日常の生活習慣が原因で起きる生活習慣病は、普段耳にはするけれど、よく分からないという方が多いのではないでしょうか?本日は、生活習慣病の定義をご紹介します。定義を知ることで、予防と改善に役立てられるかもしれません。
「生活習慣病(life-style related diseases)」の定義は、「食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が、その発症・進行に関与する疾患群」とされています。
生涯を通して生活習慣の改善を試み、健康促進、発病を予防するために新しく導入された概念です。
食習慣・運動習慣・喫煙・飲酒の4つの生活習慣病の範囲が例示されています。
食習慣や運動不足は糖尿病、肥満、高脂血症、高血症などの原因となります。タバコを吸う習慣は、肺がん、循環器疾患、慢性気管支炎、肺気腫などの原因となります。
また、飲酒はアルコール性肝炎、脂肪肝などの原因になります。
成人病の発症は加齢によるものが多いと以前は考えられていたのですが、大きな原因は生活習慣だということが明らかになりました。
成人の慢性病は、若い頃からの食習慣や運動不足、睡眠不足、喫煙、飲酒、ストレスといった生活習慣を長期にわたり積み重ねてしまったために発症することが多いのです。
1996年に厚生省(当時)は、不健康な生活習慣が原因で引き起こされる病気を総称して「生活習慣病」とし、従来の「成人病」から名称を変更しました。
成人病は加齢に着目した概念で、40〜60歳くらいの働き盛りに多い疾患と定義されていましたが、子どもにも「成人病」と同じような症状が増えました。
自分では変えることのできない天候や病原体などの環境要因、性別、人種、年齢、遺伝子などが原因の場合もありますが、生活習慣病の主な原因は不健康な生活習慣です。
そのため、生活習慣によって発病するということを広く理解してもらうために定義されたのが「生活習慣病」なのです。
文:編集部ライター S.I