こんにちは!「滝ガール」の坂崎絢子です。
前回、わたしがお薦めしている「滝ツーリズム」についてご紹介しました。滝の癒し効果に注目した「滝」がメインの目的地となる旅のことです。
ただ、滝ならどんな滝でもバッチリ癒されるのか、というと、そうとも限らないのです。では、どんな滝がヒーリングに最適なのでしょう? 滝ガールが選ぶ「ヒーリング滝」、5つのチェックポイントをお伝えしたいと思います。
滝ラブな私でも「この滝はちょっと怖いな」というところも、中にはあるんです。
木々が鬱蒼としすぎていたり、なんだかジメジメしていたり、倒木ばかりで荒れていたり…どこか陰鬱な雰囲気があると、どうしても怖さや寂しさの方が勝ってしまいます。
「自分が気持ちいいと感じる滝かどうか」なので、直感が大切ですけどね。ポイントとしては滝の前の空間が開けていて、お日様の光が差す滝を選ぶのがいいと思います。
「滝」と名がついていても、渇水時期にはちょろちょろとしか流れていない滝もあります。それはそれで自然の風情で味があるのですが、「ヒーリング滝」としては、ちょっと物足りない。滝の飛沫を浴びたり、音を感じたりしやすいことを考えれば、それなりに滝の水の水量があった方がいいでしょう。
逆に台風の後など濁流になって怖いくらいの迫力になる滝もあります。鬱な気分をドカンと流してほしい、という時にはいいかもしれませんが、落ち着いて長居したい場合には適さないと思います。
滝パワーで浄化してもらうには、それなりに「長い時間鑑賞する」ことをお薦めしています。その点、遠くの展望台から眺めるだけだと、やはりちょっと間が持たない…。「わー、すごいね」で、記念撮影して終わってしまうのです。なので「近寄れる滝」かどうかというのは、かなり大切なポイントです。
滝の前のスペースが広くなっていて、いろんな角度から眺められたり、滝つぼに少し触れたり浸かったりできる滝だと、鑑賞スタイルに幅が出て、その分、癒し効果も高くなっていくと思っています。
「ヒーリング滝」の場合、目的は癒しであって、冒険じゃありません。あまりにワイルドな場所で怪我をするんじゃないかとハラハラしたり、歩きなれない山道を長時間歩いて疲れてしまったり、というのは、できるだけ避けたい。安全に、しかも手軽に行けるのに越したことはないのです。
なので、駐車場やバス停からの距離や、遊歩道の整備状態はぜひ事前にチェックを。山道を結構歩かなくてはいけない滝でサンダル履きのカップルに遭遇したりすると、大丈夫かなあと心配になります。滝って難易度はいろいろあって、気軽に行けるところばかりじゃないんですよね。
また、季節によっては蚊やアブ、ヤマビルが出る場所もありますが、刺されたりしたら楽しむどころではなくなってしまいます。冬場は積雪や凍結の可能性もあります。これも事前に確認しておきたいポイントです。
ポイント4の安全なアプローチと少し矛盾するようなのですが、せっかく自然に抱かれることで癒しをもらいたい時に、滝の周辺が観光地化されすぎていると、それはそれで落ち着かず、やや興ざめしてしまうことがあります。滝の説明の看板や、危険な場所の柵など、滝の周辺の人工物は必要最低限で、自然の雰囲気を楽しめるように工夫されている場所がいいと思います。
…と、ここまで書いてみたのですが、じゃあ、そういう滝ってどうやって探せばいいの?って、きっと思いますよね。とりあえずは「ネットで調べる」のが一番手っ取り早いです。滝の情報について一箇所に完璧にまとまったサイトというのは存在しないのですが、全国の滝好きさんたちが、各地の滝情報をインターネットにアップしてくれています。「○○町 滝」などと検索してみると、意外とたくさん情報が出てくるはずです。
あとは現地の自治体や観光協会などに電話して、ちゃんと訪ねられる状態かどうかを確認してみると安心です。
ちなみにわたしが以前、Rhythmでインタビューにお答えした時に、東京近郊でお薦めの滝を挙げています。こちらはいずれもこの「ヒーリング滝」の条件にしっかり当てはまるものですので、よろしければ参考にしてみてくださいね。
<COLUMN>滝ガールがおすすめする滝の新しい楽しみ方【滝ガール・坂崎絢子さんインタビュー後編】
文・写真:坂崎絢子
からだリフォームマイスター・萩原健史 〜身体を整えるセルフケア〜 Vol.6【実践編3】『オフィスで実践するストレッチ』