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インタビュー:堀川臣樹(パドルクエスト) カヌー、カヤック、SUP【特集:パックラフトと川の旅~パドリングスポーツの現在】

インタビュー:堀川臣樹(パドルクエスト) カヌー、カヤック、SUP【特集:パックラフトと川の旅~パドリングスポーツの現在】

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インタビュー:堀川臣樹(パドルクエスト) カヌー、カヤック、SUP【特集:パックラフトと川の旅~パドリングスポーツの現在】

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今回の特集は、アウトドアの新たな領域を切り開きつつあるパドルスポーツ「パックラフト」にフォーカスしたものですが、ではパックラフト以外のパドルスポーツは2018年、どのように親しまれているのでしょうか? 東京・押上のパドルスポーツ専門店「パドルクエスト」を訪問し、代表の堀川臣樹さんにお話を伺いました。

■特集:パックラフトと川の旅~パドルスポーツの現在
1. インタビュー:柴田健吾(サニーエモーション) パックラフティングを楽しもう
2. インタビュー:堀川臣樹(パドルクエスト) カヌー、カヤック、SUP
3. ギアからひも解くパックラフト旅:長谷川晋(Hiker’s Depot)
4.パックラフティングを楽しむフィールド、その広がり
5. パックラフティング体験レポート

――パドルクエストで主に扱われているパドルスポーツはカヌー、カヤック、SUP(スタンドアップ・パドルボード)ですね。ものすごく基本的なことですが、それぞれどのような道具で、どういった楽しみ方をするものかを教えてください。

堀川 そうですね、まずカヌーとカヤックの違いを知らない人が多いのではないかと思います。このふたつは、遊びのジャンルとしてはいっしょなんですが、乗り物として生まれた場所がまったく違います。

カヤックの例

カヤックはアラスカなど北極に近い高緯度の地域の人たちが、食料としてアザラシを狩猟するための道具として作ったものです。寒い場所ですからできるだけ体を外気にさらしたくないので、船体に覆いが被せられた「クローズドデッキ」に体を腰まで潜り込ませて乗ります。両端に水をかくブレードを設けた「ダブルブレード」で交互に漕いで操船するのも特徴です。

カヌーの例

一方で、赤道直下の地域で漁をするために生まれたのがカヌーです。基本的には覆いのない「オープンデッキ」で、一方にしかブレードがない「シングルブレード」を使って片側だけを繰り返し漕ぎます。

それ以外だと、カヌーは正座して乗るのに対して、カヤックはガニ股のような態勢で漕ぐのも異なる点ですね。そういういろんな違いはあるんですけど、ただ遊びとしてはカヌーとカヤックは一つのジャンルと捉えていいでしょう。つまり、水流の中にブレードを入れて、水をつかんで後ろに流すことによって推進力を得る乗り物ということ。サーフィンなどとは違う、パドルを使ったパドルスポーツというジャンルなんです。

――漕いで進むものとしてはボートもありますね。

堀川 ボートで使うのはパドルではなくオールです。ボートを漕ぐところをイメージするとわかりやすいですが、オールは漕ぎ手の後ろに向かって漕いで進むものなんですよ。一方で、進行方向を向いて漕ぐのがパドル。そういうパドルを使ったスポーツの基本的な進み方や船の回し方は一緒です。だから、カヌーをやってる人はSUPの上達も早いだろうし、SUPをやってる人ならカヤックにも手が出しやすいでしょう。もちろんカヤックひとつとっても、川のためのリバーカヤックや海で使うシーカヤックなどいろんな種類があって、それぞれに違いはあるわけですが、操船の基礎は共通しているということですね。

――SUPは、ボードの上に立って漕ぐもので、カヌーとカヤックとはまた位置づけが異なりますね。

SUPの例

堀川 SUPはハワイでサーフィンから派生して生まれた道具で、小さい波でも遊べるし、足腰の強くない方や高齢の方でも乗りやすいものです。ここ10年ほどでスポーツとして一気に広がった感がありますね。やはり、カヌーやカヤックより手軽なところが魅力だと思います。

パドルクエストで扱っているSUPボード

堀川 カヌーとカヤックは準備と片付けが大変だし、それなりに重いし、場所もとります。SUPは道具が少ないし、パドルとボートで10kgくらいなので、頑張れば女性ひとりでも持つことができる。誰かの手を借りずに遊べるというのはポイントだと思っていて、だからこそ身近な遊びとして認知されているのではないかと思います。
その一方でSUPは立って漕ぐので、長い距離を移動するのにはあまり向いていません。それでも慣れてくれば、いろいろできる乗り物ではあるんですが。

――ではカヌーとカヤックはどんなところにメリットがあるのでしょう?

