身体にたまった皮下脂肪や内臓脂肪を燃やして、スッキリ落としたい。そんなダイエットを目的に日々頑張っている人にとっては、「脂肪燃焼」という響きはとても惹かれることでしょう。そこで今回は、「脂肪燃焼ドリンク」というべき、ダイエットに役立つドリンクをご紹介します。
(監修・取材協力)
福島吉野スマイル内科・循環器内科
院長 坂口 海雲(さかぐち みくも)先生
平成21年大阪市立大学医学部卒業。大阪市立大学 臨床研修の後、平成23年に大阪市立大学循環器内科入局。ベルランド総合病院、川崎病院 臨床助教、大阪市立大学病院を経て、平成28年10月に福島吉野スマイル内科・循環器内科(http://sakaguchi-smile-clinic.com/)を開院。日本内科学会認定内科医、日本医師会認定産業医、日本循環器内科学会所属医医学博士
緑茶に含まれる「カテキン」というポリフェノールの一種には、脂肪燃焼効果が期待できることがさまざまな研究・実験によって分かっています。
カテキンを摂取したことにより、体重やBMI、ウエスト周囲径、内臓脂肪、総コレステロールなどが減少したという実験結果があります。また、カテキン摂取により、運動によって生じるお腹周りの脂肪の減少が促進されたという結果も出ています。
アミノ酸の力を利用して脂肪燃焼効果が期待できるドリンクとして、アミノ酸飲料が開発され、市販されています。例えば、17種類のアミノ酸を科学的に再現した「スズメバチアミノ酸配合物」が含まれているドリンクがあります。スズメバチは、17種類のアミノ酸を摂取することで、自分の体脂肪をエネルギーに変えることで、スタミナを作り出しているといわれています。その作用を活用したものがこのドリンクです。適切な有酸素運動と組み合わせることで、脂肪燃焼効果を期待することができます。
生の野菜や果物に含まれる食物酵素は、食べ物を取り入れたときに、消化吸収を助けてくれます。そして代謝がスムーズになり、脂肪燃焼を促すといわれています。
よって、この野菜や果物を生でミキサーなどで撹拌したり、すりおろしたりして作るジュースは、食物酵素がたっぷりの脂肪燃焼ドリンクの一つといえます。
ただし、直接的な脂肪燃焼効果があるわけではなく、消化吸収をスムーズにすることで、やせやすい身体づくりの助けになると考えましょう。
コーヒーに含まれる「コーヒークロロゲン酸」には、脂肪燃焼を促す作用があることが分かっています。脂肪の燃焼は、細胞内にあるミトコンドリアで行われますが、このコーヒークロロゲン酸がミトコンドリア内に働きかけると、外から食べ物を通して入ってくる脂肪と、体内にある脂肪の両方の取り込みを促し、結果的にミトコンドリア内で多くの脂肪が燃焼するといわれています。
コーヒーには、カフェインが多く含まれているため、覚醒作用をもたらし、飲み過ぎると夜の睡眠に悪影響が及ぶことがあります。飲み過ぎには注意しましょう。
玉ねぎやブロッコリーなどに多く含まれるポリフェノールの一種である「ケルセチン」という成分には、抗酸化作用や脂肪分解促進作用などがあることが分かっています。ある飲料メーカーが、このケルセチンに糖を組み合わせることで水に溶けやすくなり、体内への吸収を高まることを確認しています。そこでケルセチンと糖を組み合わせた「ケルセチン配糖体」を研究するうちに、体脂肪低減効果を発見。これを配合した飲料を発売しています。
脂肪燃焼効果が期待できるものではありませんが、ダイエットに役立つドリンクがあります。例えば、次のドリンクです。
糖質の含まない炭酸水には、代謝アップの効果が期待できるといわれています。代謝がアップすれば、水分の排出が促されやすくなり、毒素の排出に役立ちます。また、代謝アップにより、便通がよくなることが期待できます。
いかがでしたか?今回ご紹介した脂肪燃焼効果のあるといわれている5つのドリンクは、直接的に脂肪を燃やすというものではありませんが、脂肪燃焼のサポートには役立つとされているものです。もちろん、いずれも飲み過ぎはよくありませんので、使用する場合には適量を心がけましょう。上手にダイエットのお供として活用できればいいですね。