高血圧には◯◯がいいとか、低血圧だと疲れやすいなど、血圧をめぐる話題はさまざまあります。でも、血圧がどうして上がったり下がったりするのかをご存じない人も多いのでは?
ここでは、血圧のメカニズムについて、分かりやすく解説していきます。
血圧の上昇には、「浸透圧」のメカニズムが関係しています。血中の塩分濃度が高くなると、血管内の浸透圧を一定に維持しようという仕組みが働き、周囲の細胞内などから水が移動します。その結果、血液量が増え、血管を押し広げます。こうして血圧が上がるのです。
ビニールホースで水やりをするとき、ホースの先をつぶすと勢いよく水が出ます。これと同じで、血管が何らかの原因で細くなると、圧がかかって血管に負担がかかります。
血管が細くなる原因としては、コレステロールや脂肪などが血中に増え、血管の壁にこびりついたり、血管の壁内部にしみこんでいくケースや、喫煙・ストレスなどで血管が収縮するケースなどがあります。
血管壁に柔軟性がなく、血液量の増減に対応できない場合も、高血圧になりやすくなります。年齢が上がるにつれ高血圧の人が増えるのは、加齢によって血管壁が硬くなるからなのです。
塩分摂取量の多い人がよく勧められるのが、バナナやアボカドをはじめとする、野菜や果物、イモ類などのカリウムを多く含む食材です。これらは、体内の余分な塩分や水分を腎臓から排出させ、血圧を下げる働きがあります。
また、青魚に含まれるDHAやEPAは血管壁を柔らかくする働きがあり、納豆に含まれるナットウキナーゼには血液をサラサラにする効果もあります。毎日の食事に積極的に取り入れましょう。
高血圧は自覚症状があまりないのに重大な病気を引き起こすことから、“サイレントキラー(沈黙の殺し屋)”と呼ばれています。日頃から血圧測定をして自分の状態を把握しておきましょう。また、塩分を摂取したら体外へ排出する食材を摂取するなど、毎日のケアを欠かさないようにしましょう。
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文:杉浦優子