イルミネーションが街を飾り、あちらこちらからクリスマスソングが聞こえる時期になりましたね。家族や仲間でテーブルを囲んでおいしいディナーを計画している方もいることでしょう。
そんな特別なひと時を、食べ過ぎて重い胃を抱えながら過ごすことのないよう、イギリスのクリスマスディナーからヒントを紹介します。
これらは、百数十年にわたって続いてきたイギリスのクリスマスの光景です。
七面鳥はぎりぎりで間に合いますが、プディングは、作ってから軒下にぶら下げて、冷たい風に2週間近くもさらし、中の牛脂が程よく乾いて固まるまで待たねばならないのです。
世界共通と言えるかもしれませんが、ご馳走、おいしいと評される食事は、乳脂肪や肉魚の脂肪分が多く含まれがちです。
クリスマスは特別な日。家庭で贅沢をするのはやはり脂肪をたっぷり含んだ七面鳥です。
そして、極めつけは手作りのクリスマスプディングです。家によって大きさはさまざまですが、直径20~25cm大の球型か半円型です。材料を見るとちょっと驚きです。
小麦粉をベースに、ベーキングパウダー、スパイス類のナツメグ、シナモンパウダー、クローブ、ブラウンシュガー、柑橘類のピール、黒ビール、バター,カランツ、レーズン、それから、大量の牛脂。これらを全部混ぜ合わせ、布に包んでから数時間蒸し上げます。冷めたら新しい布で包み、ひもで縛ってから風通しの良いところでつるして乾かします。
これをすっきりさせるには、ティーウィズミルクが一番。クリスマスに飲むのでクリスマスティーと言います。
紅茶は普段飲んでいるブレンドの紅茶でもいいのです。濃厚で重い脂肪を、軽い低温殺菌牛乳のミルクティーがすっきり流し、口内をリセットします。これがまた次のおいしさを蘇らせるのです。
焼き菓子、チョコレートケーキ、アイスクリームケーキなど、風味に合わせて香りのあるハーブやスパイスを紅茶にブレンドしてオリジナルティーを作りましょう。
紅茶 スリランカのディンブラ 10g
レモングラス 1g
シナモン(潰したもの) 2g
クローブ 1g
牛乳 (低温殺菌牛乳) 100cc
1)ティーポットに紅茶、ハーブ、スパイスを入れる
今年のクリスマスは、とっておきのクリスマスティーでこってりしたご馳走もさらにおいしくいただけそうですね。デザートタイムにぜひお試しを!
文・写真:磯淵猛