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マインドフルネスな生活リズムの整え方 Vol.1(前編)〜コミュニケーションが変わるとストレスが減る〜

マインドフルネスな生活リズムの整え方 Vol.1(前編)〜コミュニケーションが変わるとストレスが減る〜

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マインドフルネスな生活リズムの整え方 Vol.1(前編)〜コミュニケーションが変わるとストレスが減る〜

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マインドフルネス瞑想のエキスパートでRhythmアンバサダーでもある長谷川洋介さん。

前回は、ビジネスパーソンに役立つマインドフルネス瞑想に関する連載『ビジネスパーソンのためのマインドフルネス瞑想』を4回にわたって紹介してきました。今回は、老若男女を問わず、すべての人がマインドフルネスを普段の生活に取り入れながら生活に根ざしたものにすることにより、生活リズムを整えていくための方法を5回にわたって紹介します。

第1回目は、人とのコミュニケーションにおけるクセを見直すことでストレスを減らすためのアドバイスをお伺いします。

マインドフルネスとはどういうモノなのか!?

今年に入ってから私はマインドフルネスの本場・米国に渡り、マインドフルネス・ストレス低減法(Mindfulness-Based Stress Reduction : MBSR)のプログラムを学んできました。

マインドフルネスの考えに基づいて日々のストレスを減らして行くためのプログラムなのですが、学んできたなかから、誰でも日常生活のなかで活かせるような方法と共に、東洋医学的なカラダのケアの方法なども含め、今回の連載でお伝えしていきたいと思います。

改めてマインドフルネスはどういうものなのか説明しますと、「自分の身に今、起きていることに意識を集中させ、自分の感情・思考・感覚を冷静に認識することで現実を受け入れる」ためのトレーニング。「その瞬間、瞬間を感じる練習」とか、「“今”を感じて気づくこと」などと言われています。


なかでも“気づき”が最も重要視されますが、最近は、ただ気づくだけではなく「どういうふうに気づくのか」ということにフォーカスされるようになっています。

マインドフルネスは直訳すると「注意深さ」ですが、それに伴う心の繋がりである「ハートフルネス」や、思いやりや慈悲心などの「コンパッション」を大切にすること。つまり、やさしさや思いやりを持って気づきましょうといったことが強調されるようになっています。それらを総称する“ヒューマニティ(人間性)”が重要視されるようになってきていると言っていいでしょう。つまり、マインドフルネスというのは、人間性を高めてくれるものなんです。

マインドフルネスと言えば、集中力が増すとか仕事効率が上がる、コミュニケーション能力が上がるといったメリットばかりが注目されがちですが、それらはすべて副産物的なものです。実践することで、自分自身の人間性を高めていくことこそが、マインドフルネスの根幹にあるということを理解していただきたいと思います。

日常生活のなかで複雑に関わっているストレス

私たちが普段の生活のなかで、ストレスに苦しむほとんどのケースが人間関係によるものだと言っていいでしょう。では、そのストレスとは何かと言えば、「私たちを抑圧するエネルギー全般」を指します。

嫌いな人に会うだけでストレスになりますし、結婚するとなったなら嬉しいはずなのにストレスになることも。出産も人によってはストレスになることもあるわけです。実は、日常生活のあらゆる場面においてストレスは存在し、日常生活に複雑に関わっているのです。

ストレスには、いいストレスもあります。悪いストレス同様、抑圧するエネルギーなのですが、それを押し返すことによって自分を成長させてくれるのであればいいストレスになります。レジリエンスを高めてくれるもの、つまり、復元力ですとか自分を元の状態に戻す力を高めてくれるものになり得るストレスもあるということです。

例えば、何かの大会に出たり、試験にチャレンジする時など、ずっと抑圧されるプレッシャーがあったけれども、それをはねのけていい結果を出す。あるいは、何か目標に到達できたといった成功体験は、その人を成長させてくれます。自分はできたんだという達成感から自己肯定感が生まれるのです。


しかし、嫌いな人と会社で毎日顔を合わせないといけないといった悪いストレスを回避できない状態が続いてしまうと、悪いストレスに晒され続けることでうつ病になってしまいます。重度になれば、働き続けることができない状態になってしまう可能性もあります。

