毎年冬になると気を付けなければならないのが、インフルエンザ。一度かかると、普通の風邪のように簡単には復活できませんし、周囲にうつしてしまったら一大事です。
インフルエンザの一番の対策は、正しい知識を身に付けておくことから。というわけで、インフルエンザにまつわる素朴な疑問とその回答をご紹介します。
風邪の多くは、のどの痛みや咳、鼻水などの局所症状が中心です。一方、インフルエンザは、38度以上の発熱とともに、頭痛や筋肉痛などの全身症状が現れるのが特徴。のどの痛みや鼻水などを伴うこともありますが、いずれの症状も突然現れるというのが、風邪とは異なる点です。
日本では例年12月~3月頃が、流行の時期です。ただし流行がいったん始まると、短期間に多くの人へ感染が拡がりますから、会社や学校などでインフルエンザにかかった人が出た場合は、注意が必要です。
インフルエンザの主な感染経路は、咳やくしゃみのときに出る小さな飛沫です。そのため、周囲の人の飛沫を浴びないようにすれば、インフルエンザに感染する確率はかなり減少します。
逆に、咳やくしゃみが出るときはマスクを着用するなど、周囲の人に飛沫がかからないように配慮しましょう。また、外出後の手洗いとうがいは基本中の基本。室内が乾燥しすぎないように加湿器等を利用するのも有効です。
ワクチンは、接種してから効果が表れるまで2週間程度の期間が必要ですから、12月中旬頃までには接種を終えることが望ましいでしょう。
ワクチンは、そのシーズンに流行が予想されるウイルスにあわせて作られていますので、昨年接種を受けたから今年は受けなくてもよい、というわけではありません。
厚生労働省のウェブサイトでは、「インフルエンザワクチンの予防効果が期待できるのは、接種した2週間後から5カ月程度まで」とあります。ただし13歳未満の場合は、2回接種した後から、という条件になります。
インフルエンザの感染力はとても強いため、さまざまな対策をとっていても感染してしまうことがあります。睡眠不足や疲れがたまっているときなど、抵抗力が落ちている状態ではなおさらです。体調がすぐれないなと思ったときは、人混みや繁華街への外出を控え、休養をしっかりとることも大切ですね。
文:佐藤まきこ