血圧測定は、一般的な健康診断で必ず行われるもの。私たちは、「高血圧」や「低血圧」という言葉を気軽に使っていますが、なぜ血圧が高くなったり低くなったりするのか、それらがなぜ健康によくないのか、きちんと理解していないのではないでしょうか。
ここで改めて、血圧の基本的な情報について確認してみましょう。
血圧を簡単に説明すると、心臓から血液を送り出すときに、血液が動脈の内壁を押す力のことです。
心臓は、ポンプのように収縮を繰り返して血液を押し出します。押し出した瞬間が最も血管に圧力がかかるため、最高血圧になり、逆に、身体中をめぐってきた血液が心臓に戻ってくる際、心臓が膨張して圧力が最も弱くなったときに最低血圧になります。
ですので、最高血圧が高いほど、心臓は血液を送り出すためにたくさんのエネルギーを必要としていることになります。
では、血圧が高くなる要因にはどんな理由があるのでしょうか?
安静にしているときと運動したときでは血圧が変化します。それは、運動することによって、身体が酸素や栄養を普段以上に必要とするため、心臓もたくさんの血液を届けようとするからです。
しかし、慢性的に血圧が高くなってしまうのは、血管自体が細くなったり血液がドロドロであったりすることが原因としてあります。
余分なコレステロールが血管の内壁にたまり、血管壁に入り込んで血液の通り道が細くなってしまうと、心臓により多くのエネルギーがなければ全身に血液を循環させられませんし、ドロドロとした血液でも同じように心臓に負担がかかってしまいます。
では、どうしたら血圧を正常範囲にキープできるのでしょうか。
まずは適度な運動の習慣です。運動を行うことによって血液循環がよくなる上、心臓や肺の機能向上が期待できます。特にウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動に効果があり、「はぁはぁ」と息を切らすようなハードな運動ではなく、脈が少し速くなる程度がベスト。
さらに、日本食は味噌や醤油など、塩分量の多い調味料が欠かせないメニューであり、最近ではスナック菓子やジャンクフード、コンビニ食も同様に塩分の影響が心配されますから、塩分摂取量を控えめにするように心掛けましょう。
高血圧は自覚症状がほとんどなく、つい放っておいてしまう症状のひとつかもしれません。しかし休みなく動き続ける心臓に、大きな負担をかけているとわかれば、心筋梗塞や脳梗塞といった危険な病気にもおおいに関係ある「サイレントキラー」であると納得できることでしょう。
年齢を重ねるほど血圧の数値は変化していくものですから、ぜひ、健康診断などのときに気を付けてチェックしてみてはいかがでしょう。
血圧を管理するには、医療機器として高い信頼と評価を得ているオムロンの上腕式血圧計がおすすめです。 チューブレスで装着から測定、収納まで簡単にでき、スマートフォンアプリで血圧のデータもチェック可能。
文:佐藤まきこ