そういう状態にならないようにするためには、まずは、ストレスはどんなものであるかということを理解するようにしなければなりません。そして、悪いストレスが我が身に降りかかってくるようになったとき、自分はどのように行動しているのかを知る。それによって、ストレスにうまく対処したり耐えることができるようになっていけるのです。自分なりの悪いストレスをかわす方法を見つけられるようになることが大切です。

マインドフルネス・ストレス低減法

冒頭でも軽く触れましたが、マインドフルネス・ストレス低減法とは、マインドフルネスの考えに基づいてストレスを減らすためのプログラムです。

私たちは、普段の生活の人間関係において何かあると考え事をしてしまい、思い悩みます。未来のことを考えて心配事を増やし、過去のことを思い出して後悔したり、反省をするのです。

コミュニケーションにおいても、「あの人とどうコミュニケーションすればうまくいくだろうか」とか、「あの時、こう言えばよかった」など、過去や未来に気持ちが向いてしまう。そうなると、今、そこに相手はいないのに、心配になったり不安になったり後悔することでストレスが増幅してしまうのです。

マインドフルネスの基本的なコンセプトは、未来や過去のことを考えるのではなく、「今を感じましょう」ということ。今、目の前で起こっていないストレスは一旦置いておいて、“今というこの瞬間“に意識をフォーカスすることで、ストレスを軽減していくことが基本なのです。

マインドフルネス・ストレス低減法のコミュニケーションを学ぶプログラムには、プッシング・エクササイズがあります。自分は人とのコミュニケーションにおいて、普段、どんな対応・対処しているのかということに気づくことで、どう改善していくのか。そのヒントを得るためのプログラムです。


詳しくは後編で紹介する動画を見ていただければと思いますが、コミュニケーションの対処法は人によってクセがあるものです。そこで、難しいコミュニケーションの典型的な事例パターンを模擬的に経験してみることで、自分はどんな対処をしているのか、そのクセに気づくことができるようになります。

難しいコミュニケーションは、日常生活のなかで意外とよくあるものです。例えば、子育て中の人であれば、子どもが言うことを聞かないのに怒りたくても怒れない。あるいは、子どもが逆ギレして怒ってしまいどうしようもないなどなど……。私も幼い2児の父なので、よくわかるのですが(笑)、育児においてストレスが溜まる場面は多々あるでしょう。

会社でも上司や同僚にミスを咎められるなど、少し攻撃的にかかってこられるという場面もありがちですが、そういった時に自分はどんな対応しているのかと気づくことがとても大事です。

合気道では、相手の力を利用してうまく相手を倒すというのが大きな流れとしてありますが、人とのコミュニケーションにおいても、学んで工夫することで相手の力を自分の力に変えて切り返すといったことも可能になります。うまく切り返すことができるようになるためには、今までと同じパターンを繰り返してばかりでは意味がありません。


例えば、相手が怒っていたときに、怒り返してばかりだった人が、同じパターンを繰り返していては何も変わりません。しかし、自分のクセを理解して気をつけるようになれば、相手の力をうまく利用できるようになります。相手との間合いをうまく取ることで、人間関係をより良いものに変えていきながら実践できるようになり、それが自分の成長にも繋がっていきます。

繰り返しますが、コミュニケーションにおいて普段の自分はどういうクセがあるのかを見つめ直して、シッカリと気づくことが大事です。攻撃的な態度で接してくる人に対して「あ、ごめんなさい」とすぐに服従的な態度で謝ってしまうのか、すぐに怒り返して「アイツなんかどうでもいい!」となるのか。逆に、無関心だったりする人もいるでしょうし、常に関係性をうまく築こうとする人もいるでしょう。このように、自分の行動パターンを知ることが大事なのですが、ほとんどの人が気づかないままに行動していることが多いのです。

マインドフルネスな生活リズムの整え方 Vol.1(後編)〜コミュニケーションが変わるとストレスが減る〜へ続く)

取材・文:國尾一樹
撮影:たつろう
撮影協力:東京マインドフルネスセンター

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