糖尿病の食事法のひとつとして、糖質制限食が注目を集めてから、一般の人にも「糖質ダイエット」が知られるようになり、多くの人が実施しています。糖質ダイエットは、一般的なダイエットと比べて、運動が必要ないといわれています。でも、本当に運動なしでダイエットが成功するのでしょうか?
糖質ダイエットとは、ご飯やパン、麺類など糖質の多い食べ物の摂取を減らし、糖質の少ない肉や魚、卵、野菜などを率先して食べることで脂肪を減らし、体重を落とすダイエット方法です。
この糖質ダイエットは、「運動が不要」だといわれます。
糖質制限食の先駆的な存在である江部康二医師のブログ記事や著書によれば、糖質制限食なら、運動しなくても脂肪は燃えるといいます。その理由は、糖質を制限することで何もしていなくても24時間脂肪燃焼している状態になるからです。このことが、糖質ダイエットに「運動は必要ない」といわれる理由のようです。
(参考)
・江部 康二著(2014年)「主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版:糖質制限食の応用法」(東洋経済新報社)
通常、食事をはじめてから30~60分の間に血糖値が上昇してピークを迎えます。そして、食後30分後に有酸素運動を30分行うと、血糖値が下がるといいます。これは、筋肉に糖が送り込まれるためです。
血糖値が下がることは、糖質制限食を実施している糖尿病の人にとってはうれしいことですし、糖尿病を患っていない人も、糖尿病予防になるといわれています。運動の目安としては、2~3kmのウォーキングがいいそうです。
また、有酸素運動をすると、糖を筋肉に取り込むインスリンの働きが活発になるというからダイエットにもいいといえそうです。食事で得た糖が、どんどん筋肉に取り込まれれば、脂肪として蓄積しにくくなるのです。
つまり、糖質ダイエットの際も、食後30分後に有酸素運動を続けると、食べたものが脂肪として蓄積されにくくなり、ダイエットの効果が増すといえます。
24時間脂肪が燃焼し続ける身体と考えられるものの、加えて運動を行うことで、さらに効果が期待できます。無理のない範囲で実施してみましょう。
糖質ダイエットは、もともと運動は必要ないといわれます。確かにその通りのようです。しかし、個人差がありますし、ダイエットの結果を確実に出したいのであれば、軽いウォーキングなどの運動を食後30分くらいからはじめる習慣をつけるのが良さそうです。
文:リズム編集部
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