堀川 カヌーやカヤックは荷物を積める量が圧倒的に多いんですね。シーカヤックのような全長5mくらいの一人乗りカヤックだと300Lくらい入ります。しかも、荷物を満載にしても漕ぐスピードはあまり変わりません。登山用のテントや寝袋といった道具に、一週間分くらいの食料まで積むことができるので、旅をテーマにした遊び方に適していると思います。四万十川をカヌーで下ったり、瀬戸内の島から島をシーカヤックで渡ったり。フォールディングカヤック(折りたたみ式のカヤック)なら旅先に送ることができるので、それで釧路川や西表島のような遠方を旅したり。

――カヌーとカヤックはグループでいっしょに楽しむこともできますね。

パドルクエストで扱っているカヤック

堀川 だから、家族でお子さんと一緒に楽しんだりするのであればカヤックがいいのではないでしょうか。フォールディングカヤックなら折りたたんで登山の道具といっしょに車に積むこともできます。いまオートキャンプを楽しむ人はすごくたくさんいらっしゃいますが、こういった道具に目を向けると、キャンプの先に旅をする遊び方が見えてくると思います。

――そういった遊び方とはまた別に、競技の世界もありますね。

堀川 そうですね。楽しみ方やフィールドがさまざまなのは自転車といっしょなんですよ。競技のためのロードバイクがあり、砂利道を走るマウンテンバイクがあり、平均点は高いけどどこも突出していないクロスバイクがあり、誰もが扱いやすいママチャリがある。同じように、激流を下るホワイトウォーターカヤックがあり、海を軽快に走るシーカヤックなどがあるわけで。それらすべてを一手で賄うわけにはいかなくて、それぞれのフィールドにあった道具があります。

パドルクエストではそういったことを説明したうえで、お客さんが持たれているイメージを確認します。どこを漕ぎたいのか、キャンプのお供として使うのか、川の上流でスポーツ的に楽しみたいのか……加えて、住宅環境やどんなクルマを持たれているか、といったこともお聞きして、その人にいちばん合ったものを勧めるようにしています。


――いろんな楽しみ方があるなかで、最近の傾向はありますか?

堀川 ここ最近は海釣りのためにフィッシングカヤックを始める方がすごく増えてます。僕自身もカヤックで釣りをしていましたけど、沖まで漕いで出ると、堤防で竿を振るよりもずっと簡単に釣れてしまうんです。もちろんSUPで釣りをする方もいますね。

――堀川さんのお店・パドルクエストは「都心唯一のパドルスポーツの専門店」とされていますね。

堀川 このお店の母体となっているのが、カヤック関係の商品を輸入卸売している会社なんですが、長いこと都心にこの分野の専門店がなかったですし、全国的にも減っていて。お店がないと販路が広がらないので、だったら自分たちでやりましょうと。自分のところの倉庫の商品を引っ張ってくれば形にはなりますから。まあ、ここ(押上)が都心かどうかは微妙なところですが(笑)。


――お店の近隣で運河でのツアーも行われていますね。カヤックで下町の運河を漕ぐのが意外な感じもします。

堀川 ここ江東区と墨田区、江戸川区は江東三角地帯といって、結構自由にカヤックを漕げる運河があるんですよ。パドルスポーツのお店を出すなら、お洒落なエリアよりも、フィールドに近くてお客さんが商品を試しやすいところがいいと思ったんです。後から気付いたのは、押上って浅草線で直通で三浦海岸まで行けるし、羽田空港も成田空港も一本で行けるし、半蔵門線で二子玉方面のお客さん来やすいし、意外とリバースポーツをやるにあたってハブになる駅なんですよね。

――お店としてどのようにパドルスポーツを楽しんでほしいですか?

堀川 カヌーにせよカヤックにせよ、まあまあ金額が高いものです。だから後悔しないものを買ってほしいですし、買ったのならなるべく漕いで、どんどん遊んでほしいですね。所詮道具なので使ってなんぼだし、壊れたら直せばいい。もちろん知識と技術はある程度必要ですが、そのノウハウはこちらからも伝えていきます。お客さんには、もっともっと遊べるところがあるということをどんどん提案していきたいなと思ってますね。

堀川臣樹 Profile
都心唯一のパドルスポーツ専門店「パドルクエスト」オーナー。
カヤック用品の輸入卸売「SCOOP OUT」代表。

パドルクエスト
住所:東京都墨田区業平4-6-11
TEL:03-6456-1712
営業時間
月、木、金:15:00~20:00
土、日、祝:12:00~20:00
休業日:火、水
https://paddle-quest.com/

取材・文/Rhythm Ultra編集部 撮影/後藤秀二


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