを店舗内で食べさせてください」という内容が記載されている、中学校からの証明書を作成してくれました。
修学旅行では、その証明書のおかげで、何不自由なく友達と楽しく旅行することができました。
今でこそ、外食時に食物アレルギーの旨を伝えると、ほとんどのお店が対応してくれますが、数年前までは食物アレルギーを持つ人にとって、外食はとても困難なものでした。
最近では幼児の10人に1人が、食物アレルギーを持っているともいわれています。自分自身やご両親が、責任を持って身体を守るのはもちろんのこと、食物アレルギーの人も、そうでない人も、楽しく、おいしく、外食することができる世の中になるように、そして、食物アレルギーの子どもを受け入れてくれる学校が増えることを願っています。
文:リズムアンバサダー 細川真奈