アロマテラピーでは、植物から抽出された精油を使います。しかし、精油には多くの種類があり、それぞれ効果や効能が異なるため、選ぶのに迷ってしまうかもしれません。
好みや目的によって精油を選ぶことは、アロマテラピーを快適に楽しむために非常に大切なことです。そこで今回は数ある精油の中で、ユーカリの効果・効能を紹介します。
ユーカリといえばコアラが食べるものというイメージがありますが、実際どのような植物なのか知っている人は多くないでしょう。ここではユーカリの木について紹介します。
ユーカリはフトモモ科ユーカリ属の常緑性高木の総称です。主にオーストラリアやオーストラリア大陸南東部に位置するタスマニア島、ニュージーランドに自生しています。成長がとても早く、高さ70メートルを超えるものもありますが、日本ではそこまで大きくなることはありません。
またユーカリといえば、動物園やテレビなどでコアラが美味しそうに食べる姿を目にすることがありますが、実際にコアラが食べるユーカリは限られた地域の限られた種類のものであり、しかも新芽しか食べません。
ユーカリにはおよそ500ほどの種類がありますが、アロマテラピーに使用されるものはこの中の数種類に限られます。その数種類の中でも、とくにグロブルス種というユーカリが有名です。アロマテラピーでユーカリといえば、一般的にはグロブルスを指します。
そのほかには、ラディアータやシトリオドラ(レモンユーカリ)などがあり、それぞれ効果や効能が異なります。
ユーカリオイルは強い殺菌作用や抗菌作用を持っているため、アロマテラピーとしてだけではなく、医薬品としても利用されています。
ユーカリアロマにはどのような効果・効能があるのでしょうか。
ユーカリには集中力を高めたり、やる気を向上させてくれる効果があります。また記憶力の向上や、イライラした心を鎮めて気分をリフレッシュさせてくれるなど、精神に及ぼす効果は大きいです。
ユーカリには優れた殺菌作用があります。オーストラリアの原住民であるアボリジニは、傷口にユーカリの葉を巻いたりして、傷ついた体を癒してきました。
切り傷や軽度の火傷、筋肉痛や関節痛などに効果的です。また、風邪の引き始めや、花粉症や喉の痛みなどの気管支トラブルの対策にも効果を発揮します。
アロマといえば、ディフューザーで部屋に香りを拡散させて使用するのが一般的です。簡単な方法として、カップに入れたお湯にユーカリオイルを数滴垂らし、拡散した蒸気を吸い込む方法もあります。
また、ハンカチやティッシュに1滴落として吸い込む吸入法がありますが、刺激が強く、むせてしまうときなどは使用を避けましょう。そのほか、アロマバスとして使う方法もあります。
さらにユーカリ・グロブルスは刺激が強いため、乳幼児や妊婦の方が使用するときはを特に注意が必要です。
心と体にとても優れた効果・効能を示すユーカリアロマ。香りもすっきりしており清涼感があるので、正しく使用し、日常生活の中に効果的に取り入れてみましょう。