高血圧症とは、常に血圧の数値が正常より高く、時に動脈硬化をもたらす生活習慣病のひとつです。原因には、遺伝のほかに過剰な塩分摂取や野菜不足などのバランスの悪い食生活、飲酒や喫煙などが挙げられますが、大きな要因のひとつには運動不足も考えられます。そのため、高血圧であっても適度な運動が必要でしょう。
しかし、中には高血圧の人が行うには危険な運動もあります。今回は、高血圧の人でも行えるおすすめの運動法をご紹介します。
血圧を改善させるには、続けやすい有酸素運動がおすすめです。
高血圧の人には、酸素を十分に取り入れることができ、強度があまり高くないウォーキングや軽いジョギングが良いでしょう。
通常、運動をし始めると人間の血圧は上がりますが、体が温まってくると血管が拡張され血圧が下がり始めます。ウォーキングや軽いジョギングといった軽めの有酸素運動を一定時間以上続けることで、安全に血圧を下げることができるのです。
また、最初から激しく運動をすると体に負担がかかるので、十分な準備運動などを行ってから始めるようにしましょう。
次におすすめなのが、水泳など水中で体を動かす運動です。水中では浮力があるため膝や腰など体への負担が少なく、強度の低い有酸素運動ができます。
水中に顔をつけて息を止める場合や、空中と水中とで温度に大きく差がある場合は血圧が急上昇する恐れがあるので注意してください。
サイクリングも有酸素運動のひとつです。ウォーキングやジョギングよりも足や腰への負担が少なく、遠くまで行けるので退屈することなく続けることができるのがポイントです。
疾走感が心地よい運動法ですが、高血圧の方は勢いよく漕ぎ過ぎないように注意しなければいけません。トレーニングジムなどでよく見るようなエアロバイクもおすすめです。
階段昇降も簡単にできて効果のある運動のひとつ。最初から激しいトレーニングなどに取り組むよりも、日常生活に馴染み深い階段の昇り降りから始めてみるのもよいでしょう。
階段昇降をすると一時的に血圧は上昇するものの、そのあと血行が改善されて血液がスムーズに流れるようになります。その結果、毎日続けていくと次第に血圧が下がるというわけです。
今まで紹介してきた運動以外にも、日常生活の中で行える運動は数多くあります。たとえば家事や通学・通勤の間にできる運動などが挙げられるでしょう。
普段あまり運動をしないという人は、日々の生活の中で活動量を増やすことからはじめてみるというのもひとつの方法です。
運動によっては高血圧を悪化させてしまうものや、高血圧の度合いによっては運動自体控えなければいけない場合もあります。
血圧を下げるには有酸素運動が適していますが、筋トレは高血圧の人には危険な場合があるので要注意です。
腕立て伏せや腹筋など大抵の筋トレでは20分以上続けて行うことがないので、血圧が上がったまま下がることなく終了してしまい、筋トレの最中に無意識のうちに呼吸を止めてしまい、血圧が上昇する場合もあります。
高血圧の度合いによっては運動自体が危険な場合もあります。上の血圧が180以上ある場合は運動自体を行わず、医師へ相談する方が良いでしょう。
毎日の血圧を記録しておくことで、病院を受診する際に役立てることができます。同じ時間に測定し、少しの変化も見逃さないようにすることが大事です。
血圧を管理するには、医療機器として高い信頼と評価を得ているオムロンの上腕式血圧計がおすすめです。 チューブレスで装着から測定、収納まで簡単にでき、スマートフォンアプリで血圧のデータもチェック可能。
高血圧の人には有酸素運動の中でも強度が低く、長く続けることができる運動がおすすめです。適度な運動を日常に取り入れることで血圧を低下させ、さまざまな病気の発症を防ぐことができるでしょう。
高血圧は、悪化すると心臓発作や脳卒中などの命に関わる事態を引き起こすこともあります。ぜひ日頃から予防のために、今回ご紹介した運動をはじめ、自分に合った運動方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。