太陽と月、男と女、光と闇といったものと同じく、食べ物にも相反する「陰と陽」の性質があります。
身体を冷やす作用がある食べ物を「陰性食品」、身体を温める作用がある食べ物を「陽性食品」といい、これらをご自分の体質に合わせてバランスよく摂取することが、健康的な食生活を送る上では欠かせません。
ですが、忙しい日々の中で一つ一つの食品の陰と陽を調べて食生活を送ることは、あまり現実的ではありません。陰と陽それぞれの食品が持つ特徴などを知り、毎日の食生活の改善に役立てていきましょう。
陽性の食品には身体を温める作用があり、冷え性に悩む陰性体質の人は積極的に摂取するとよいものです。一方、陽性体質の人がたくさん摂ることは、体内に熱を溜め込んでしまうためおすすめできません。
一般的に、赤、黒、橙などの濃い色(暖色)の食品は陽性食品といわれます。寒い時期(冬)が旬の食材、寒い地域で取れる食材は、この陽性食品であることが多いです。
塩、梅干、たくあん、卵、明太子、チーズ、みそ、しょうゆ、肉類、魚介類、根菜類、ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニク、生姜、塩辛、日本酒、焼酎お湯割り
身体の熱をとり、冷やす作用があるのが陰性の食品。冷え性に悩む人はなるべく避けるか、食べ合わせや調理法に工夫して摂取するのがよいでしょう。
一般的に、青、白、緑、藍色といった青系統の色の食品が陰性食品です。暑い時期(夏)が旬の食材や、熱帯地域で取れる食物、水けの多い食物、甘い食物などは、この陰性食品であることが多いです。
牛乳、清涼飲料水、白砂糖、ケーキやスナックなどの菓子類、マヨネーズ、コショウ、酢、ビール、コーヒー、ウイスキー、植物油、バナナ、パイナップル、マンゴー、トマト、柿、キウイ、レモン、スイカ、ナス、キュウリ、モヤシ、レタスなど葉菜類、豆腐(豆乳)
陰性と陽性のどちらにも偏らない食品が、間性食品。陰性体質・陽性体質のどちらであっても食べなければならないもの、安心して食べられるものともいえるでしょう。
穀物やイモ類など、いわゆる主食といわれるものが大半です。また、陰性(青・白)と陽性(赤・黒)の中間の色(黄色)であることが多いのも特徴です。
玄米、黒パン、そば、あわ、ひえ、きび、大豆、小豆、納豆、カボチャ、ごま、リンゴ、イチゴ、サツマイモ、里芋、こんにゃく
食生活を根本的に変えていくには、無理のない範囲でよいことを続けていくことが大切です。食べ物の陰と陽をなんとなく意識しながら、日々の食生活を少しずつ優しいものにしていってくださいね。
文:erica